大公・公爵・侯爵・伯爵の違いとは?格式・領地・読み方を比較

大公」「公爵」「侯爵」「伯爵」はいずれも貴族階級の中で上位に位置する称号です。名前は似ていますが、歴史的な格付け(格式)や役割には明確な違いがあります。ここでは、それぞれの格式(位階)の違い、統治領域など領地規模の違い、そして日本語における読み方の違いを順に比較解説します。

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格式の違い(序列・位階)

格式(身分の格)という観点では、列挙した4つの爵位は大公公爵侯爵伯爵の順に序列が高くなります。大公(Grand Duke)は公爵よりもさらに上位の称号で、王や皇族に準じる特別高い地位とされています。歴史的には「大公」は、小国の君主や皇族の身内などに与えられ、他の公爵よりも格式が上でした。公爵(Duke)は一般に貴族の最高位で、王につぐ序列第1位の爵位です。侯爵(Marquis)は公爵に次ぐ第2位で、公爵より一段低いものの伯爵より上位にあります。そして伯爵(Count/Earl)は侯爵の下、第3位の爵位です(五等爵全体では公爵→侯爵→伯爵→子爵→男爵の3番目)。

領地規模の違い

続いて、各爵位が統治・領有する典型的な領地規模の違いを見てみましょう。大公は「大公国(Grand Duchy)」と呼ばれる独立した国の元首たりうる称号で、実際に現在のルクセンブルクは大公が統治する国家です。つまり大公は一国の君主に相当し、領地規模も国家級といえます。公爵は通常、一つの公国(Duchy)やそれに準ずる広大な領地を治める爵位です。公爵領は国内でも最大級の地方領土であり、公爵自身も領主として強い自治権を持つ場合が歴史上ありました。侯爵は本来「辺境伯」として国境地域の大きな伯爵領(March)を任された領主です。したがって侯爵の領地は、公国ほどではないにせよ国境を守る要衝として広域に及ぶことが多く、伯爵の領地(伯爵領)より重要視されました。伯爵の領地(伯爵領、County)は比較的限定された一地方で、伯爵はその地域の統治者です。伯爵領は侯爵領より小規模であり、伯爵は地方行政官的な側面も持つ領主でした。

読み方の違い

最後に、日本語での称号の読み方の違いについて触れます。大公は「たいこう」と読みます。一方、公爵侯爵はいずれも漢字では異なりますが、日本語読みはいずれも「こうしゃく」です。このため日本語では文脈によって区別する必要があります。例えば「○○公爵」と書かれていれば通常はDukeを指し、「○○侯爵」と書かれていればMarquisを指します。会話などで混同を避けるため、「公爵位」「侯爵位」といったように爵位名を付けて呼ぶこともあります。なお、伯爵は「はくしゃく」と読み、こちらは公爵・侯爵と異なる読み方なので混同の心配はありません。まとめると、日本語では大公=たいこう、公爵=こうしゃく、侯爵=こうしゃく、伯爵=はくしゃくとなり、公爵と侯爵のみ同音異字です(ちなみに子爵=ししゃく、男爵=だんしゃく)。

まとめ

大公・公爵・侯爵・伯爵の4称号は、いずれも身分の高い貴族爵位ですが、その格式(序列上の地位)は大公>公爵>侯爵>伯爵と明確に区別されています。また、それぞれが治める領地の典型規模にも違いがあり、大公は一国の君主、公爵は大公国に次ぐ広大な領地、侯爵は国境の要衝、伯爵は一地方の支配といった役割の差が見られました。さらに読み方に関しても、「公爵」「侯爵」は同じ読みで紛らわしい点に注意が必要です(対して大公・伯爵は固有の読み方があります)。以上の点を押さえておけば、歴史や物語に登場するこれらの爵位について、その立場や権威を正しくイメージできるでしょう。

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