【作品作りの屋台骨】面白さとは何か

2019年9月16日

皆さん、小説書いていますか?
私はこの1ヶ月で随分小説を書くことができました。

表現の幅を広げられるよう、
名著と呼ばれる小説も読みました。

まだまだ勉強の最中ですが
文字を書くのが苦にならなくなったのは、
毎日1000文字でもと書き続けた成果ですかね。

さて、与太話はこれぐらいにして、
今日の本題です。

今日の本題は、
面白さとはなにか。

これに迫っていきたいと思います。

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面白さの定義

参考にした本は
『純粋娯楽創作理論 第一章・面白さの基礎原理』
です。

この本の中で面白さとは、
・予想を外すこと
だと明確に書かれています。

もちろん色々な考え方があると思いますが、
・予想を外すこと
が面白さだというのは一理あると思いました。

辞書で面白いを引いてみると、

 興味をそそられて、心が引かれるさま。興味深い。「何か―・いことはないか」「仕事が―・くなってきた」「この作品は―・くなかった」

 つい笑いたくなるさま。こっけいだ。「この漫画はなんとも―・い」「―・くもない冗談」

 心が晴れ晴れするさま。快く楽しい。「夏休みを―・く過ごした」「無視されたようで―・くなかった」

 一風変わっている。普通と違っていてめずらしい。「―・い癖」「―・い声」

 (多く、打消しの語を伴って用いる)思ったとおりである。好ましい。「結果が―・くない」

 風流だ。趣が深い。

https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E9%9D%A2%E7%99%BD%E3%81%84/

とあります。

『純粋娯楽創作理論 第一章・面白さの基礎原理』
が採用しているのは、
1の興味をそそられて、心が引かれるや、
4の普通と違っていてめずらしい。
の部分になるでしょうか。

なるほど、
面白さの一端を垣間見た気がします。

例えば興味をそそられる人というのは、
自分の思い通りにならずハラハラする人
ではないでしょうか。

僕なんかは、
誰かが思い通りに動くと、
この人はほっといても大丈夫だと
興味を失います(ひどいね)。

・予想を外す からハラハラするし、
目を離せなくなる。

そういうものではないでしょうか。

また、普通と違っていてめずらしい
人にも面白さを感じます。

けれどそれも結局、
・予想を外すこと を言ったりするから、
この人は面白いと思うのではないでしょうか。

・予想を外すこと
それは面白さの一端でしょう。

予想を外す以外の面白さもある

しかし「面白い」の辞書の定義には、

つい笑いたくなるさま。
 心が晴れ晴れするさま。
思ったとおりである。好ましい。
 風流だ。趣が深い。

といった意味もあるようです。

それぞれなぜ面白いのか
を考えてみましょう。

2の笑いについては別途エントリで書いていますので、ここでは省かせてください。

 心が晴れ晴れする
ことがなぜ面白いのかと考えると、
悩みや苦しみがある状態から開放されるから
面白いのだと想像できます。

例えば物語に感情移入して、
主人公がすごく悩み苦しんでいる状況に
置かれたとしましょう。

その状態から開放される物語があるとしたら、
面白いですよね。



続いて、
思ったとおりである。
ことがなぜ面白いのかを考えてみましょう。

考えてみれば
これは願望充足系の話なのだとわかります。

例えば異世界で最強の能力を得て、
モテモテになってハーレムを築いて、
魔王をやっつけて俺TUEEという話。

異世界に飛ばされる、という導入を見た時点で
ある程度こういう流れになるのかな、
なってほしいなと思いながら物語を読む人も
一定数いると思うんですよね。

予測不能な現実に対して、
物語の中くらいは予想通り進んでほしいと
いうことでしょうか。

これが面白いのは、
最初に書いた面白さの定義
・予想を外すこと
と矛盾することです。

つまり
・予想を外すこと
を面白さと感じる人と、
・予想通りであること
を面白さと感じる人がいて、
両者は相反するということです。

何がいいたいか。

例えば小説を書いているような人が、
誰かから面白くないと批判された時、
その人がどちらの面白さを重視して
物事を言っているかによって、
感想や批判の捉え方が変わるということです。

・予想を外すこと
を面白さだと考える作者が、
・予想通りであること
を面白さだと考える読者から
批判されたとしましょう。

この読者の意見をどう捉えるべきか。

結論を言ってしまえば、
作者は自分と対極にいる読者の意見も取り入れ
尖った作品を丸くしていくのもよし、
自分の読者は君じゃないとして
耳を傾けないのもよし。

自由なんです。

ただ頭に入れておくべきなのは
自分と違う価値観を持った人から
批判されているという事実です。

そうすれば自分は誰にも理解されないんだと
自虐的にならなくてすむでしょう?

逆に言えば、同じ価値観の人には
認められる可能性もあるんです。

クリエイターは自作に対して
ポジティブでなければいけませんから、
この心構えは大事なんです。

※・予想通りであること
を望む人なんているの?
と思う方もおられるかもしれません。

そういう方は、「リアルじゃ無い」
と批判する人たちを思い浮かべてください。
彼らは自分の中で想像しているリアルを
想像し、その通りでない作品を批判しているのです。
異世界なのにスマホがあるのはおかしい とか、
そういう批判をする人は
予想通りでないことが嫌なのです。

こう書くと、あーいるいると
わかってもらえるのではないでしょうか。

最後に、
 風流だ。趣が深い。
ことがなぜ面白いのかと考えると、
隅々まで根拠が行き届いていることから
面白いのではないかと想像します。

僕は、趣きが深いシーンというのは、
「うーん深い」
と唸るような場面のことだと思うのです。

例えば物語が急展開した際、
そこにはこういう理由があるんだよと
科学的なロジックや、歴史上の人間心理なんかが語られる。

もっと単純化すると
ウンチクなんかを聞いて、
そんなことがあるのか、知らなかった!
というのでもよいです。

これって楽しいですよね。

またはアニメーションなんかを見ていて、
キャラクターが絶望的なシーンで右を向いている。
これだけでは面白さはわかりませんが。

物語のお約束として、右側の端に目的地があり、
そこに向かう行動はポジティブで、
逆に左を向いた行動というのはネガティブを指す
という理論があると知ったらどうか。

監督が絶望的なシーンでキャラクターに右を向かせたのは
希望を捨てていないということで深い、尊いとなるわけです。

そういった隅々まで根拠が行き届いている作品に対し、
僕らは趣きが深いと感じるのではないでしょうか。

その趣きを僕たちは学ぶことで、
面白さを感じるのだと思います。

面白さを作品に活かす

さて、ここまでいくつかの
面白いについて考えてきました。

面白い作品とはつまり、
・予想を外す
・抑圧された感情が開放される
・予想通りである(願望充足)
・隅々まで根拠が行き届いている(学びがある)

こういった要素を持つ作品だということができます。
もちろん1つの作品で全ての要素を
持つ必要はありません。

それどころか矛盾する要素もあるわけですから、
全部入れたりしたら作品が不安定になって
面白さは失われる可能性だってあります。

だからどれかに特化した作品を書きましょう。

この時ヒントとなるのは、
まず自分が何を面白いと感じるのだろう?
を考えることです。

自分の面白いと感じる作品でなければ、
最後まで創りきれませんからね。

・予想を外す
ことが面白いと感じる人であれば、
・予想を外す物語を書きましょう。

長くなってきましたので、
予想の外し方については
別エントリで書いていきます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

・抑圧された感情が開放される
・隅々まで根拠が行き届いている(学びがある)
そんな物語を面白いと感じる作家、
杞優橙佳が書いた作品集はこちら。

https://www.amazon.co.jp/杞優橙佳/e/B07TY74CFZ

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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