創作ネタ | 東京と大阪で『面白い』と感じるポイントは、こう違う
大阪と東京の笑いの違いについて書かれているTogetterがタイムラインに流れてきました。私自身、とても納得したのでシェアします。
東京と大阪の「面白い」の基準が違うのが気になる→「失礼」の基準が違うことに基づいている、という話
このエントリーでは、上記のTogetterにある「大阪と東京の笑い(面白いと感じるポイント)の違い」から、小説家の作風にまで違いが出るんじゃないか?という話を書きます。
大阪と東京の笑いの違い
まとめると以下の通りです。
まとめると、大阪は『思い込みでものをいう』のを失礼と考え、東京は『事実の指摘』を失礼と考えている。大阪の笑いは誇張した事実の指摘が中心で漫才文化、東京の笑いは想像上の笑いが中心のコント文化である。漫才は『全くその通りだ』という笑いでありコントは『そんなことあるわけない』の笑い。
つまり、大阪は事実を陳列しがちで「事実を誇張して笑いをとりがち」で。
東京は〇〇したらと想像しがちで「事実と切り離した架空の展開で笑いをとりがち」ということです。
例えば小学生の男の子が異性を見て鼻息を荒くしている時のこと。
・「お前興奮しすぎやろ」と事実を指摘するのが大阪。
・「あの子めっちゃエロそう」と根拠ない想像をするのが東京。
とでも言えましょうか。仕事柄、関西にも関東にも友人がいるのですが上記の説明には納得しています。
関西は事実を正直に話すのが誉められ、関東は事実の指摘を失礼と感じる
Togetterでまとめられていますが、大阪と東京の笑いの違いは、育ってきた環境が大きいと考察されています。つまり以下の部分です。
関西の笑いはよくよくみると『俺はこう思った』という形式の笑いが圧倒的に多数を占める。これはたぶん事実とは異なる表現を失礼と考えている。つまりやってもいないことをやったらダメ。
一方で東京は仮に事実であっても事実そのものの指摘を失礼と考えているのではないか。そのかわり『◯◯してそう』みたいな無根拠な想像に対して大変寛容で、東京の笑いの中心は『あるある話』である。
なるほどなーと膝を叩きましたね。
関東の方が人口が多いので基本はコント形式で。しかし関西のお客さんにも受けるよう、俺はこう思った!こうやった!と誇張するネタがベストということですかね(そして「かまいたち」の山内や、「霜降り明星」の粗品みたいに、本当にぶっ飛んでいる人が一番笑いを持っていく)。
これは日本のお笑いを見事に切り取っているなと感じます。
小説家の画風も東・西で違う?
上記の関東・関西の笑いの違いを見て1つ感じました。「大阪と東京の笑い(面白いと感じるポイント)の違い」があるなら、関西と関東で面白いと感じる小説も違うんじゃないか? それは実績にあらわれているんじゃないか? 関東の作家さんと、関西の作家さんで画風にも差があるんじゃないでしょうか。関東と関西の作品と、作家さんの出身地を少しですが並べてみます。
※ここでは関東地方を、東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬の1都6県。 関西地方を、大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山の2府4県とします。全然リスト数が足りてないので情報いただけると嬉しいです。
関東
関東の作家さんは現実をベースにしながらも〇〇してそう、〇〇してたら面白そうという話を書くかもしれません。
※『ソードアート・オンライン』作者の川原 礫さんは群馬県出身でした。
※『弱キャラ友崎くん』作者の屋久ユウキさんは埼玉県出身でした。
※脚本家の三谷幸喜さんは東京都出身でした。
※シナリオライターの虚淵玄さんは東京都出身でした。
関西
関西の作家さんは「俺(主人公)がこうした!」を誇張して書くかもしれません。
※『スレイヤーズ』作者の神坂一さんは兵庫県出身でした。
※『涼宮ハルヒの憂鬱』作者の谷川流さんは兵庫県出身でした。
※『ようこそ実力史上主義の教室へ』作者の衣笠彰吾さんは大阪府出身でした
※ 西尾維新さんは京都府出身でした。
※もしかしてミステリーやサスペンスのほうが強みがあるのでしょうか、東野圭吾さんは大阪出身、綾辻行人さんは京都出身。
関東と関西の作風の違い 所感
正直わかりません笑
お笑いの傾向から想像するに、関東は「現実に架空の設定・要素を加えたら?」と世界観を調整する物語に強いイメージで、関西は「学園もの等の現実を舞台にして、こんなやつがいたら?」と登場人物を調整する物語が強いイメージです。
もっとも、西日本から上京して東京の編集者さんのコメントを受けて、世界観もキャラクターも両方行けるようになる作家さんも多いでしょうから、実際に発売された作品からはわからないのでしょうね。編集者をされている方の所感も聞いてみたいところです。
ちなみに、他の地域も少し調べたので次ページに貼っておきます。
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