シャーマン(呪術・宗教的職能者)について詳しく解説!ファンタジー小説の設定に使おう!
「シャーマン」は、ファンタジー作品を作る上で、大切な要素です。特に、「シャーマン」のタイプまで熟知している読者は少ないので、そこを考慮しながら世界観設定をすれば、読者の心を鷲掴みにするファンタジー作品に繫がるでしょう。
そこで本記事では、「シャーマン」の定義はもちろん、「シャーマン」のタイプについて詳しく解説します。「シャーマン」の登場する有名作品の紹介もありますので、ぜひ最後までご覧ください!
シャーマンとは?
「シャーマン」とは、「トランス状態に入ることで、超自然的存在と直接交流をし、何らかの利益を得ようとする職能・人物」のことを指します。ちなみに超自然的存在とは、「神・霊・精霊・死霊」などのことです。
シャーマンが神降ろしの業を行う際は、舞踏や呪文と言った「行為」はもちろん、太鼓や鈴などの「道具」、ときには「興奮剤」の力まで借ります。
このようにしてシャーマンは、通常、私たちでは見ることも叶わない「特別な存在との交信」を可能にし、問題解決へと向かうのです。
シャーマンのタイプについて
それでは「シャーマンのタイプ」について見ていきましょう。
シャーマンは大きく5つに分類できますので、順に解説します。
脱魂型
「脱魂型」のシャーマンは、「自らの体と魂を分離させる」ことで、高位の存在である霊体や神に会いに行き、願望を叶えようとするタイプになります。
このとき、シャーマンの体は眠っている状態になりますが、魂は自由に動くため、単独で異世界を冒険することになります。つまりこの点が、創作に「非日常」を取り入れることができる、重要なポイントの1つになるのです。
精霊統御者型
「精霊統御者型」のシャーマンは、「様々な霊を使役するタイプ」になります。一種の召喚士とも呼べるでしょう。霊に補助してもらいつつ、もろもろの役割を果たしていきます。
霊媒・憑霊型
「霊媒・憑霊型」のシャーマンは、シャーマン自身の肉体に霊体を憑依させ、人格返還を行うタイプになります。霊体はシャーマンの体を使い、一人称で会話をします。日本で有名なシャーマンである恐山のイタコは、この霊媒型です。
予言者型
「予言者型」のシャーマンは、「精霊と直接交信し、その意思を伝えるタイプ」になります。つまり、シャーマンには個人的な意思が残っているのです。霊の言葉を聞いたシャーマンが、三人称という形で、周りに内容を伝えることになります。
見者型
「見者型」のシャーマンは、「精霊の姿が見えたり、声が聞こえたりするタイプ」になります。このとき、シャーマンと精霊は会話を出来ますが、まわりの人は精霊の姿も見えず、声も聞こえません。
ここまでシャーマンの種類を紹介してきました。シャーマンは世界の民族的な呪術や宗教から生まれたものです。その姿や纏う民族衣装はとても個性的で、ファンタジー小説のキャラクターにぴったりです。ぜひ「世界の民族衣装図鑑」からその姿を見てみてください。
シャーマンの登場する有名作品について
それではシャーマンの登場する有名作品を3つ紹介します。
シャーマンキング
「シャーマンキング」は、1998年から週刊少年ジャンプで連載がスタートした、アニメ化もされている人気作品です。
主人公の麻倉葉(あさくらよう)は、神や霊と交信することができる「シャーマン」で、森羅万象を司る「シャーマンキング」になるため奮闘する、ファンタジーバトル漫画(アニメ)になります。シャーマン同士が戦う大会に出場し、徐々にシャーマンとしての力をつけていく麻倉葉の成長していく姿が、本作の見所です。
また、武器に霊を憑依させるなど、「シャーマン」という特性を活かした様々な工夫がされている作品ですので、シャーマンを主軸においたファンタジー小説を作る際は、参考資料としておすすめの作品です。
咲‐Saki‐
「咲‐Saki‐」は、2006年から連載がスタートした、現在は既刊22巻まで発売されている、人気の麻雀漫画(アニメ)です。
主人公の宮永 咲(みやながさき)は、清澄高校の1年生。普段は気弱でどんくさいが、いざ麻雀となると天才的な「感性」と「運」で相手を負かしていきます。
咲の得意技は「嶺上開花」。全国大会では個性的な対戦相手が複数現れ、その中の1チームである、「全員巫女装束」という、鹿児島県代表の永水女子高校と対戦することになります。
「巫女」というイメージを活用したキャラ設定が非常に秀逸なので、ファンタジー作品の世界観の演出に「巫女(シャーマン)」を使いたい場合は、本作をおすすめします。
新サクラ大戦
「新サクラ大戦」は、人気シリーズ「サクラ大戦」の新作アニメです。
帝都の平和を守る秘密組織「帝都華撃団」の活躍を描くSF作品で、ヒロインの一人である東雲初穂が、帝都の歴史ある神社の看板巫女を務めています。
巫女服の袖を常にまくりあげ、見たまんまの「元気な江戸っ子キャラ」として描かれています。巫女キャラと言えば「おしとやか女性」が多い中で、ある意味斬新なキャラクター設定です。
巫女(シャーマン)をファンタジー小説に登場させる際は、ぜひ一度本作をチェックしておきましょう!
まとめ
今回はシャーマンについて紹介しました。
内容を簡単にまとめると以下の通りです。
- 「シャーマン」とは、「トランス状態に入り、超自然的存在と直接交流することで、何らかの利益を得ようとする職能・人物」のことを指す
- 「シャーマン」は、大きく5つのタイプに分かれる
- 「シャーマン」の中でも「巫女」は、「大和撫子」のイメージがかなり強いので、それを活かしたキャラづくりがしやすい
本記事を通して「シャーマン」について詳しく知り、ファンタジー小説の設定づくりの参考にしましょう!
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