動画文化のスピード感に慣れた人たちに合わせて、小説も変わってきている?
動画文化のスピード感に慣れた人たちに合わせて、アニメや音楽も作られているという意見に様々な反応「3話で首が飛んだのも今ではもう遅いのか」
このTogetterの記事を見て、はたと気づきました。
小説の界隈にも、動画文化のスピード感が持ち込まれている、と。
弱キャラ友崎くん(2016年5月から刊行)という作品があります。
《小説感想》弱キャラ友崎くん 令和のスピード感と前向きになれる展開が魅力
この小説は開始60ページで、起承転結の起のクライマックスが訪れます。
盛り上がりまでがとにかく早い……。
キミの忘れかたを教えて(2018年9月から刊行)でも、中盤でライブシーンがあり、一番盛り上がったのはそのシーンでした。
これらを見ると、小説の界隈にも、動画文化のスピード感が持ち込まれている、と感じます。このライトノベルがすごい!常連の「弱キャラ友崎くん」が最近になってアニメ化が決まったのは(作者 屋久ユウキさんの人気も一因と感じますが)、こういった展開の早い作品が人気となる風潮が生まれているため、かもしれません。
小説家になろうをはじめとする小説投稿サイトの作品についても、同じことがいえます。むしろ激化していると言っていいかもしれません。すでに第1話で読者を惹きつけられなかったらダメ……の世界でみんな戦っており、次は長さをどれくらいにするかが話題になってきています。
Web小説、適切な長さとは
この記事を書いたとき私は
3000文字〜4500文字を積み上げて、36,000〜72,000文字で話がひと段落すると社会人的には一日でサクッと読めてよかったなあと思うのではないでしょうか。
と結論づけています。
「動画文化のスピード感に慣れた人たちに合わせて」今後さらに最適されるとするならば、Web小説の文字数はもっと短くなる可能性がありますね。一話あたり2000文字、20,000文字〜40,000文字で一区切りという作品が人気になるかもしれません。
たまたまかもしれませんが、Bookbaseで9月月間一位となった作品は、27,000文字でした。これくらいの文字数なら手軽に読めますね。
だとすると今後は、動画文化のスピード感に慣れた人たちに合わせて、展開のスピードをあげた作品が求められるかもしれません。小説家を目指すみなさんは、10万文字……という前例にとらわれず、柔軟な執筆を心がけたいですね(そういった短い作品でも、BookbaseやKindleなら発表可能です。こういった部分も電子書籍の強みですね)。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません