『最初の一文字』の前に知りたい「小説ができるまで」
まだ小説を書いた経験がないあなたは、こんな風に思ったことありませんか?
「小説はどうやって書くの?あんなストーリー思いつかない。」確かにあれだけのストーリーが、ある日突然ポンっ!と降りてきたらどれだけ助かるでしょうか。でも著名な作家にでさえ、そんな特別な事はまず起きないものです。では小説は一体どのように生まれるのでしょうか?
小説は「小さなネタ」から生まれる
小説を書く人は、小説の元となる「小さなネタ」を常日頃から集めています。キャラクター、言葉、シーン…頭に浮かんだ小さな小さな「点」を集め、それを形にしようと固めていくと、いつしか1本の「線」となり、それを束ねて初めて『小説』が生まれます。
しかし、その「小さなネタ」は2個や3個では足りません。個人差はあれど、おおよそ書くことの『10倍以上』の情報量は必要と思っておきましょう。まるで星くずを延々と拾い集めるような根気のいる作業です。でも、それがいつしか星となり夜空を彩る天の川になり「小説」となる…小説を書くことは、とてもロマンチックですね。
「ネタ」は、あなたに思い浮かぶ全てのこと
「ネタ」とは、例えば
・言葉、表現
・キャラクター
・シーン、場面
・本の引用、
・興味、関心事
・芸術
など、とにかく日々思い浮かぶ全てのことです。そして、この時点の「ネタ」は、特にかっこいいか?といった『ふるい』にかける必要はまったくありません。役に立とうが立とまいがそれはすでれっきとした「ネタ」です。
例えば、
・「父ゆずりの瞳をもつ少年」
・「いつだって未完成」
・「キンモクセイの香り」
今たまたま筆者が思いついた3つのネタですが、この時点では何の脈絡もありません。しかしこれがいくつも重なり、連なり、次第に設定に厚みがでていきストーリーとなります。無心で思い浮かんだこと、それら全てが小説の元となる「ネタ」であると覚えておきましょう。
大切なのは、「記憶」ではなく「記録」
記録方法は、パッと浮かんだ瞬間に書き留められれば、手書きでも媒体でも構いません。そしてすべてのネタを「1つの場所」に記録しましょう。アイデアは既存のものの組み合わせで生まれると言われます。あえてごちゃごちゃと書き連ねることで、新たな関係性が見えてきます。
大切なことは、「記憶」ではなく、「記録」する事。いかにして日々泡のように浮かんでは消えていく「アイデア」を残していけるか、ここがプロとアマの分かれ道であると言っても過言ではありません。
まとめ
「最初の一文字」の前に知っておきたいこと、それは「小説は一日にして成らず」という事です。日頃から集めておいた小さなネタに、時間と手間をかけることで「小説」はようやく生まれます。「多くのネタをしっかり記録すること」、小説をこれから書きたいと考えている人はまずはそこから始めましょう!
下記のエントリーで、メモの大切さや投稿前後の心構えを書いています。あわせてぜひ御覧ください。
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