創作論の付き合い方、創作論を誰から学ぶか、創作論は本当に役立つか
TwitterなどのSNSで、自分の創作論を公開する方が増えました。多種多様な創作論が交わされ、時には矛盾したアドバイスが行われることもあります。
本エントリーでは、創作論の付き合い方、創作論を誰から学ぶか、創作論は本当に役立つかについて書いていきます。
創作論との付き合い方
創作論を参考にするとき大事なのは、「人によって千差万別、十人いれば十通りの書き方があり得ること」です。このサイトの内容も、合わなければ忘れてもらって良いですし、使えそうなものは取り入れてみてください。
ただ、私自身、文才の無いところから電子書籍を10冊以上出版した経験を持ちます。
そういう意味で「料理を学びたいがご飯の炊き方がわからないレベル」で、小説の書き方がわからない人(他のサイトは最低限ご飯の炊き方はわかっている前提のサイトが多いです)に、ちょうど良いはずです。
創作論を誰から学ぶ?成功した小説家以外から学ぶのは無駄か?
ここで、創作論にまつわるよくある意見として、「実績もないのに創作論を語るな」といったものがあります。
しかし、名選手が必ずしも名監督になれるわけではありません。むしろ成功者特有のプライドや、弱者に対する冷たさがない分、初心者に親身になっておしえてくれることが多いです。
創作論を言語化できるのも一つの才能です。現在はTwitterやブログで、言語化のプロから学ぶことができます。今後、日本の創作レベルは大幅にアップするかもしれませんね。
(実際、イラストの描き方を紹介するサイトが増えて、Pixiv等のイラスト投稿サイトの作品レベルは大幅にアップしました)
創作論が不要ではない
創作論は人それぞれですが、「自分なりのやり方がある」と言い訳し、創作論をひとつも学ばないのは悪手です。
自分にしかできない、自分だけの創作技術で、自分だけの作品を作りたい気持ちを持つことは良いことです。しかし自分だけの技術にこだわるあまり、遠回りをして、死ぬまで作品を完成できないのは勿体無いです。若干でもショートカットに使える可能性があるので、軽い気持ちで創作論を読んでみて欲しいです。
(本サイトを読んでくれている方は、創作論を役立ててやる!と貪欲な人でしょうから、心配してません)
ただ一つだけ注意しておいてほしいのですが。
『十人いれば十通りのやり方がある』というのを時に、『言い訳』に使い始める創作者が居ます。
具体的には、ある作品を書いて、先生なり先輩なりに見せて意見を聞く。ところが相手がべた褒めしてくれない。あちこち問題点を指摘してくる――
で、その創作者は何をするかというと。
『十人いれば十人違う意見がある筈だ』と、自分の作品を改稿する、改善するのではなく、『最高だ』とほめたたえてくれる人を延々と探し続ける事になります。
実際にそういう生徒さんを見た事があります。
実際には、創作論を一つも学ばず成功した天才作家もいるでしょう。しかし、そういう人はそもそも創作論を学ぶ必要がなかった人です。つまり、なに一つ苦労せず、周囲から面白いと認められ成功した人です。
映画「響-Hibiki-」に登場した、出版不況の文学界に突如現れた天才少女、『響』みたいな人ですね。
「俺はTwitterで創作論に頼らず成功した人を見た」という人もいますが、Twitterですからね。笑
(誇張だったり、詐欺だったり、虚栄だったり、上澄みの中の上澄みの例だったりする可能性もあります)
創作論は本当に役立つ?
創作論が本当に役立つのか?もよく議論されます。創作論が役に立たないと主張する人の意見は主に2つです。
創作論を語るのは枯れた作家?
1つは「創作論を語るのは枯れた作家」だから創作論は古く役に立たないといったものです。しかし、創作論を語るためには創作に対するアンテナをはる必要があります。少なくとも私は、創作論は人それぞれ…を言い訳にせず、多くの人に役立つ創作論を語りたいと考えています。
そして、創作論を語っているうちに、語り手自身の中でアイデアがまとまっていき、独自性があり汎用的で役立つアイデアを出せるようになります。
このサイトで言えば、以下のアイデアは独自性があり汎用的で役立つでしょう。
■期待値と満足度
■美しい物語シリーズ
■Xミーニング
創作論を学ぶ作家は創作できない?
「創作論を学びだすと理想に現実が追いつかず実際の創作ができなくなる」という話もあります。
確かに創作論を学びだすと、学ぶことに時間をとられて執筆に時間を割けないケースがあります。私もそうでした。
しかし創作論を学んでから書き上げた小説「氷の国の英雄」は、私の小説で一番読了率の高い作品です。読者を惹きつける10のキーワードを含めるなど、創作論に沿った書き方をした結果です。
つまり、創作論を学んでから実際の創作をすることもできますし、創作論を学ぶことは実際役に立ちます。
ぜひ、明るい未来を期待して創作論と付き合ってみてくださいね。
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