ファンタジー小説に役立つ、貴族制度(貴族の爵位)と呼称について

2020年3月22日

こんにちは。
杞優橙佳です。

本エントリーでは中世ヨーロッパ的世界の貴族制度(貴族の爵位)について解説します。

私は『ファイアーエムブレム 風花雪月』が大好きなのですが、作中に出てくる爵位がどうにもわからなくて。今回調べるきっかけになりました。ファイアーエムブレムに限らず、ファンタジー作品の中では何とか爵って言葉が出てきますよね。

つまり、ファンタジー作品を書く上でも、貴族制度は必須の知識なのではないでしょうか。

階級制度をゼロからつくろうと思うと大変ですし、読者にとっても馴染みにくくなる恐れがあります。本エントリーを参考にしていただいて、現実の貴族制度をアレンジして使うと、スムーズに世界へ入っていくことができます。

ぜひ参考にしてください。

貴族制度の基本

 貴族とは功績や血縁により、君主(国王、皇帝、大公、天皇)から社会的特権を認められた人やその一族のことです。

 他の社会階級の人とは明確に区別された、上流社会に生きるエリート集団。貴族といえば美しいドレスや装飾品に身を包み、夜通し華やかなパーティで豪華なご馳走をワイングラス片手に楽しみ、男女で社交ダンスを踊るといったイメージがあります。

 そんな上流社会に生きる貴族にも、階級があって、皆がみんな優雅な生活を送っているわけではありません。

 日本では明治維新後、世襲制(血筋によって爵位を引き継ぐ)の公侯伯子男の五等爵を基本とする華族制度が定められました。公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の爵位の順番で力があり、爵位は貴族の格付けがされています。
 爵位を持つ者とその家族を、日本では華族と呼んでいました。ヨーロッパの貴族制度を模して作られた制度です。あっという間に染まってしまえる日本人は本当にすごいです。

ヨーロッパの貴族の呼び名を日本語訳にしたものが下記の通りです。

グランドデューク(大公もしくは大公爵)

王以外の王族(王の息子や弟など)や分家の長などがあてはまります。公爵の中でもさらに力を持った、王に匹敵するほどの権力者です。大公が国を治めるとそこは大公国と呼ばれ、一つの国家です。国を治められるくらいの権力者に与えられた称号と思っておくと良いです。

デューク(公爵)

王族に連なる者や、それに匹敵する大貴族のことを指します。

中世ではその領地を支配する封建君主の意味があり、近代では最上位の貴族の爵位(名誉称号)となりました。軍事的にすごい働き(国を救うなど)をして戦果をあげて王様に認められた人(主に王族)、と考えてもいいでしょう。しかしながら王族以外で戦果をあげて公爵に上り詰めるのはかなり至難の業です。

なお、日本語の公爵は、五爵の中で第一位の地位であり、旧摂関家や徳川家、維新の勲功者が公爵位を授けられているそうです。

プリンス(公爵)

デュークと同じく公爵と訳するところがわかりにくいですね。ヨーロッパのプリンスは小国の独立君主や諸侯王族の称号で、王族の血を引く血統的に与えられたものです。

プリンスが王の息子や弟。プリンセスが王の娘や姉妹などを指します。日本で言うところの皇族です。

マーキス(侯爵(辺境伯))

領地を持った諸侯を指します。諸侯とは、主君である君主の権威の範囲内で一定の領域を支配することを許された臣下である貴族のことです。日本でいうと、いわゆる大名ですかね。

日本では、公爵の下位、伯爵の上位で、五爵の中では二位に位置する爵位です。国の国境付近など、重要な地域を任せられており、有事の時には率先して動かねばなりません。支配している領土も広く、普通の伯爵よりも権限が大きいのが特徴とのこと。辺境をまかされている伯爵ということで、日本語では辺境伯とも呼びます。

公爵になる難易度は凄まじく高いため、侯爵は王族以外での実質最高位に近い存在です。

アール(伯爵)

王族の側近で、地方へ派遣されてその地を治めている地方領主。土地を持った貴族のことです。中世ドイツでは、「宮中伯」と呼ばれる大臣のように中央行政を担う役割もあったといわれています。

ローマ帝国では、宮廷に約10人ほどの宮中伯が居て、それぞれ担当する部署の政務を行っていました。

しかしながら地方の諸侯が力をつけてくると、当然地方領主との争いがおこりますから、その中で没落していったり、逆に勝利してその領地の権力者として、侯爵級の活躍をすることもできたそうです。

王に意見できるような権力を持った伯爵もいれば、経営がうまくいかず領地を担保に借り入れを行う貧乏伯爵も居ました。

これといった類型が決まっていないので、とりあえず伯爵として登場させておけば、話を動かせそうな便利な役回りです。

バイカウント(子爵)

伯爵の補佐、副官をする貴族のことです。
ここらへんからは中間管理職のイメージがついてきます。

伯爵に任された小都市や城の管理など、地方行政の官僚としての役割を担う仕事が主です。子爵は伯爵の嫡男が爵位を継ぐまでの名乗る爵位、もしくは伯爵家の分家の当主が名乗る爵位として使われています。

なんだか現代日本の社員の役職が親会社と子会社で同じ呼び方なんだけど昇格スピードや給料が違う感じに似てます。

バロン(男爵)

子爵以上の爵位を持たない村や町などを治めている一番位の低い貴族。日本語でいうと、地方ではばを利かせている豪族のようなものです。

ナイト(騎士)

騎士とは、中世ヨーロッパにおいて、国家や君主に尽くした功績に対する褒美として与えられた名誉的称号です。軍事的にすごい働きをした庶民と考えていいでしょう。

日本語では勲功爵、勲爵士、騎士爵、士爵、ナイト爵と訳され、一代限りの称号で貴族とはみなされません。

貴族間の呼び方について

ヨーロッパの爵位は、管理職のようなもので、領地を正しく管理するよう、王様から与えられる役職とのことです。格付けのランクはあるものの、西洋では日本のように役職の上下で過度に敬う文化はなく、仲が良ければ名前や愛称で呼びあい、正式な場では改まった呼び方に変えるそうです。

下記に呼び方をまとめましたので参考にしてくださいね。

まとめ

貴族制度についてと、それぞれの呼び名について書いてみました。

『ファイアーエムブレム風花雪月』でいうと、
・公爵(フェルディナント、フェリクス、クロード、ヒルダ、ヒューベルト)
・侯爵(辺境伯)家(シルヴァン、マリアンヌ)
・伯爵家(ベルナデッタ、カスパル、リンハルト、イングリット、ローレンツ、リシテア)
という序列であることがわかりましたね。勉強になりました。

ファンタジー作品をつくる手助けになれば幸いです。
最後に、風花雪月をすこって終わります笑
ぜひ皆さんも沼にハマってください。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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