創作ネタ | 近い将来、AIにより無限のコンテンツが一瞬で生成される未来が到来する

2023年3月4日

 昔から落合陽一さんが好きで、動画をよく見ています。最新のNewsPicksのもと編集長である佐々木さんが立ち上げた新しいメディアPIVOTにて、落合陽一さんとの対談動画が配信されていました。進化する計算機の世界をわかりやすく知ることのできる内容で、大変勉強になります。

 要約するとこういうことです。
「デジタルの中の自然が急速に進化するため、人間の理解が追いつかない世界となってきている。つまりAIにより生成された情報(デジタルの自然)を人間が理解しようとしても、理解が追いつく前に別のものに変化するため、理解不能な状況となる。
 例えばこのままいくと2025年には、たった数秒でAIが論文を生成する世の中となる。次の数秒先には、先ほどの論文により発見された知識をもとに、新しい論文が作成される。これが無限に続く。もはや理解できないし、自分が論文を書くより早いので、研究者は何もする気が起きなくなる未来が待っている」とのこと。

 おそらく、あらゆるコンテンツに同じ状況が発生し、無限のコンテンツが一瞬で生成される未来が到来します。

※デジタルの自然(デジタルネイチャー)については以下の本を読んでいただけると、より理解が深まるかと存じます。

 

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自分よりも明らかに巧い文章を書くAIが出てきたとき、その世界で人間はどういった物語を書くべきか?

 では、自分よりも明らかに巧い文章を書くAIが出てきたとき、その世界で人間はどういった物語を書くべきでしょうか?私たちはもはや書く意味などないと筆を折るべきでしょうか。

 このような状況では、人間の視点や感情を重視した物語を書くことが重要でしょう。特に、人間がデジタル技術とどのように関わり合っているか、それが人間に与える影響についてのストーリーは、読者にとって興味深いと思われます。

 デジタルの自然が急速に進化しているため、人間がそれを理解するのが難しいことは確かです。だからこそ、人間がデジタルの自然に対して感じる恐れや、とり残される焦燥を書くのは興味深そうです。そして結局のところ、人の抱く感情もリアルタイムに変化するわけで、それを切り取り描写できるのは人間だけだと感じます。

 

小説家はAIに取って代わられるでしょうか?

 小説家が書く物語は人間の視点や感情を重視したものであり、AIにはそれらを描写する能力がありません。よって、小説家が書く物語はAIに取って代わられることはないと考えられます。

 ただ、AIによる技術の進化は、小説家にとっても新しい可能性を秘めているかもしれません。例えば表現を自動で提案してくれるような形で、AIが小説家の補助ツールとして使用されると、小説家が自分の意図をより正確に表現できるようになります。

 

ちなみにAIが作った小説とはどんなものでしょうか?

 AIが作った小説は、人工知能アルゴリズムを使用して自動的に生成されるものです。これらの小説は、大量のテキストデータから学習したAIモデルを使用して文章を生成します。これらの小説は、人間によって書かれた小説とは異なり、文法や構文は正確ですが、人間らしい表現や感情表現には欠けることがあります。

 

AIが100%小説を作ることはできるのか?そしてそれは面白いの?

 現在のAI技術では、100%人間のような小説を自動的に生成することはできません。AIは大量のテキストデータから学習を行うことで、文法や構文については正確な文章を生成することができますが、どうしても不自然になるケースがあります。

 その不自然さが拭えないため、AIによる小説は、人間によって書かれた小説と同じようなクオリティには達しないことが多いです。これに関して、面白いというのは主観的な判断ですが、人間によって書かれた小説のような人間らしい表現や感情表現が欠けるため、読み手にとっては面白くない可能性が高いです。

 

AIの闊歩する世界で人間が生き残るためには……

 武器となるのは、人間らしい肉感のある表現(五感をふんだんに使った新しい表現)や、感情表現(なぜ、このタイミングでその感情を抱くのか、といった理不尽な心の動き。それを読み手に想起させる技術)です。これを身につけておくことで、AIのつくった小説を上回る面白さを提供できると思います。

 例えば、「タワマン文学のように固有名詞を多用し、その組み合わせによって、体験談のような生感のある文章」は生き残るだろうと想像します。抽象的な物語よりも、具体的で肉感のある表現となるからです。タワマン文学とは以下のような作品のことです。

6年4組のみんな、卒業おめでとう。最後に先生から話をします。イオンとドンキしかない国道沿いのこの街を捨てて東京に出て、早稲田大学教育学部からメーカーに入って、僻地工場勤務で鬱病になって、かつて唾をあ吐きかけたこの街に逃げるように戻ってきた先生の、あまりに惨めな人生の話をします。

【Twitter文学】地方を捨て上京したが逃げるように戻ってきた経験を持つ先生の、小学校を卒業する生徒たちに向けた最後の

 

 また、作者の経験や好きなもの、好きな人を作品に盛り込むのも良い方法ですよね。それは唯一無二の個性だからです。経験したものしか書けない…については以下のエントリーでも書きました。

 いずれにせよ、AIが無限に文章を生成する世界が目の前まで来ています。私たち作家も、文章でお金を稼ぎたいならば、新しい世界に適用することを考えておく必要があるかもしれませんね。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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Posted by QTK