才能なんかで落ち込むな!書けない理由は他の所に潜んでいる「工学的ストーリー入門」
爆発的に売れて在庫薄になっているビジネス書があります。
ラリー・ブルックス著 シカ・マッケンジー訳『工学的ストーリー創作入門』が小説家を目指している人をはじめ文章に携わる人から注目されているのです。
ストーリーは思いついても小説にまとめようとすると上手く書けない、と悩む方は多いのではないでしょうか?
小説家を目指す人向けのハウツー本は数々ありますが、この本は意外な盲点をズバッと解説し、ある意味斜め上の考え方から必要な要素を紹介しています。
才能がないから、と半ばあきらめかけていた人にも、光が見えてくる解説が網羅されている「工学的ストーリー創作入門」について探っていこうと思います。
お読みになり参考にしていただけると幸いです。
書けないのは才能のせいじゃない
「工学的ストーリー入門」の帯にも書かれていますが『天才以外は必読』とうたっています。
確かにその通りで、天才は小説を書くときに悩むことなくすらすらと書けるのでしょう。
この本は、小説家を目指す人や初心者の基礎教本として、または経験者、文筆業に関わる人が、注意点などの確認や説明用にピッタリの一冊だと言えます。
例え話しが本題の前に必ずアリ、実践的に分かりやすいので、常にそばに置いておくのもアリ……ですね。
ストーリーを創作する際の構造が系統的に学べる
理路整然と創作についてまとめてあり、構成についてもかなり突っ込んでコーチングしてくれます。
そして、素直な言葉使いでストレートにぶつかってくる解訳がやる気にさせてくれる本ですよ。
構成について丁寧に初心者からでも学べるように細かく書いてあり、類書の中でもずば抜けた指南書と言っても過言ではないでしょう。
物語を売れるようにする6つの要素とは?
この本には、物語を売れるようにする6つの要素が書かれています。
6つの要素『コンセプト・人物・テーマ・構成・シーンの展開・文体』の各要素を関連付け、ロジカルに説明していて説得力があります。
文体で説明されていた「形容詞の削減について」は意識するだけでも文章力がアップするかも、文筆業に関わっているすべての人には必読書となりそうですね。
さらに、今までの解説本にはなかった、キャラクターを三次元(第一の次元・第二の次元・第三の次元)の側面から深める解説は価値のあるぽいんとのひとつです小粋な語り口で書かれていて、読み物としても面白い一冊となっています。
キャラクターの掘り下げ方とは?
この本はキャラクターの掘り下げ方についても触れています。具体例を用いてわかりやすく説明するために、例に映画を用いています。
特に『ダヴィンチコード』を取り上げている部分が多いので、映画を見てから読むとより理解が深まるでしょう。小説へのメソッドは、ハリウッドスタイルになっていて、日本的な起承転結ではありません。
分かりやすくド直球な物言いで、具体例も多くウイットに富んだ比喩表現が随所にちりばめられていてとても読みやすい本です。
直観に頼らず物語に必要な要素から書き始める!とは?
物語に必須である設定・反応・攻撃・解決の4つの幕と、書き出しに分けて、ひらめきではなく機械的に論理建てることでストーリーを組み立てることの重要性を説明しています。
考察やチエックリストもあり教本的な役割も備えているので、自分に必要なところをピックアップして何度も読み返すと理解しやすいのではないでしょうか。
まとめ
工学的ストーリー創作入門は、これから主節化を目指す人からすでに小説家としてデビューしている人まで、小説を書き続けるための指南書と言える一冊です。
物語の構造について説明し、そこから創作を加えるという必要性を語っていて、初めて人にとっては創作のためのガイドブック的な役割も担っています。
特に挫折を繰り返している人にとっては必読の本だと言えるでしょう。ぜひ手にとって読んでみてくださいね。
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