執筆の集中力を高めるポモドーロ・テクニック
小説を書く際に、集中力が続かない……別のことをしてしまうという作家の方のため、本エントリーでは、集中力を高めるためのポモドーロ・テクニックをご紹介します。これは作家の方が考案したアイデアで、私たちの執筆にも必ず役立つはずです。
ポモドーロ・テクニックとは
ポモドーロ・テクニック(英: Pomodoro Technique、ポモドーロ法)は、時間管理術のひとつです。 1980年代に作家でありソフトウェア開発者でもあったイタリア人のフランチェスコ・シリロによって考案されました。当時、大学生だったシリロは自身の作業効率を知るために、トマト型の小さなキッチンタイマーを使って測ってみました。「ポモドーロ」はイタリア語でトマトを意味し、シリロが使っていたキッチンタイマーにちなんで、この方式の名前となっています。
作家の方が考案したという点が、私たち小説書きにはポイントですね。
ポモドーロ・テクニックの方法
このテクニックではタイマーを使用し、25分の作業と5分の休息で作業時間と休息時間を分割します。この25分+5分の30分の 1セットを「ポモドーロ」と呼びます。
30分の1セットの有効性
人が集中して何かをするとき、集中力の深さや集中していられる持続時間にはあるリズムがあることがわかっています。 それが、「15・45・90の法則」というもの。
一般的に、集中力の波は15分周期と言われています。特に小学校低学年の段階では、この周期がはっきりしていて、15分で飽きがきます。
もちろん次第に人は成長するになるにつれて集中力の波をコントロールできるようになります。そのため中学・高校では授業時間が45分(15分×3)、大学では講義時間が90分(15分×6)になっています。
しかしながら、中学・高校の45分間授業。大学の90分講義……ずっと集中できたでしょうか。これは人の特性上不可能のはずです。集中力の波は15分周期で、徐々に深い集中に入り、また集中が切れるという繰り返しになります。
また、15分間で必ず集中できるかといえば、NOでしょう。5分で集中できることもあれば30分かかることもあるはずです。
さて、ここでポモドーロ・テクニックの時間に着目します。ポモドーロ・テクニックでは30分で1セットを行います。
集中力が完全に切れている5分間は休み、作業時間25分の中で1度だけ深い集中ができれば御の字という考え方です。フランチェスコ・シリロは作家だと紹介しましたね。作業時間を15分単位にしなかったのは、「人って機械みたいに毎回同じ動きできないでしょ」という、人間観察に長ける作家ならではの発想ではないでしょうか。
ポモドーロ・テクニックを成功させる秘訣
ポモドーロ・テクニックを成功させる秘訣は下記の4点です。
①作業時間を確保する
→ポモドーロ・テクニックを実践する最初のステップは、『作業時間を確保する』ことです。ポモドーロ・テクニックは30分で1セットとなりますが、細切れの時間で何かを成すことは難しいです。1時間以上の時間を確保しましょう。
②ポモドーロテクニックで実施する作業を明確化する
→ポモドーロ・テクニックを成功させる秘訣は、「すべきこと」を可視化することです。
作業時間25分の中で、何をしようか?と考えていては、集中できません。脳の健康や老化について研究をされ、神経生理学を専門にされている脳研究者、東京大学の池谷裕二先生によれば「やる気は、やり始めることによって起こる」そうです。集中するためにも「すべきこと」を可視化しましょう。
③タイマーを使って時間を管理する
→タイマーを使用し、25分の作業と5分の休息を管理します。
これについてはyoutubeの動画をフル活用しましょう。ポモドーロで検索すれば、時間管理に活用できる動画がいくらでも転がっています。私のオススメは下記の焚き火動画です。
④ポモドーロを4回完了したら、長い休憩(約15〜20分)をとる
→ポモドーロを4回(2時間)完了したら、長い休憩(約15〜20分)をとって気分をリフレッシュさせます。大学の抗議デモ90分1セットですから、120分も集中すると頭も疲れているはずです。長い休憩をとって頭の中を整理し、クリアにすることで、次の作業に新鮮な気持ちで取り組みましょう。
まとめ
作品執筆のための、集中力を高めるためのポモドーロ・テクニックをご紹介しました。
以下の4点を意識してポモドーロ・テクニックを実践し、お互い執筆頑張りましょうね。
①作業時間を確保する
②ポモドーロテクニックで実施する作業を明確化する
③タイマーを使って時間を管理する
④ポモドーロを4回完了したら、長い休憩(約15~20分)をとる
他にもモチベーションに関する記事を書いています。ご参考に!