3種類の描写とは?説明との違いについても説明

2020年4月8日

こんにちは。
杞優橙佳です。

その昔、私の作品にこんな感想をいただいたことがありました。

▼良いところ
とにかく設定が細かく、またただ設定するだけでなくそれを世界観の中で活かしていらっしゃるなと感じました。すごく雰囲気が出ていて、「カッコいいものを読んでいる!」という感覚を強く味わえました。

また些細なことかもしれませんが、その雰囲気を壊さない校正、つまり誤字脱字がまったくないことに感服しました。当たり前やもしれないのですが、とても緻密に仕上げられています。

▼こうすればもっと良くなるかもしれないところ
故意のことで突っ込みどころではないかもしれませんが、心理描写がかなり少ないという印象を受けました。

セリフと状況描写は密に描かれていますが、その言葉の真意、あるいはそれを表す行動や仕草が少なく、物語が淡々と進んでいます。お読みになったことがあるかわかりませんが、「聖書にそっくり」と感じました。

ただそれがある種の持ち味になっていることも確かで、一概に悪であるとは言えないのかもしれないとも思っています。

私が、心理描写やそれを読み取るのが大好きなものですから、敏感になっただけかもしれません。

私自身としては、聖書にそっくりとおっしゃっていただいて、世界で一番読まれてる本と一緒なんて素晴らしい!と自信になったのですが、ふと描写ってなんだろうと感じ、今回調べてみました。

まず説明と描写の違いを明らかにする

・説明とは
読者に完全にわからせるもの

・描写とは
読者に悟らせるもの

1から10までを文章で書いてしまうことが説明で、ぼかして書くことで読者に想像してもらう手段が描写です。

小説プラットフォームに作品を投稿すると、読者からの感想やレビューで、会話が説明的だという批判をうけることがありますよね(ない人は才能があります!素晴らしい!)。

ここでは会話が説明的ってどういうこと?を書いていきます。

例えば
「君は僕の話を説明的っていうけどね。説明的というのは1から10までを話してしまい、君に想像させないことをいうんだ。僕の話は説明的かい?」

これは説明的だと批判を受けても仕方ありません。

しかしながら、
「しいていえば聖書だ。僕が何をいいたいか君にはわかるだろう」
とかけば描写的なのではないでしょうか。

説明は読者に完全にわからせるもので、描写は読者に想像させるもの。ここがポイントです。では描写ってなんでしょうか。調べてみましたので、詳しく見ていきましょう。

描写にも3種類ある

描写には心理描写、人物描写、状況描写の3種類があります。冒頭で私が指摘されていたのは心理描写でしたね。主人公がどんな感情でいるのかを、行動や会話から表現していかないとですね。

1.心理描写
行動から心理を読者に悟らせる
会話から心理を読者に悟らせる

ポイント:感情を表す言葉を使わない。

2.人物描写
行動から人物の性格や人柄を読者に悟らせる
会話から人物の性格や人柄を読者に悟らせる

ポイント:見た目の描写に力を入れる必要はない

3.状況描写
行動から状況を読者に知らせる
会話から状況を読者に知らせる

ポイント:この世界観をどうしても説明しないと物語が始まらない、という部分だけ説明したり描写する

また、描写のテクニックとして、下記の2点があります。
・時間の流れを明示しない。何分経った、何時間たったということは、エピソードを積み重ねて表現する。
・たとえ三人称でも、特定の登場人物にフォーカスして、その人の見えているものや関係するものを描写する。

三人称だからといって、外から見た見た目の描写や、状況を隅から隅まで伝える必要はないんですね。大事なポイントだと思います。

まとめ

本エントリーでは説明と描写の違いと、描写には心理描写、人物描写、状況描写の3種類あることについて書きました。

それにしても、適切なコメントをいただけるというのは嬉しいことですね。私は心理描写が少ないとコメントを頂いてから、何度も改稿を重ねました。本作の強みである「カッコいいものを読んでいる!」という感覚は残したまま、心理描写もできている素敵な作品に仕上がっています。

かつて聖書のようだと評された作品、よろしければ読んでみてください。