「SAVE THE CATの法則」要約解説 売れる小説テンプレート

本エントリーでは本当に売れる脚本術『SAVE THE CATの法則』を解説していきます。購入者からは、数多くノウハウ本を読んできたけど、この本は殿堂入りだという声も聴かれます。それほどすごい本です。

発売から10年以上経過しても年々売上が増加しており、いまも口コミなどでファンは増え続けています。
数ある脚本術の書籍の中でもダントツの売上を誇る超定番書です。

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『SAVE THE CAT(セイブ・ザ・キャット)の法則 本当に売れる脚本術』とは

『SAVE THE CAT(セイブ・ザ・キャット)の法則 本当に売れる脚本術』とは、物語を書きたい人にとってバイブルのような本です。
脚本術とありますが、漫画家や小説家などの物語を考える人にも役立つシナリオ作りの指南書です。
物語創作の基本をしっかりと押さえているだけでなく、文章も軽やかで読みやすく、「すぐに使える」テクニックやツールが満載です。物語を本格的に学びたいといった初学者の方にオススメできます。

なお、「SAVE THE CAT(=危機一髪、猫を救え)」とは、物語の冒頭で、主人公がピンチに陥っている(例えば高いところから落ちそうな)猫を救出するシーンを描くことで、「観客が最初から主人公が置かれた状況に〈共感〉できるようにする」テクニックです。
しかし本書は、「SAVE THE CAT」だけを解説している本ではありません。
「SAVE THE CAT」は、本書で紹介されている8つの「脚本を動かす黄金のルール」のうちのひとつであり、その「脚本を動かす黄金のルール」も、全体の約10%で触れられている内容です。
ハリウッド式の脚本術全般が1冊にまとまっており、非常に勉強になります。

「SAVE THE CAT」を最強の脚本術たらしめるもの

「SAVE THE CAT」を最強の脚本術たらしめているのは、最強の物語構成用テンプレート「ブレイク・スナイダー・ビート・シート(=BS2)」です。
有名な物語の構成として、ハリウッド三幕構成があります。三幕構成については以下のエントリーでも紹介しました。

ハリウッド三幕構成は物語を3つに分けて考えます。それぞれ以下です。
 第1幕:物語の状況を伝える(コミットメント)
 第2幕:問題が発生。主人公の葛藤(痛みの共感)
 第3幕:問題を乗り越えてハッピーエンド(感動する話)

それぞれの長さは第一幕(25%)、第二幕(50%)、第三幕(25%)が目安とされています。
しかし、上記の3幕はざっくりしすぎており、各幕でどういったイベントを発生させればよいのかが具体化されていませんでした。よく言えば作家の自由を尊重していた、悪くいえば放任していたと言えます。
ただ、昨今は視聴者に誤った解釈を与えない配慮が望まれる時代です。
サッカー漫画でも言語化が重要視されており、サッカー理論の言語化がテーマの漫画「アオアシ」も大ヒットしましたね。

つまり、3幕構成は時代にあっていません。そこで登場するのが最強の物語構成用テンプレート「ブレイク・スナイダー・ビート・シート(=BS2)」です。

 

最強の物語構成用テンプレート「ブレイク・スナイダー・ビート・シート(=BS2)」

『SAVE THE CAT(セイブ・ザ・キャット)の法則 本当に売れる脚本術』の中で紹介されている「ブレイク・スナイダー・ビート・シート(=BS2)」は、ハリウッド三幕構成をさらに細かく分解したものです。
「3」幕ではなく「15」のビートで物語を説明する手法です。ビートとは映画の部品のことで、脚本のページ番号と考えてください。400字詰め原稿用紙で小説を書く場合は×3すると良い塩梅に思います。

1 オープニング・イメージ (1):
2 テーマの提示 (5):
3 セットアップ (1~10):
4 きっかけ (12):
5 悩みのとき (12~25):
6 第一ターニング・ポイント (25):
7 サブプロット (30):
8 お楽しみ (30~55):
9 ミッド・ポイント (55):
10 迫り来る悪い奴ら (55~75):
11 すべてを失って (75):
12 心の暗闇 (75~85):
13 第二ターニング・ポイント (85):
14 フィナーレ (85~110):
15 ファイナル・イメージ (110):
※( )のなかの数字は、ビートの起こるページ数を示す

具体的な内容は本を読んでいただきたいですが、DKさんが上記の15ビートを絵に起こされていますので紹介します。「SAVE THE CAT」が革新的だったのはまさしく、物語を小分けにして何をすればいいかを言語化したことです。

 義務教育時代に「起承転結」くらいしかストーリー構成を教わってこなかった人からすると、4幕構成では大雑把すぎて、結末まで書けないという場合が多いです。セイブザキャットの法則が革新的だったのは、それを小分けの15分割にして、何をすべきか示したことにあります。いわば15幕構成ですね

 

 

「ブレイク・スナイダー・ビート・シート(=BS2)」の15ビートを日本語の簡潔な文章で説明されている、こちらのツイートが大変参考になります。

1話完結型ストーリー構成解説シリーズ
【中級編】汎用ストーリー構成

とにかく1話完結させたい人向けに「何書けばいいか」示した図解。
4枚目のシートを15個作れば完結までの道筋(ストーリー構成)がとりあえず出来上がる。
あとは賞とかの条件に合わせて本編書く。そこまで出来れば中級者。

 

上級編は各自でのチューニングに関する話をされるそうです。先行して、棘沼千里さんがセイブザキャットを無双系なろう小説に適用するノウハウをコメントされていました。大変参考になります。

セイブザキャット、無双系なろう小説と相性が悪いように思われがちで、実際クライマックス前が下げになるから相性悪いんよね。 でも、そこを「主人公下げ」にするから俺TUEEEできないわけで。 30~40話スパンの1章構成。下げを「ヒロインのピンチ」にして華麗に救出すれば、最強構成になるよ。

 

「SAVE THE CAT」を参考にするにあたって

「SAVE THE CAT」は脚本術の優れた教科書です。しかしこうした理論を目にすると、反論する人がいます。DKさんもおっしゃっていますが以下のような意見が出ることがあります。
・理論化や方法論化されると新規性や独自性が失われる
・理論なんて八割がた使えない
・現場は理屈じゃない
・方法論は他人に教えるものじゃない
・あたりまえのことを言っているに過ぎない
・自分のやり方は変えない

これは実はすでに「能力を持っている側の作家」から発せられることが多いです。ライバルが成長し、自分の立場を脅かされるのが怖いのかもしれません。
もっといい作品を書きたいと純粋に思う人々は、こうした声に惑わされず、良いものは淡々と吸収していきましょう。

「SAVE THE CAT」その他の有益な情報

「SAVE THE CATの法則」で書ける 物語創作ワークブック

「一番売れている」物語構成用テンプレート「ブレイク・スナイダー・ビート・シート(=BS2)」がワークブックになってより分かりやすく&使いやすくなり登場しました。
この本に収録されているワークに取り組めば、ストーリーが完成するというスグレモノです。

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「10のジャンル」

「SAVE THE CAT」は、書籍内で物語の類型として10のジャンルを紹介しています。
【10のジャンル】
・家のなかのモンスター
・金の羊毛
・魔法のランプ
・難題に直面した平凡な奴
・人生の節目
・バディとの友情
・なぜやったのか?
・バカの勝利
・組織のなかで
・スーパーヒーロー

以下のエントリーでは拡張版の12パターンを簡単に紹介しているので読んでみてください。

「ローマ法王のプール」

この本によると、長い説明台詞を言わせるとき、視覚に訴えかけるモノを同時に配置し客を飽きさせないテクを「ローマ法王のプール」と呼ぶらしいのだけど、シン・仮面ライダーにおける浜辺美波さんの顔はまさにそれだったと思う。冗長な説明パートでも画が保っちゃうもん
なんでローマ法王のプールかというと、昔のコメディ作品で、プールサイドを舞台に設定の説明が繰り広げられるちょっとダルめなパートに、ローマ法王が入ってきて泳ぎ始める画を入れたらメチャクチャウケたかららしい。

 

興味の湧いた方は是非本を読んでみてください。

参考:『SAVE THE CATの法則』の目次

【目次】

序文
イントロダクション

Chapter 1 どんな映画なの?
最高のログライン/皮肉はあるか?/イメージの広がり/観客と製作費/パンチの効いたタイトル/ログラインを試してみる/テスト・マーケティングはこんな感じ/ハイ・コンセプトの死/まとめ/練習問題

Chapter 2 同じものだけど、ちがった奴をくれ!
どんな映画に……一番似ている?/家のなかのモンスター/緊張感はどこにあるんだ?/金の羊毛/魔法のランプ/難題に直面した平凡な奴/人生の節目/バディとの友情/なぜやったのか?/バカの勝利/組織のなかで/スーパーヒーロー/ハリウッドの、ずるい秘密/まとめ/練習問題

Chapter 3 ストーリーの主人公は…
ストーリーの主人公は誰か?/ログラインを膨らまそう/原始的な動機はあるか?/主人公の配役/俳優の典型的な役柄/特殊なケース/あくまでもログラインに忠実に/まとめ/練習問題

Chapter 4 さあ、分解だ!
構成、構成、構成……/オープニング・イメージ(1)/テーマの提示(5)/セットアップ(1~10)/きっかけ(12)/悩みのとき(12~25)/第一ターニング・ポイント(25) /サブプロット(Bストーリー)(30)/お楽しみ(30~55)/ミッド・ポイント(55)/迫り来る悪い奴ら(55~75)/すべてを失って(75)/心の暗闇(75~85)/第二ターニング・ポイント(85)/フィナーレ(85~110)/ファイナル・イメージ(110)/まとめ/練習問題

Chapter 5 完璧なボードを作る
ボードのマスター/最初のカードは……/重要なターニング・ポイント/カードの書きすぎとブラックホール/どうしても軽めになっちゃう第三幕/色分け/余分なカードを削る/+/-と〉〈/旅立ちのとき……/章の最後に/私の最終兵器/まとめ/練習問題

Chapter 6 脚本を動かす黄金のルール
SAVE THE CAT!/《危機一髪 猫を救え!》なのだ。/プールで泳ぐローマ教皇/魔法は一回だけ/パイプの置きすぎ /黒人の獣医(別名:マジパン多すぎ)/氷山、遠すぎ!/変化の軌道/マスコミは立ち入り禁止!/まとめ/練習問題

Chapter 7 この映画のどこがまずいのか?
主導権を握るのは主人公だ/セリフでプロットを語っていないか?/悪い奴はひたすら悪く/回転、回転、回転/カラフルな感情のジェットコースター/「やあ、元気?」「うん、元気だよ」/一歩戻って/松葉杖と眼帯/原始人でもわかるか?/まとめ/練習問題

Chapter 8 最後のフェード・イン
野望VS運命/下準備/神経を擦り減らす/最初のコンタクト/ネットワーク作り/逆にやってはいけないこと……。/プレゼンの成功例/失敗例なるようにしかならない

用語解説
訳者あとがき

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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