織田信長(山岡荘八)と竜馬がゆく(司馬遼太郎)(9/3追記あり)

2019年9月1日

こんにちは、杞優橙佳です。

竜馬がゆく の方は
今も読んでいる最中なのですが、
この2つの作品を読んで思ったことがあり
エントリーを書きたくなりました。

これは本当にどちらが好きかというだけの話で、どちらが優れているとか、そんなことを言う権利は単なるアマチュア作家の僕にあるはずはありません。

ですので本当に個人の好みの話だと思って読んでください。

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竜馬がゆく(司馬遼太郎)は今の時代に書かれていたら名著に成り得たのか?

ものすごい挑戦的な見出しで申し訳ありません。ですが竜馬がゆく を読んでいて、実は今の時代にこの作品が書かれていたら、そこまで評価されなかったんじゃないかという思いがふつふつと湧いてきたので、書かせていただきました。

その理由は、展開のゆっくりさにあります。
もちろん文章は私など意見することもできないほどに上手で、名著中の名著なのですが、第1巻で竜馬が剣術を極め、2巻でようやく脱藩して、と続く流れの中で。

最終的に竜馬が幕末の動乱を鎮めるのに重要な役割を果たすことはわかってはいるのですが、竜馬がどうやって日本を変えてやろうか、その方法をずっと模索する姿が2巻に渡って書かれていくのです。

勝海舟と運命的な出会いをし、ようやく竜馬の目的が具体化され、日本を変えるという目的に向けてぐんぐん進んでいくのが3巻あたりから。そういった流れになっているんです。
(ちなみに竜馬は33歳で生涯を閉じますが4巻の時点で既に29歳。全8巻のうち半分をかけて、残りの嵐のような4年間を描いていくという流れになっています)

この展開。
例えば竜馬がゆく が小説家になろうで連載されていたらどうでしょうか。たぶん面白くなってくる3巻にたどり着くまでに、多くの若い読者は脱落すると思うのですね。

それが今の、本に時間をかけていられない時代の、仕方のない流れだとも思うのです。

一方の織田信長(山岡荘八)

一方で織田信長(山岡荘八)はどうかというと、これが第1巻の最初からグッと掴まれる導入になっているのです。

大うつけと呼ばれた織田信長の常識はずれな一面が描かれるところから物語がスタートするからです。

こちらの織田信長は50年の生涯を全5巻(1974年に刊行されたバージョンを読んでいます)で書いており、1巻で尾張平定、2巻て桶狭間、3巻で美濃侵攻、上洛、比叡山焼き討ち、4巻で信玄、浅井長政とのエピソード、5巻で勝頼討伐と光秀の心変わり、本能寺の変。

このような流れで進んでいきます。

私は、今の時代でもこの織田信長の物語は人々に読まれるのではないかと考えています。主人公である織田信長ですら、本心で何を考えているのかは直接書かず、家臣とのやり取りの中でその聡明さや先見の明を見せていくやり方。

これは織田信長は何を考えてるんだろうと惹きつけますし、何よりテンポが圧倒的に良いのです。

例えば合戦ひとつ書いても、織田信長が直接手を加えないような戦いは、何人死んだくらいの描写で終わったりします。
(もしかしたら竜馬がゆく であれば死んでいった一人一人のエピソードを深く書いていくでしょう。それが司馬遼太郎作品の魅力でもありますから。けれど山岡荘八の織田信長では、重要人物でも、あっさり死んだりします)

僕は、この作品であればいまのなろう時代でも読まれるんじゃないかと考えています。
本に時間をかけられない人でも夢中になって読める魅力が織田信長という人物とこの伝記にはあると思うからです。

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だから僕の理想は

ですので僕の理想の小説は、実は織田信長(山岡荘八) なんです。これは初めて書かせていただきました。

今までは書くのもおこがましいと感じられて、書けなかったのですが、やはり自分の中の理想というか夢は宣言した方が良いのかなと思い、書かせていただきました。

よくよく僕の作品を見ていただければその展開の速さと細かな描写の省きっぷりが目に余るほどだと思います(もちろん織田信長のようにうまくはできていません。それでも織田信長が50年の人生を5冊で書いたなら、僕はアインの30年の人生を3冊で書いてやろうと思い執筆を続けてきました)。

ですが織田信長のような物語を書きたい。
この思いはいつまでも変わらずあります。

(織田信長は動乱の中で日本を納めていくために尽力した人物ですが、私の物語の主人公アインは一見平和なバラバラの世界を統一しようと尽力する人物です。この違いはありますが、それも織田信長へのリスペクトであり挑戦です。
平和な時代に世界のムードを統一することは、織田信長にもできないだろう?そんな挑戦的な思いで物語を書いていました。今の一見平和だが世界各国に火種のある世界情勢への思いでもあったかもしれませんが)

ですので今後も、おそらく織田信長(山岡荘八) のような物語を書いていくのだと思います。
(違う分野にチャレンジしたいという思いもあり書いているのがハテの世界!ではあるのですが)

山岡荘八といえば1907年1月11日 – 1978年9月30日に生涯を生きられた人物でも今からもう100年も前の方になります。

その物語を理想にするなんて、僕は時代についていけていないのかもしれません。

けれどファッションの流行が数十年単位で巡るように、小説にも流行が巡るサイクルがあるんじゃないかとも感じています。

世の中の小説好きの方々が、ふと時間の重要性に気づいた時、もしかしたらパラダイムシフトが起きて、山岡荘八をリスペクトしている私の作品が見直される時も来るかもしれません。

これは正直、なろう時代への挑戦になっていると思います。私はまったくなろうの現状にあっていない作品を書いている自信があります(まったく誇るところではないですが)。

けれど織田信長が今までの常識を打ち破り続けて日本を変えていったように、小説の世界でももしかしたら僕のような異端児が世の中を変えることができるかもしれません。

そんな野心を抱きながらではないですが、純粋に自分の理想の物語を書くために、今後も織田信長(山岡荘八) を目指して、執筆を続けていきたいと考えています。自分の理想の作品に巡りあえて、そのような作品を書くという夢の実現のために人生を費やせるのは幸せなことですね。(けれどこの時代では、きっと評価されないのでしょうね、私は)。

以上、個人的なお話で申し訳ありませんでした。
そして司馬遼太郎作品がお好きな皆様、好き勝手言ってすみませんでした。

もし私の話を不快に思われなかった稀有な方がいらっしゃったら、ぜひ私の作品も読んでみてください。主人公アインの30年の人生がわずか3冊にまとまった作品となっています。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

追記(9月3日)

竜馬がゆく 読みきりました。
最初の方展開が遅いなんて言ってすみません。勝海舟が出てきて以降、どんどん惹きつけられ、6巻以降は寝る間も惜しんで読み漁り、8巻の慶喜の決断に、竜馬と共に涙しました。

そして全てをやりきり、去っていったこの男。
まさに時代の寵児と言うしかありません。
あまりにカッコよく、私自身の今後の人生にも影響を及ぼしてくれそうです。

本当に素晴らしい作品でした。
今の時代でも、時間のある若者にはこれを読めと言いたいですね。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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