アイデアが出てこない問題を解決する2つの方法

2020年8月13日




 プロットを考える時に頭を悩ませるのは、アイデアが出てこないという問題です。時には、どうして私はこんな凡庸な発想しかできないんだろうと悩むこともあります。

 今日はアイデアを出すための考え方をご紹介します。

大前提:無意味なものを作るほうが難しい

 現代アートというジャンルでは、一見すると意味のわからない作品が溢れています。なぜなら『作品を起点に思考を巡らし、鑑賞者の中で作品が完成すること』こそが現代アートだからです。
※興味のある方は下記リンクから現代アートの作品を体験してみてください。

https://www.singulart.com/ja/

 そして芸術家からいわせれば、無意味なものを創るほうが難しいそうです。なぜならどこにでも意味は生まれるから。人の持っている解釈という能力が、物事に意味をつくりだすのですね。

 アイデアを出すための考え方として、オススメしたいのは、この「解釈」という能力を最大限活用することです。

アイデアを出すための2つの手段

 アイデアを出すための2つの手段を書きます。それは

・興味を惹かれたものをとりあえず物語に出してみる
・登場人物に意味のないセリフを言わせてみる

ことです。

 前者は、世界観に馴染まないものでもとりあえず物語に出してみること。
 後者は、物語の脈絡を無視したセリフを言わせてみること、です。

興味を惹かれたものをとりあえず物語に出してみる

 例えばテニスの王子様を思い出してください。テニス+巨人を見せられた時、私たち読者はそれを意味がわからないと感じたはずです。

https://twitter.com/tenipuri_staff/status/1224542667788308480?s=20

 ですが、作中の観客や登場人物が巨人を当たり前のように受け入れていると、いつしか読者も「なぜ巨人化しているのか」に疑問を抱くより、どうやって巨人を倒すかに意識が向いてきます。
(昔から強い敵は大きく見える表現があったな、その延長かな、ぐらいに解釈するのでしょう)

 結局、この巨人は負けるのですが、そこにいたる理論は何度読み返しても理解できません笑。とりあえず出してみて、無理やり解釈で風呂敷をたたむ……凄いアイデアです。

登場人物に意味のないセリフを言わせてみる

 2つ目の方法は、登場人物に意味のないセリフを言わせることです。
 もちろん、無意味なものを作るほうが難しいという前提に立つと、無意味なセリフなんてものはなく、あとで意味が付随してきます。

 例えばワンピース第1話でルフィが「海賊王に俺はなる」と言いますね。
 海賊王って、定義されてましたっけ。海賊の王ということで、なんとなく想像はきますが、それって読者の解釈なわけです。意味が固定されないんですね。

 また、ワンピースの第1話で提起された海賊王と、いまのワンピースで目指している海賊王は同じものでしょうか。
 第1話では全ての海賊を従える王様というイメージを持つことも出来ましたが、今は義賊としてすべての人達から自然と持ち上げられる王様……になるのだろうなと感じます。

 その時は意味のない、意味の固定されていないセリフを言わせて、その意味を定義するために物語を書くのも、ひとつのアイデアです。

アイデアをふくらませるときのポイント

 ここでは例として、登場人物に意味のないセリフを言わせてみる方法で、設定を作ってみます。

 例えばそうですね。登場人物に川辺で小石を拾わせて、「この石が月の母親なんだよ」と言わせることにします。
 小石が月の母親? 意味がわからん……と思うでしょう。意味がわからないということは解釈し甲斐のある良いアイデアですね。
 
 アイデアをふくらませるときのポイントは、論理的・科学的に説明しないこと。
 つまり、「月はジャイアントインパクトで地球からわかれた衛星だ」「だから地球は月の母親で」「この小石も地球の一部だから母親だ」という説明はやめることです。その後の発展がありません。

 もちろん読者の一定数は、論理的・科学的な発想でアイデアを批判してきます。ですので論理的・科学的な説明の隙をつける発想が、いいアイデアといえます。

 私が思いついたのは、月が小石を中心にまわっているから、「この石が月の母親なんだよ」という解釈です。考えてみれば地球では毎日、満潮時と干潮時の潮位に差が出ますね。それって中心軸がずれているからじゃないですか?月が小石のまわりをまわっていると考えても不自然ではないですよね?(科学の隙をつく発想)

 では、冒頭のセリフから発送した「月が小石を中心にまわっている」とアイデアをもとに一節書いてみます。


 量子コンピュータの軌道計算によれば、1ヶ月後に彗星が地球におちる……そのことがわかると、彼女は僕を河原へ連れ出した。
 
「この石が月の母親なんだよ」

 僕は彼女が何をいっているかわからなかった。彼女は澄んだ目で小石をなでている。

「月が地球の周りを約1か月の周期で公転する間、満潮時と干潮時の潮位やそれらの差は、毎日変化している……なぜだと思う? それは月が地球の中心を回っているんじゃなくて、月がこの石の中心を回っているからなんだ。私は月の軌道を研究して、そのことに気づいた」

 僕は目を見開いた。

「この石があるから月は地球を離れない……。だとしたら、地球にぶつかる彗星をとめる手立てはあるね」

 彼女は寂しそうに笑った。

 このあと、小石を宇宙に打ち上げて、月を小石に追従させ、彗星にぶつけるというシナリオが想像できますね。

アイデアを出すためのお役立ちサイト

 先日、小説執筆に役立つツール・アプリまとめというエントリーを書きましたので、アイデアを出すためのヒントとしてお使いください。タロットプロットの即席アイデアメーカーなどは、アイデア出しにオススメです。

 自分のWeb履歴をアイデアの種とするのもいいですね。一週間前の最後に見たページと、昨日最後に見たページをネタとして物語をつくってみるとか。TogetterやTwitterから気になったツイートを2,3個取り出して物語をつくってみるのも、良いアイデアです。

 それから私がオススメするのは、新聞記事やニュース記事で気になったコメントを物語のネタにすることです。例えば下記の短編は、宮崎駿のコメントをニュースで見て思いついた作品です。どのセリフが宮崎駿のセリフなのか、探してみてください。

 あの憎らしいモホ・サピエンス

まとめ

 みなさんもアイデア出しに迷ったときは、

・興味を惹かれたものをとりあえず物語に出してみる
・登場人物に意味のないセリフを言わせてみる

 という方法で、アイデアを膨らませてみてください。自分の作品に馴染まないものをあえて登場させることが、独創的なアイデアを生み出してくれます。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
このホームページは創作者支援サイトです。
創作者の方向けの記事を発信しています。


下記ボタンを押して頂けたら
モチベーションが高まります。
応援よろしくお願いします!
にほんブログ村 小説ブログ ライトノベル(小説)へ腰ボロSEのライトノベル奮闘記 - にほんブログ村
ライトノベルランキング