魔法の分類、系統について解説!
「魔法」とは、ファンタジー世界においてなくてはならない存在です。むしろ「魔法」やそれに近いものが存在しないファンタジー作品を見つける方が、困難かもしれません。
それほど、ファンタジーに置いて「魔法」は当たり前に存在しています。つまり、それだけ読者の目が肥えているとも言えるでしょう。しっかりとした知識に基づき、「魔法」を小説世界に取り入れないと、読者の共感を得られない原因にもなりかねません。
そこで、本記事では「魔法の定義」や「魔法の系統」について詳しく解説します。「魔法」はかなり情報量が多いため、別記事でも紹介しておりますので、両記事を見比べつつ、ファンタジー小説の世界観設定にお使いください。
魔法とは?
「魔法」とは、超常的な力や行為、その中でも特に、西洋的なものの総称を指します。言い方を変えれば、「人間の力では不可能な、不思議な術」のことです。
ただし、神や仏といった存在に比べると、位は下になります。そうした上位の存在の力は、「奇跡」「法力」「神通力」といった言葉で表現され、魔法とは別扱いです。
また、日本語における「魔法」とは、仏に背く超常的存在「魔(マーラ)」の「法」という意味で、基本的に「邪悪なもの」という扱いでした。例えば、戦国時代の細川政元が「魔法を使う」人物として有名ですが、イメージはあまりよくありません。
魔法と気の違いについて
「魔法」とよく似た超常的な力に「気」があります。では両者の違いはどこにあるのでしょうか?
まず「魔法」とは、「周囲にある、自分以外の別の力も利用し生み出す」という特徴を持ちます。一方の「気」は、「自分自身の体内エネルギーを使って生み出す」という特徴を持っているのです。つまり、他力を利用しない「気」を、普通の人間が扱えるようにするには、基本的に「何十年単位の長期間の修行が必要」になります。
こうした「気」を扱う作品には、「ドラゴンボール」や「ハンター×ハンター」など、週刊少年ジャンプ作品に多く見られます。それ以外の作品では、どちらかと言えば「魔法」がメインとなっており、「夢を努力で叶える」と言う要素が一際強いジャンプならではの特徴と言えるでしょう。
魔法の系統について
魔法の系統について、5つに大別しました。順に解説します。
近代魔術
「近代魔術」は、19世紀末にイギリスに登場した、「黄金」と呼ばれる天才集団を中心に、魔術の系統として確立されます。その流れを汲む「黄金系」など、多くの魔術師が取り扱っており、「現代魔術の国際共通規格」と言われている魔術体型です。
内容は、十字教の裏技的な魔術であり、聖書の記述や伝承を利用しています。ただし、額面通りに踏襲せず、矛盾や抜け道を探し出して利用しているため、純粋な十字教徒からは嫌われています。
儀式魔術
「儀式魔術」は、近代魔術の一派で、即座の呪文ではなく、儀式によって魔術を行います。正式名称は、「近代西洋儀式魔術」と呼ばれるものです。
ユダヤ教の神秘主義思想(カバラ)を中心に、古代エジプトやギリシア神話を取り入れた儀式や瞑想を行い、ときに「高等魔術」と呼ばれることもあります。
魔術(クロウリー派)
「魔術(クロウリー派)」は、近代魔術の一派で、アレイスター・クロウリーが独立して始めています。
クロウリーは「セレマ」という名の宗教を創設した人物で、魔術に対する考えとして、次のような言葉を残していることでも有名です。
「魔術は自分自身とその状態を理解する<科学>である。行為においてその理解を応用する<技芸>である」
死霊術
「死霊術」は、創作作品においては、「アンデッドを作る恐ろしい魔術」とされることが多いと言えるでしょう。しかし本来は、死者の魂を呼び出して予言や秘密を聞き出す術のことです。つまりは日本でいうところの「口寄せ(イタコが行う)」などがこれにあたります。
ヴードゥー教
「ヴードゥー教」は、「人間でゾンビを作る」ことで有名です。その目的は「刑罰」になります。
まずは罪を犯した犯罪者を猛毒で処刑。その後、埋葬された死者を掘り起こして、さらに術にかけるのです。
復活した「ゾンビ」に意思はなく、神官は「ゾンビ」に命令を下し、奴隷として扱います。つまり、ヴードゥー教において「ゾンビ」とは、「最も重い罪を犯した犯罪者」を指すのです。
魔法の歴史
多種多様な魔法の系統があることがわかりましたが、その起源はどこにあるのでしょうか?
以下の記事では魔法の起源から発生、概念化について書いていますので可能であれば御覧ください。
まとめ
今回は魔法について紹介しました。
内容を簡単にまとめると以下の通りです。
- 「魔法」とは、「人知を超えた超常的な力や行為」を指し、その中でも特に西洋的なものの総称を言う
- 「魔法」と「気」の違いは、「他力を使うか否か」にある
- 「魔法」には様々な系統が存在する
魔法について詳しくなり、ファンタジー小説の世界観設定に活かしましょう!