チート能力とは?異世界を描きたいときにチート能力を活かす考え方
チート能力のチートは英語のcheat(ing)に由来し、オンラインゲームのチート行為から派生した言葉と云われています。
チート能力とはゲーム内のキャラクターなどが現実にはあり得ないような特殊能力や卓越した技能を備えていることを指します。
チートにはズルという意味もあり、不正改造では?と思えるほどの圧倒的な能力なので、ゲーム上で「チーター」は他の普通(まっとう)なプレイヤーからは必ずと言っていいほど嫌われています。
また、チート能力は異世界がモチーフのライトノベルやアニメなどに用いられている多いです。
今回は、このライトノベルに必須と思えるチート能力を活かす考え方について書いていきます。
ドラクエの勇者はLVUPとストーリー展開によって最終的に勇者になる
ドラゴンクエスト(ドラクエ)はプレイヤー自身が主人公で、バトルを重ねていくことでレベルアップ(LVUP)し、チート能力を付けていきます。
構成を考える上で最初からチート能力を備えた主人公を設定するのではなく、ストーリーが進展していく途中でバトルを繰り返して、スキルを身に付け勇者となりどんどんレベルアップしていくゲームです。
このようにチート能力を最初に設定せず、プレイヤーに必要なチート能力と活用法を考えて、後からキャラクターにチート能力を付けていくという順番になっています。
<h2>「まだ誰も考えたことがないであろうチート能力を思いついた」としても、その能力で何をしたら誰がどう認めてくれるのか、シナリオを考えてないと受け手は何も楽しくない</h2>
新しいチート能力を探し考えることに集中しすぎると、テーマやメッセージ、方向性までグチャグチャで整合性が全くなくなり、何のためのチート能力か意味が解らなくなります。
チート能力の説明ばかりでは受け手は面白くないですよね。
チート能力を考える前に「伝えたいテーマやメッセージを考える」その後で、そのために必要なチート能力と活用シーンを考える。
先ず、チート能力を考える前にテーマやチート能力を使って何を伝えたいのか考える。そして、その能力で何をしたいのか?そのチート能力を誰がどう認めてくれるのかを考え、シナリオを創らないと受け手には何も伝わらなくなってしまいます。
誰よりも早くスゴいチート能力を考えたいと思い、それを主人公のスキルとして使いたいと考えるのが悪いのではなく、チート能力ばかりにとらわれるのが良くないということなのです。
チート能力を持ったキャラクターを設定することはシナリオライターにとってワクワクする創作の瞬間の一つかもしれません。また、受け手にとってもチート能力が「あり得ない!」と思いながらも魅了される設定なのです。
そんな魅力的なチート能力を考える前に、先ずは作者が受け手に伝えたいテーマやメッセージを考えることが必要なのです。
その後からキャラクターに必要なチート能力と活用シーンを考えるという順番で設定すると、受け手にも伝わり易くなります。
まとめ チート能力に集中しすぎはアウト!
チート能力をキャラに持たせることであり得ない、ズルなんじゃない?と思わせる程読み手の興味は上がっていきます。
ですが、作家はチート能力の説明だけで満足してしまう沼にハマらない、ということを忘れないようにした方がよさそうですね。
そして、チート能力を考える順番は実は先でも後でもどちらでもOKで、問題はチート能力をどう活用するかです。
物語の中でキャラクターにどのようなチート能力を持たせるか、チート能力を持っていることでどのようなシーンが表現できるのか、それによりシナリオの良し悪しが決まり、読み手の満足が得られるのかが大事だと思いますね。
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