「作家は経験したことしか書けない」に対する見解と、経験を増やす2つ方法

2020年9月3日




 「作家は経験したことしか書けない」という言葉が一時期話題になりました。

 すでに話題は沈静化していますが、大変示唆に富む言葉だなと感じましたので、私の考えをまとめてみます。

経験=体験ではない

 「作家は経験したことしか書けない」に対する批判として、よく書かれるのが、じゃあ小説家は異世界転生したことあるの?というものです。

※おそらく「作家は経験したことしか書けない」を批判されている方も、これから書くことをわかった上で、ネタ的に書いているのだと思います。ネタにマジレスするようでしたら申し訳ありません。しかしわかっている人が、言わなくてもわかるよね、というのは不親切な気がするのではっきり書きたいと思います。

 ポイントは、経験=体験ではないことです。

 体験が実際に見たり、聞いたり、行ったりする行為そのものを指すのに対して、経験は体験して学んだ知識や技能のことを指します。

けい‐けん【経験】
[名](スル)

 実際に見たり、聞いたり、行ったりすること。また、それによって得られた知識や技能など。「経験を積む」「経験が浅い」「いろいろな部署を経験する」

 哲学で、感覚や知覚によって直接与えられるもの。

[用法]経験・[用法]体験――日常的な事柄については「経験(体験)してみて分かる」「はじめての経験(体験)」などと相通じて用いられる。◇「経験」の方が使われる範囲が広く、「経験を生かす」「人生経験」などと用いる。◇「体験」は、その人の行為や実地での見聞に限定して、「恐ろしい体験」「体験入学」「戦争体験」のように、それだけ印象の強い事柄について用いることが多い。

経験(けいけん)の意味 – goo国語辞書

 この経験の定義は、とても幅の広い定義だと考えます。
 例えば異世界転生小説を読むという体験から、「物語の導入として、異世界にいく」という知識を学ぶこと……これも経験といえるわけですね。

だとすると本当に「作家は経験したことしか書けない」んじゃないか?

 本を読んで学んだことも経験のひとつとして捉えるなら、私は本当に「作家は経験したことしか書けない」んじゃないかと感じます。

 本を読むことが経験ならば、漫画、映画、アニメなどを読んだり見たりして学ぶことも経験でしょう。

 実際、私の書く小説の展開は、およそ全てどこかの本、漫画、映画、アニメから学んだことであり、私自身が自分の人生の中で体験してきたことであります。

 例えば、私の作品『境界を超えろ!』内でアインが語る思考の枠組みは、ビジネス本から学んだ知識です。はたまた作中でアインが語る人生に対する向き合い方は、私が自分の人生の中で体験してきたことです。物語の展開はどこかの本、漫画、映画、アニメなどを読んだり見たりして学んだことです。

 こう考えると、私の作品はほぼ100%自分の経験からできています。

経験を増やす2つの方法

 だとすると、経験を増やす2つの方法は下記になるのだと思います。

①実際に見たり、聞いたり、行ったりする体験を増やす
→特に人がどういった心理で行動を起こすのかや、感情に関する部分に注目です。これらは小説や心理学の本からも学べますが、実際に体験しなければわからない部分があります。また、自分が人生に対してどう向き合っていくのかは、自分自身の現実を精一杯生きることでしか確立できません。

②本、漫画、映画、アニメなどの物語を見たり読んだりする体験を増やす
→物語の展開や、表現の仕方はここから学べます。スティーブン・キングが「小説家になりたいならとにかく本を読め」といった理由がわかりますね。参考:小説家になりたいならとにかく本を読む

 ①②を両輪としてまわしていくことで、書ける物語の展開が増え、書ける感情が増え、結果として良い小説家になれるのだと信じます。

 私は2020年を「礎」の年と位置づけ、本を読む経験を増やし、物語の書き方を学び、土台を作ることを目標にしています。

いつもの自分と違う場所を目指さなければならないという話

 素敵な物語は、素敵な経験から。これを読んでいる皆さんも、「経験を増やす2つの方法」を意識してみて、より沢山のことを学んでみてくださいね。

 

(2020/9/9追記)
 より深く「体験」と「経験」の違いを深堀りしてみました。

 

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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