普通のことを普通に、普通であたりまえなことしか書かないで、普通の良さを書くための3つのヒント

こんにちは。
杞優橙佳です。

2019年10月に感銘を受けてから、ずっとメモに残していたツイートがあります。


今日はこのツイートに思いを馳せて、普通のことを普通に、普通であたりまえなことしか書かないで、普通の良さを書くヒントを3点書いていきます。

感じたことをありのままに、抽象化せず表現する

最近の若い人が何でも「エモい」ですませるのは問題だ、というコメントが3月28日の新聞に載っていました。

「感情が動かされた状態」、「感情が高まって強く訴えかける心の動き」を抽象化した言葉ですね。

確かにこの言葉の登場によって、『人がなにかに一途に取り組んで達成し、衰え、自分がなにかを目指すきっかけとなった場所に恩返しをする』といった美しい物語も、エモいの一言で済まされるようになりました。

ですが「普通のことを普通に、普通であたりまえなことしか書かないで、普通の良さを書けるようになる」ためには、ひとつはエモいのように抽象化した言葉を使わないで表現すること、が大事だと考えます。

前の文を受けて後ろの文を書く

脈絡のない文章、という表現を聞いたことがあるでしょうか。前後のつながりが感じられない文章のことですね。

例えば、
私はスルメ。
空飛ぶ円盤。
心に槍が降ってくる。

詩的な雰囲気を漂わせていますが、何ら脈絡のない文章です。

2行目の空飛ぶ円盤とは、スルメのことを円盤といっているのか、スルメの目から見てどこかに空飛ぶ円盤があるのか(例えばスルメを引き裂くノコギリとか?)、そして3行目の心に槍が降ってくるとはなんなのか。串足の串のことだろうか?など、想像しなければ意味がわかりません。

人によって解釈も違うでしょう。私とまったく別の解釈をした人もいれば、何も解釈できず意味わからんと切り捨てた人もいるでしょう。

普通にあたりまえのことが書けていない証拠です。

これについては、こぴーらいたー作家の風倉さんがよいことを書かれています。


最初は、スタート以外「全部の段落の冒頭に接続詞(あるいは繋ぎの言葉)をいれる」ぐらいの意識でもいいんです。

先ほどのスルメの詩的なものを書いている方は、一度接続詞を心がけてみてはいかがでしょうか。

ポイントをひとつお伝えすると、体言止めに注意です。体言止めは前後のつながりがなくても何となく脳がつなげて理解しようとしてしまうので、『私はスルメ。空飛ぶ円盤。』レベルの駄文でもそれらしく見えてしまいます。

これも意識してみてください。

最初と最後に伝えたい大事なことを書いておく

物語を書くとき、特に短編を書くときなどは何を意識されますか? 私は、始まりと終わりで主人公の境遇が変化したか、を意識します。

ようは下記の面白さの4要素が成り立っているか、ですね。
・予想を外す
・抑圧された感情が開放される
・予想通りである(願望充足)
・隅々まで根拠が行き届いている(学びがある)

物語とは、キャラクターのことを書く文章のことですから、キャラクターが前後でどう変わったのか、その変わりようが面白ければ成功です。

これについては青木健生さんが素晴らしいツイートをされています。

創作はすべてにおいて「特に最初と最後に伝えたい大事なことを書いておく」「それ以外は出来るかぎりなくす・削る」

普通のことを普通に、普通であたりまえなことしか書かないで、普通の良さを書く極意だと思います。

小説で実践する方法

小説で実践する際には、まず接続詞を全て書いて、抽象化した言葉を使わずに具体的かつ説明的な文章を書いておく(これをプロットともいいますね)。それから接続詞を省き、説明くさい部分を描写に変更していく。

この作業を経るだけでクオリティは格段にアップします。

私の作品は昔、説明的でくどかったり、接続詞が多々使われており、読みにくかったのでしょう。Kindleで読まれたページ数を見ると、途中で脱落している人が多かった。
けれどこのエントリーで書いたように、接続詞を省き、説明くさい部分を描写に変更していくことで、本を最後まで読んでくれる人が増えました。

ぜひお試しあれ。