旅立つために「故郷を焼く」〜効果的な使い方について〜

 故郷を焼くという展開について、水着二葉ちゃんさんのツイートがバズっていました。

  故郷を焼くのは「旅に出る理由」「帰る場所を失う理由」「戦う理由」のすべてが手に入る旅立ちスターターキットなんですよね。

 旅立ちスターターキットという表現が秀逸すぎます。今日はこの旅立ちスターターキット「故郷を焼く」という展開について書いてみます。

旅立ちスターターキットの解説

「旅に出る理由」

 故郷を捨てて旅に出る……となると、もとから故郷がない場合は別として、何かしら故郷を出る理由が必要です。天空の城ラピュタのように空から女の子が降ってきた、千と千尋の神隠しのようにトンネルを抜ける、なんてのがいい例ですね。

 これらは主人公が主体的に動いて旅に出る例ですが、主人公が故郷に縛られている場合(スターウォーズのルークなど)や、主人公が受け身の場合、故郷を焼くのが、旅に出る動機として使いやすいです。

「帰る場所を失う理由」

 帰る場所を失う……これはネガティブな出来事です。ですが心が落ち着く要素を排除することにより、ワクワクする物語を書く片輪が出来上がります。あとはポジティブな方向に向かっていけば、ワクワクする物語が書けます。

ワクワクする物語とは〜ワクワクの正体を掴んだ〜

「戦う理由」

 下記のエントリーで「描きたいものは失わせる」と書きました。

 故郷を焼くことで、大好きな家族や、守りたい場所を失わせ、それを探す物語が始まります。故郷を焼くことで、物語のエンジンが出来上がるのですね。

【短編の書き方】エンジンとシャフトで物語のテーマを伝える

 さて、故郷を焼くといいますが、これは作家目線の表現です。
 主人公からすると、故郷を焼かれる場合と、故郷を焼く場合の2つのパターンがあると思います。このあとは、それぞれどんなケースか、どういった主人公を描きたい場合に有効か見ていきます。

故郷を焼かれる場合

どんなケースか
・侵略者によって故郷を焼かれる
・戦争に巻き込まれて故郷を焼かれる

どういった主人公を描きたい場合に有効か
 下記の特徴のある主人公を、流浪の旅に出させたいときに使えます。
・受け身
・権力者
・(旅立ちたいが)故郷に縛られている

 受け身だった主人公が流浪の旅のなかで人間的に成長し、積極性を身につけるというストーリー、いいですね。
 亡国の王子が、祖国を奪いかえすために戦うというストーリーも王道ですね。
 故郷に縛られていた主人公が、故郷の温かみを胸に刻みながら、敵と戦っていくのも王道ですね。

故郷を焼く場合

どんなケースか
・旅に出なければ夢はかなわないことはわかっているが、故郷に不当に縛られている
※不当と思わせることが重要です。

どういった主人公を描きたい場合に有効か
・とにかく優秀な主人公を描きたい際に有効です。

 故郷を焼くケースなんてのがあるのかと言われると、焼きましたといえます。
 私の作品の主人公はそうでした。
 主人公がどういった主人公かというと、まず夢に向かって努力している主人公で「旅に出なければ夢はかなわないことはわかっている」という優秀さがあります。

 ここでひねくれ者の私なんかは「優秀なら早く旅に出ればいいじゃん」と思ってしまいます。優秀でやることもわかっていながら、14年も15年も旅に出てないなら、積極性に欠けると思っちゃって。

 そこで「故郷に不当に縛られている」という設定も追加しました。
※不当と感じるかどうかは人それぞれの設定にしておりますが……。

 そして「不当を焼く」ことにより主人公を旅立たせるという展開にしています。

まとめ

 「故郷を焼く」物語の展開について書きました。

 「故郷を焼く」は、旅立ちスターターキットにふさわしいイベントのひとつです。

 しかしながら主人公からみた場合に、故郷を焼かれる場合と、故郷を焼く場合の2つのパターンがあります。それぞれ描けるキャラクター像が違いますので、焼き方も工夫してみてはいかがでしょうか。(という不穏なお誘いで〆させていただきます笑)

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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