風景描写は五感を活用!小説の風景描写をわかりやすくする3つの方法

 頭の中にありありと景色が広がり、まるで目の前でその景色を見ているような小説。そういった没入感のある立体的な小説を書くにはどのようにしたらよいのでしょうか?絵ではなく言葉で描く風景描写は難しいものです。苦手な方も多いかもしれません。そこで今日は風景描写をわかりやすくする3つの方法をご紹介します。

Unlimited 読み放題 - 200万冊以上の本が読み放題 2ヶ月99円!

境界を超えろ!シリーズが特別キャンペーン中!5冊セット495円!

1頭で情景を思い描けるようにする

 情景描写の一番の目的は、キャラクターが今どんな場所にいるのか、その情報を正確に伝えることです。まずは風景描写する前に、書く人本人がある場面をしっかりイメージできていなければいけません。頭の中にその情景は浮かんでいますか?

 浮かばないという人は、まず自分が普段見ている景色を思い出す練習をしてみましょう。いつもの散歩コース、駅までの道、いつも買い物をするスーパー、通勤・通学途中の電車の中からみる風景など。どんな場面でも構いません。

 そして、その情景を見ている自分は今どんなことを感じていますか?秋にここを歩くとキンモクセイの香りがするな、この店は昔ながらで古いけどどこか懐かしい、前に席に座っている高校生の会話が聞こえてくる・・など五感をフルに使ってその細部の景色まで深く感じてみましょう。

 またそれでも景色が思い描けないという人は、映像や画像を見るのもおすすめです。例えば写真集やYouTubeでひたすら壮大な自然の風景を見るもよし、動物の赤ちゃんがコロコロと遊んでいる場面でもよし。ポイントはできる限り動く様子を見るのがおすすめです。お花一つとってもただ真っすぐに植えられている花を描くのではなく、風に吹かれてたなびく様子を思い描けるかどうかでその情景の躍動感はずいぶんと変わります。

たとえば、こんな「架空の家」の画集などを参考にするのもおすすめですよ!

created by Rinker
パイ インターナショナル
¥2,420 (2024/03/29 04:59:00時点 Amazon調べ-詳細)

2語彙力を鍛える

 小説家に欠かせないもの、それは「語彙力」です。語彙力が少ないと読者に伝わりにくいどころか、同じような描写のオンパレードになってしまい単調になるため、読者にすぐ飽きられてしまいます。「こんな風景が描きたい・・でも、言葉がでてこない!」と悩んでいる小説家も多いのではないでしょうか?

 でも諦めてはいけません。助けてくれるツールがちゃんとあります。例えば、「場面設定類語辞典」これは大変おすすめです!ある場面一つとってもたくさんの表現があり、その中から最適な描写を探せます。

例えば、「赤ちゃんの眠る部屋」を描くなら

・目に見えるもの・・・窓から差し込む光・カラフルな飾りのモビールが天井から下がっている、お母さんが子どもをあやしながら洗濯物を畳む姿

・耳で聞こえるもの・・・おもちゃの「カランコロン」という音、子どもが「あー」という声

といった具合に、いろんな角度から見た場面描写が掲載されています。ちなみにこの類語辞典、他にもいろんなシリーズが出ていて「感情・性格・トラウマ・職業設定」など、さまざまな切り口のバージョンがあります。これはキャラクター設定の時にも応用できて便利です。ぜひ一度チェックしてみてくださいね。

→キャラクター設定はこちらの記事も参考に!●魅力的なキャラクターはどう作る?主人公、ヒロイン、敵キャラを解説

 また基本的に、書く事=アウトプットは大切ですが、読むこと=インプットはもっと重要です。インプットが枯渇すると語彙だけでなく、小説のアイデア自体も生まれてきません。

 アウトプットしたら必ず同じだけインプットする、これは常日頃から心がけておきましょう。本を読むのはもちろんのこと、スマホで日々のニュースを流し読む、それだけでも言葉や知識のインプットになります。

3「想像の世界」の描写は、特にわかりやすい表現を使う

 1で自分が普段が見ている場面を想像する練習をしましたが、見たことのある場面を描くのはまだ簡単です。私たち誰もが目にした事のあるものをそのまま描写すればいいだけだからです。もしこれが「想像の世界」を描くとしたら、そういうわけにいきません。誰も見たことのない世界だからです。

 でも基本的には1と同じ。まずは頭の中でイメージを膨らませます。そして自分が実際にその場に立っているとして、1よりさらに五感を使って細部を丁寧に描写していきます。

【例文】
 そこに降り立ったUFOらしき丸い物体は、白い煙をあげて怪しく光っていた。
 扉がゆっくり開くと、段差のない階段のような光のスロープができ、中から透明の、「形」とは言い難い大きなシャボン玉のような何かが、一つまた一つとゆっくりとそのスロープを使ってこちらへ降りてきた。

 このような文があった場合、これは想像の世界のものではありますが「UFOらしき丸い物体」「白い煙をあげて」「段差のない階段」「スロープ」「大きなシャボン玉」といったように誰にでも想像がつくような表現を使って書いています。

 もし今「白い煙」を「気体中に浮遊している細かい微粒子の大群」と表現した場合すぐに人はそれが何かを理解できるでしょうか?むやみやたらと専門用語を使ったりすると、それだけで読み手の描写が止まってしまう事になります。

 特に想像の世界を描く時は、「読者が自然に理解できて楽しめること」を優先して描写するようことが大切です。

まとめ

 風景描写をわかりやすくする方法は、まず頭で情景をイメージしてから書く語彙力を鍛えて多彩に表現する想像の世界こそわかりやすい言葉を使う、この3つでしたね。単調な表現が続くと読者はすぐに飽きてしまいますし、意味が伝わらなければ元も子もありません。小説の良し悪しを判断するのはあくまで読者です。読者の気持ちになって「気兼ねなく楽しめるかどうか」を判断基準にして描写方法を考えていく!それが重要なポイントです。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
このホームページは創作者支援サイトです。
創作者の方向けの記事を発信しています。



下記ボタンを押して頂けたら
モチベーションが高まります。
応援よろしくお願いします!
にほんブログ村 小説ブログ ライトノベル(小説)へ腰ボロSEのライトノベル奮闘記 - にほんブログ村
ライトノベルランキング