「プロット(物語地図)」を描き出すための5つの質問
「プロット」とは、物語の「あらすじ・概要」などにあたります。この「プロット」、作りだすのに難航してしまった経験を持つ方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回はこの「プロット」を魅力的で多彩なものにしていくための方法についてご紹介していきます。プロットを「物語をかくための地図(物語地図)」と考え、「プロット(物語地図)」を描き出すための5つの質問をご紹介します。
さぁ、一つずつご説明していきましょう。
1、どんな世界の地図ですか?
あなたがこれから書き出そうとする物語の「地図」となる「プロット(あらすじ)」。
まず、初めに浮かべてください。それは「どんな世界の地図」でしょうか。
「明治時代」の「東京府」のものですか? 「令和」の「東京都」のものでしょうか。
ここで考えたいのは「時代」と「世界」の設定です。ここに描き出すのは、現代でしょうか、未来でしょうか、歴史に遡った時代でしょうか。では、それは剣と魔法の世界ですか、神々の神話の世界ですか、現実世界を切り取った世界ですか?
一つ目の質問には答えられたでしょうか。
2、何処へ向かうための地図?
次の質問はこの「プロット」が物語を何処へ導くためのものなのかを問い掛けるものです。
登場人物が恋の成就を願った物語の地図であるならば、この地図が目指すゴールは「恋のハッピーエンド」でしょう。ミステリーを描いたものであるならば、「謎解き」、運動部の活躍を描いたものならば「全国制覇」、剣と魔法の世界の住人ならば、「何のために彼らは行動したのか」を教えてください。
それらは必ずしも物語中で辿り着く結末でなくて構いません。ただ、そもそもは何のために何処へ向かっていたのか。考えてみましょう。
二番目の質問は描けましたか?
3、誰に読みやすい地図ですか?
この記事は「物語の書き手」を意識して執筆されています。
この記事を読む人々、この記事に共感やなんらかのアクションを得ようとする人々は、「これから物語を書こうとする書き手」であると。同じように、あなたが書き出そうとする物語は、「どんな人」に受け入れられやすく、「共感」などを得やすいと感じますか。
物語を届けたい「読者」とはどのような層のどんな人々ですか? 子ども向けの「童話」なのか、「大人向け」のファンタジーなのか、そういった浮かべ方で大丈夫です。
さぁ、あなたはその物語をどんな相手に届けたいですか?
4、この地図のオリジナリティは?
ここまで、「どんな世界(時代)」の物語を、「どんな目的地(結末)」を目指して、「誰」を意識して書き進めました。
さて、では、あなたが書き出したその「あなたのプロット」を作りだすための質問帳に、「あなたが書き出したプロットにしかない魅力とオリジナリティ」について、あなたが思い付く限りのものを書き出してみてください。「あなたの地図帳にしかない」と胸を張れるものはありますか? それをどんどん書き記していきましょう。
それはあなたが自負する「あなたの作品だけの魅力」であるはずです。
最後の質問。「総じてこの地図の売り文句とは」。
「どんな世界(時代・舞台)」の「どんな目的地(結末)」を「誰」に届けたいのか。「この地図だけが持つオリジナリティ」は何かを書き出してきました。
これにより、あなたの作品が「誰の心」に届けたい「どんな世界」で「どんな結末」を目指した物語で、「ここを魅力」としておススメできるとわかったはずです。
最後の質問では、総じてこの地図の魅力と売り文句とはどんなものなのか。キャッチコピーを付けるとしたらどんな宣伝文句をつけるのか、ちょっと捻ってみましょう。
書店に並べられた本をイメージして、同じようにこの物語を公告するとしたら、どんな謳い文句を作者のあなたは描きますか?
謳い文句を描いた後は、1〜4までの質問と、方向や目的の矛盾がないかもチェックしてください。そうしてつくった回答は、プロットの途中や物語の途中で煮詰まってしまったときに見直すことができる、あなたの「物語地図」です。
この「物語地図」、実は前も似たような記事を書きました。「プロットとテーマを伝える一つの文」、プレミスです。こちらの記事も参考にしてみてください。
あなたの「プレミス」はなんですか?~小説を書く前に「ミッション」を準備しよう~
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