「どんでん返し」こそ先に決めたい!物語を面白くする『転』の作り方
ストーリーを面白くするのに欠かせない「どんでん返し」。あなたは小説を書く際にこの技を意識して使ったことはありますか?まだ未経験であれば、物語を作る時は最初に「どんでん返し」をきめてみませんか?あらゆる要素がどんどん構築されていきます!それどころか創作の道で迷うことがなくなります。ここでは、そんな「どんでん返し」とは?「どんでん返し」を作る手順、「どんでん返し」のタイプについて解説していきます。
物語を面白くしたいなら「どんでん返し」
アッと言わせることで楽しませる「どんでん返し」。実はその役割はドッキリ効果だけではありません。起承転結の「転」にあたりますが、最初に「どんでん返し」ありきで物語をつくると、緊張感があり無駄のない物語ができるという柱のような役目を果たします。そのため結末も導きやすくなるという利点つきです。
しっかり効く「どんでん返し」を作る手順とは?
それはずばり、「型を知って型を破る」ことです。けしてこればかりが方法ではありませんが、一度決められた「型」にはめることで、独自性が逆に伝わります。かの有名なモーツァルトも「型」を駆使して名作を生み出し続けたと言われているのを知っていますか?どんでん返し」とは真逆のように感じる「型」を知り、まずはそれに従い自分が表現したいものに近づけていきます。そして初めてその型を破っていく。これがしっかり効く「どんでん返し」を作るポイントです。
大切なのは、型の合理性にきづくことです。何事も新しいもの、一味違ったものをを生み出したいならまずは「伝統」を知ることです。
どんでん返しの「型」とは?
ストーリーのよくあるパターンといえば、「目的」を達成したい主人公が、それを邪魔する「敵」と戦う話です。「どんでん返し」はこのストーリーの大きな要素である「目的」と「敵」のどちらにも仕掛けることができます。どんでん返しの「型」はたくさんありますが、「目的」と「敵」それぞれの代表的な型を見ていきましょう。
①「目的」に仕掛けるどんでん返し
例えば「花咲か爺さん」の話です。主人公の爺さんが大切にしていた犬のポチが無念にも死んでしまった。奇跡はやっぱり起こらないんだ・・と落胆させたその瞬間、ポチの灰を桜の木に撒いたら桜が咲いた!というものです。さてこの話の爺さんの「目的」はなんでしょうか?それは「ポチを生き返らせること」ですよね。
一度は失ったと思っていた命は実はまだ失われておらず、多少違った形ではあるけれど、爺さんはポチを感じる事ができた。これが『目的』に仕掛けるどんでん返しです。
②「敵」に仕掛けるどんでん返し
次は「敵」に仕掛けるどんでん返しです。これは「敵の正体はAだと思っていたら、Bだった」というものです。この時のA、Bの役割は、「Aは偽物の敵、Bは本物の敵」と言えます。このA、Bに何をもってくるかでストーリーは大きく変わります。
今「一番恐怖を感じさせる」どんでん返しを考えるとすると、「Bは主人公が思いも寄らない存在」であることです。例えば、ある事件の犯人は、前科のあるいかにも悪そうな中年の男(A)だと思わせるようなストーリー展開にします。でも本当の犯人は他にいる。実は主人公自身だった!しかも本人も全く意識のない世界に済む、二重人格のもう一人の自分(B)だった!こうなると最後の最後でなんとも言えない恐怖に包まれませんか?これがいわゆる「敵」に仕掛けるどんでん返しです。
まとめ
「どんでん返し」の成り立ちはわかりましたか?起承転結の「転」という見方をすると、後の方で決めるように感じますが、あえて一番最初に「転」の部分を濃厚にしておきさえすれば、逆にそれまでの「起・承」はおのずと決まっていきます。物語の始まりも、伏線も、キャラクターの思考もおまけにクライマックスまで!全てはこの「転=どんでん返し」の上に成り立っていきます。ぜひあなたも「どんでん返し」発で物語を書いてみましょう!
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