創作ネタ | プロットの「つなぎ」を意識する。「つなぎ」に苦労するケースと対処策も紹介します。

2021年8月24日

 本エントリーでは、プロットの「つなぎ」を意識する重要性を書きます。「つなぎ」に苦労するケースと対処策も紹介します。

 私は先日、3年前から着手していた作品をようやく書き終えました。
 長い時間をかけてでも、当初想定していた物語を書くことができたのは、最終話までのプロットを作成していたおかげです。その意味では、小説を書く時にプロットを書くことは大切だと感じています。

 しかしながら、プロットが完璧でも、執筆は3年間かかりました。その理由はプロットの「つなぎ」が浮かばなかったからです。

創作初心者に伝えたい、完璧なプロットを作れても執筆が止まる理由
・部分部分のストーリーは浮かんでも「つなぎ」が浮かばない
ほぼこれに尽きる。部分部分では書けるんだけど「つなげる」のに苦労してとまる
作品を書く時は「つなぎ」に苦労しないかどうかまで考えてアイディアを詰めると良いです

 

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プロットの「つなぎ」とは?

 プロットには、作中で起きるイベントのネタを記載しているでしょう。私は、プロット作成のときにはネタだし40という方法をオススメしています。これから書こうとする物語について、書きたいネタを40個出すという方法ですね。

 ですが、イベントの間をつなぐ、「つなぎ」は記載されていますか?

 例えば、物語に下記の3つの出来事を盛り込みたいとします。
  ①高校入学当日、自己紹介の場で友達ができる。
  ②友達と考え方の相違があり、仲違いする。
  ③お互いの悪かったところを認め合い、泣きながら仲直りする。

 それぞれ、漫画や小説によくあるシーンです。①なんかは涼宮ハルヒの憂鬱をイメージしますね。②はハンターハンターの暗黒大陸編突入直前、キルアは妹と共に旅をすることを選び、ゴンは父親を探し当てるという目標を達成し故郷に戻るようなシーンを思い出します。③はワンピースのウォーターセブン編で、ウソップとルフィが決闘し、ルフィが勝って仲直りするシーンに近いでしょうか。

 出来事それぞれのイメージはできています。
 ですが、①と②と③ってどうやってつなぎますか?

 ①から②に行くためには、主人公と友達の背景や考え方をそれぞれ書き、そのうえで進む道が違うことを書く必要があります。②から③については、違う道を進んだ友達とどうやって再び交わるのか、なぜ泣くほどに感極まっているのかを描く必要があります。

 この①から②、②から③に遷移するための根拠付けエピソードが「つなぎ」です。プロットを作成するときには、個々の出来事がつながっているか、「つなぎ」を意識することが重要です。

 

「つなぎ」で苦労するケース

 そうはいっても、どういう時に「つなぎ」で苦労するの? ポイントが知りたい。
 という作家の皆様のため、プロットは完璧なのに「つなぎ」で苦労するケースを2点紹介します。
 プロットにおいて、書き記したエピソード同士がこの2点に該当している場合、注意です。

1.プロットした出来事と出来事の日時があまりに離れている

 1点目は「プロットした出来事と出来事の日時があまりに離れている」ケースです。例えば「生まれる」「死ぬ」という2つの出来事だけをプロットしたとします。
 まず、2つの出来事で、キャラクターの感情に連続性がないですね。
 また、2つの出来事の間に、無数の出来事が挟まっていそうです。

 このように感情の連続性がなく、出来事間に空白がある場合、必ず「つなぎ」が必要となります。ですので「プロットした出来事と出来事の日時があまりに離れている」と、筆が止まる原因となります。

 とはいえ、連続した出来事を逐一書くと想像の余地がなくなり、書いている途中で先が見えて飽きてしまい、手が止まるケースがありますので、塩梅が必要です。

 

2.プロットした出来事と出来事が、事象と感情になっている

 2点目は「プロットした出来事と出来事が、事象と感情になっている」ケースです。
 例えば冒頭で例に上げた②と③なんかはそうです。

  ②友達と考え方の相違があり、仲違いする。
  ③お互いの悪かったところを認め合い、泣きながら仲直りする。

 ②は仲違いするという事象でしかありません。しかし、③には泣くという感情が入っています。このように、事象の次に感情をプロットした場合、なぜその感情に至るのか……根拠付けが必要となります。

 感情を違和感なく遷移させるための「つなぎ」は、考えるのにとても時間がかかります。ですのでプロットには、感情がなぜ動いているのかのアイデアを含めましょう。(私はこれで3年間かかりました。大反省)

 

「つなぎ」が浮かばない時の対処策

 先ほどは「つなぎ」で苦労するケースを紹介しました。
 では、「つなぎ」が浮かばない時の対処策を同じく2点紹介します。

1.既存作品から似たシーンを探す

 1点目は既存の漫画や小説、アニメ、映画から似たシーンを探すことです。1から10までオリジナルで展開を組み上げる必要はありません。悩んだときは既存作品を見て、真似しましょう。

2.とりあえず書いてみる

 2点目はとりあえず書いてみることです。このとき、自分の作品がギャグ漫画になったと思い、突拍子もない展開を繰り出してみることが肝心です。「つなぎ」が浮かばない時というのは、論理的に物事を考えすぎているケースがあります。「生まれる」から「死ぬ」までの間には年をとらなくちゃいけない、結婚もしなくちゃいけない、怪我か病気で入院して徐々に衰弱して……などと、もっともらしいエピソードを書こうとするから悩むわけです。

 これを、自分の作品がギャグ漫画になったと思いこめば
「生まれる」→空からロードローラーが降ってくる→「死ぬ」
 という超展開も許容できるようになります。

 ギャグという常識の枠にとらわれない発想は、悩みを突破する原動力です。よかったら参考にしてみてくださいね。

 

■プロットを書くのが億劫な人でもできる、燃え尽きないプロットの書き方2点はこちら

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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