【例文付】小説の冒頭文を上手く書く唯一のコツ!ご紹介します。

2021年12月6日

 冒頭文を上手く書く唯一のコツ。簡単です。それは「出し惜しみせずに派手にやる!」それだけです。少年ジャンプ+のデータ担当者によれば、漫画ですら最初の3〜5ページ、長くても10ページ前後で読むかどうかを判断しているとのことです。それであれば漫画よりも、読者にパット見のインパクトを与えづらい小説では、3〜5行、長くて10行の文章で読むかどうかを判断されてもおかしくありません。

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 そんなとても大事な冒頭の文章。「でももし大事なことを出だしで言ってしまったら、もったいない…」そう思いませんか?いいえ。実は冒頭こそ「派手さ」が肝心なんです。小説の冒頭で悩む原因は「もったいぶっている」からです。

 ここでは、冒頭文を簡単に書けるようになる唯一のコツ「派手にやる!」について説明します。今回この冒頭文でいきなり核となる「出し惜しみせずに派手にやる!」ことを言ってみました。どうでしょう?少なくともここまではとりあえず読んでもらえたのではないでしょうか?要はこんな感じです。では早速深堀していきましょう!

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派手にやる!とは「興味づけ」すること

 小説に限らず、読者に読んでもらって初めて意味を為すものは、「興味ない」と読者に思われたらそれで最後。その読者はきっと読むのをやめるでしょう。

 折り込みチラシも、書籍のあらすじもみな同じ。そもそも商品を買う気が少ないor無い人を振り向かせるためのものですから、読者の「興味づけ」が必要です。

 この興味づけに最も有効な手段が、「特殊な状況を提示する」という方法です。では特殊な状況とは何か見ていきましょう。

小説の冒頭で書くべき「特殊な状況」

 よく人の不幸は密の味といいますが、人が好奇心を持つ情報に共通するものは、お世辞にも「幸せ」とは言い難い「恐怖・不詳・異常」という特性があります。

【例】
・恐怖(怪奇事件・グロテスクなこと・犯罪・反社会的なこと・乱闘など)
・不詳(謎・怪奇現象・意味深なことなど)
・異常(ピンチ・意外性・珍しいこと・笑えるほどおかしなこと・性的異常なことなど)

小説の冒頭ですべきではないこと

 では逆に「冒頭ですべきではないこと」とはどんなことでしょうか。

情報を一度に出しすぎない

小説の冒頭で書くべき「特殊な状況」」でご紹介した特殊な状況を書こうとすると、どうしても情報を一度に出したくなり話が長くなりがちです。冒頭文では最低限の情報だけにして、展開が進むことに少しずつ情報を開示します。

説明文を長くしない

 とにかく説明は短く!説明が長ければ長い程、読者の興味は薄れていきます。

無駄な会話を描かない

 興味づけの特殊な状況に、無駄な会話は一切必要ありません。

例文で学ぶ「興味を惹く」冒頭文

 それでは実際にある小説の冒頭文から良いパターンを学んでみましょう。

【例1】
”春が二階から落ちて来た。” (伊坂幸太郎『重力ピエロ』より)

 怪奇事件を冒頭にもってきています。無駄な説明も会話も一切ありませんが、頭の中に映像が浮かび、どうしたの?何?とこの先を知りたくなります。

 【例2】
”「わたしは、『イジメ』をしたことがある。」”(「友達なんかいない」 YA!アンソロジー『ひとりぼっちの教室』より)

 一見よくある告白のようですが、誰しも心の中に引っかかっているようなことをあえて口にすることで、読者をドキっとさせ衝撃を与えています。

【例3】
”失業と離婚が同時だった。” (椎名誠『ぱいかじ南海作戦』より)

 どうしたって気になる冒頭文です。人の不幸は密の味。でどうなったの?と気にせずにはいられません。

【例4】
”子どもなんてみんな、試験管で作ればいい。”(湊かなえ『少女』より)

 通常ではないことをあえて言うことで、何かあったのだろうか?と読者の気を惹いています。一瞬ゾッとするような感覚が漂う所もポイントです。

まとめ

 冒頭文で読者の「興味づけ」をする唯一のコツは「派手にやる!」ことでした。とはいえ、けして表現方法や言葉遣いが派手というわけではありません。内容的に心にドスンと響くような、日常にはない、「特殊なエピソード」をどんどん盛り込んでいくということです。さらに、文は短ければ短いほど頭に残りやすいものです。とにかく遠慮せずに、最初から「短く、特殊なこと」を入れ込むこと。これは音楽でいう「サビ」から始めるようなものです。出し惜しみは厳禁です。いきなり派手に!サビを歌い上げてしまい

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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