世界観とは物語を縛るルール

2023年9月15日

 本エントリーではライトノベルにおける世界観について書きます。突然ですがみなさんは世界観を作るときに何を考えていますか?ファンタジーやSF、現代物など、世界観には様々なバリエーションがあります。

 自分の書きたいジャンル(ハイファンタジー、ローファンタジー、SF)=世界観?いえ、世界観にはもっと意味を持たせましょう。

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世界観は物語を縛るルール

 Fateシリーズの作者である奈須きのこさんが、世界観について極め重要なことを書いています。

https://x.com/fate_prototypeb/status/1695633651881640025?s=46&t=R0FBLCqYgyxz-tX68HL5wA

世界にルールが欲しいんですよ。世界には縛りがないと面白くないと思う。何事もやっぱり規定。限定された出来事があるから、限定された中での出来事とあえて規定を破ったときの凄さっていうのが生きてくる。

自分は設定好きとよく言われるんですが、出来る事と出来ない事をきっかり決めておかないと物語はつまらないと思うんですよ。現実が面白いのは人間が飛べないからであって、そういうその、どうしても覆せない部分をきっかり決めておいて、物語を書いたほうが絶対に面白い。

 世界観=規定=ルールであり、規定の中でしか動けないことをキチンと示した上で、規定を破ってみせるのが面白いと仰っています。その通りですよね。

設定はルールを強固にするもの

 奈須きのこさんの考えは世界観設定にとても役立つはずです。

 設定というのは、例えば人が着ている服の生地だったり科学レベルだったり、街と街の距離だったり、騎士団内の序列だったりするわけですが。それらを設定するのは、ルールを規定するためだと割り切りましょう。

 例えば副団長は団長に絶対逆らえないといったルールを決めることで、各ポジションのキャラクターの立ち回りが決まってくるわけです。

 騎士団には団長とか副団長がいないとね、と形式的的に決めるのではなく、それぞれのポジションにルールを課すことが大切なんですね。

世界のルールを描写する大事さ

 いま思えば私の作品「境界を超えろ!」においては、世界のルール描写が甘かったように思います。

 私の規定した世界は17つの国がそれぞれ独立/孤立している世界です。その世界において、アイン・スタンスラインという英雄が17つの国を繋げて、世界をひとつにするまでの奇跡の軌跡を描こうとしました。

 テーマは非常に良かったのですが、アインの描写に重きを置いたため、各国がそれぞれ孤立している描写をほとんど入れることが出来ませんでした。

 本来であれば世界のルールをキッチリ決めて、読者にルールを伝えてから、ルールを破るのがセオリーです。しかし世界が壮大だとルールを描写するのにも時間がかかります。

その結果として物語がダレる可能性がありますので、ここはトレードオフですね。

(私は短いページ数で物語をまとめたかったので、ルールの詳細を設定資料集に丸投げしてしまいました)

ファンタジーやSFの壮大な世界設定にこだわるのをやめる

 ファンタジーやSFの壮大な世界設定にこだわるのをやめるのも良い手です。正直、短い物語で、小さなルールを規定して、それを破る物語も面白いと感じます。↓の作品なんかは「須古井」の凄さを描いてから、それを超えるように頑張る主人公を描いて、最後に「須古井」は凄いというルールを壊すことで面白い作品に仕上がっています。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893550067/episodes/1177354054893550076

 世界設定なんていくら決めても意味はなくて、その設定がどうルールに繋がっているか?だけを考えれば良いんですね。奈須きのこさんの言葉から、大事なことを学びました。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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