世界の写本を解説!バチカン、ナグ・ハマディ、死海文書、ギガス写本など

本エントリーでは、私たちを古代の知恵や文化へと導いてくれる、世界の写本についてお話しします。
これらの写本は、歴史的な文書や重要なテキストの写しであり、その中には失われた文明の知識や宗教的な秘伝、さらには古代の文学作品が含まれています。本エントリーでは、いくつかの代表的な写本に焦点を当て、その謎めいた魅力と独自の物語を探求していきましょう。

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バチカン図書館の写本:聖なる知識の宝庫

バチカン図書館は、歴史的な文書や聖典の宝庫として知られる場所です。その中には、古代写本・古文書・インキュナブラ(15世紀に西欧で作られた最初期の活字印刷物)があり、古代ギリシャやローマの文献、そしてキリスト教の聖書の写本などが所蔵されています。これらの写本は、信仰と知識の交差点であり、世界の歴史や宗教における重要な情報源となっています。

なんと今は日本のNTTデータとバチカン図書館が契約して4000冊に及ぶ古代写本・古文書・インキュナブラを電子データで見られるようになっています。

バチカン図書館は1448年に設立されて以来、歴史を通じてさまざまな人物によって書かれた写本・印刷物・絵画・プレート・インキュナブラなど、8万冊以上の古代写本や歴史的図書を収容しています。そんなバチカン図書館と日本のNTTデータが契約を交わし、4000冊に及ぶ古代写本・古文書・インキュナブラをデジタル化してウェブサイト上で無料公開しています。

DigiVatLib
https://digi.vatlib.it/

バチカン図書館が貴重な4000冊もの古代写本をデジタル化して無料公開中

ナグ・ハマディ写本:異端の知識の鍵

ナグ・ハマディ写本は、古代のキリスト教の異端的存在であるキリスト教グノーシス派の見解を含んだ文書の集合体です。この写本は1945年にエジプトで発見され、キリスト教の歴史と教義について新たな視点を提供しました。これらの写本は、キリスト教の多様性と異なる信仰体系の存在を示す重要な資料であり、宗教史の研究において欠かせないものとなっています。

グノーシス‐は【グノーシス派】〘名〙 

紀元一世紀から二世紀のギリシア文化圏における霊肉二元論。 霊的知識(グノーシス)を得ることによって物的肉体的世界から救われるとする。 知性至上主義。キリスト教的グノーシス派では、イエス=キリストはこの知識をもたらしたが、あくまで人間(肉)であって神(霊)の受肉はありえないとされた。言ってみれば、キリストの得た知識は認めるが、キリスト=神は認めない考え方です。

 

死海文書:旧約聖書の世界最古の写本

死海文書は1947年以降、死海の北西ヨルダン川西岸地区で見つかっているキリスト教やユダヤ教の聖典である旧約聖書の世界最古の写本で、現代に伝わる聖書の原型といえる存在です。

旧約聖書の解釈と再話、教団を維持・運営していくための規則、祭儀の決まりと唱え言、詩篇、黙示文書、知恵文書、天文・暦文書から魔術文書まで、当時の文化にまつわるテキストが網羅的に記載されています。とりわけ有名なのは「光の子らと闇の子らとの戦い」という二元論的な発想や、後の時代の出来事がすでに旧約聖書で預言されていた(聖書=預言書)とする終末論でしょう。

新世紀エヴァンゲリオンでも死海文書が預言書として物語のキーパーツとなっていました。生き物の生息できない土地「死海」で見つかった点も、日本人から見るとロマンに満ちています。

 

ケンブリッジ大学の写本:古代の知恵と文学の宝庫

ケンブリッジ大学は、数多くの重要な写本を所蔵しています。その中には、ギリシャ語やラテン語の文学作品、宗教文書、さらには科学的な著作などが含まれています。特に有名なのは、古代ギリシャの詩人ホメロスの『イリアス』と『オデュッセイア』の写本です。これらの写本は、古代の叙事詩の原典として貴重な情報を提供し、文学史の研究において不可欠な資料となっています。

こちらもバチカン図書館同様、デジタル化のプロジェクトが動いており、2024年に完成予定です。プロジェクトによる高解像度のデジタル画像、詳細説明、テキスト化された本文は“Cambridge Digital Library”で公開される予定です。

Do not try this at home: Medieval medicine under the spotlight in major new project(Cambridge University Library, 2022/8/17)
https://www.cam.ac.uk/stories/curious-medieval-medicine

Curious Cures(Cambridge University Library)
https://www.lib.cam.ac.uk/research/research-projects/curious-cures

Cambridge Digital Library
https://cudl.lib.cam.ac.uk/

 

ギガス写本:中世の巨大な神秘

ギガス写本は、中世の写本の中でも特筆すべき存在です。この写本は、13世紀に作成され、非常に大きなサイズで知られています。

この巨大なサイズから、ギガスという名前が付けられました。ギガス写本の正体や制作者に関する情報はほとんど伝わっておらず、その起源や目的については謎に包まれています。

ギガス写本の特徴的な点の一つは、その装飾や挿絵です。美しく詳細なイラストや彩飾が施されており、物語の描写や宗教的な教義の解釈を補完する役割を果たしています(いわゆる、ラノベの挿絵です)。

この本、当時の技術で現実に書こうとすると文章だけで5年、挿絵も含めると20年以上かかるという代物で、悪魔が書いた聖書という逸話を持っています。

自分の知識とか全ての人類の知識をまとめようと 1晩で写本を書こうとしたわけなんだけど。 でも出来なくて魔王のルシファー様を召喚して 「魂あげる代わりに聖書の写本を書いてほしい」と お願いしてお礼に悪魔の絵を本に載せたわけ。 ここまでが伝説。 異常なのが「製作日数」

現実にこの聖書書こうとしたら 「文章だけで5年。イラスト付きだと20年以上」 ここまではわかる。 でもさらに調査を進めると 「同一人物が同じ筆圧で書かれている。 ページとインクの劣化も同じ」 老化、時間など一切考慮せず ほぼ同じタイミングで書かれているってこと 興味深くね?

ギガス写本には、神話や伝説、魔術や秘術に関するテキストが含まれており、中世の宗教や文化について深い洞察を与えてくれます。その謎めいた魅力と独自の物語は、中世研究者やファンタジー愛好家の興味を引きつけています。

 

ネクロノミコン:死霊秘法

  • ネクロノミコンは、H.P.ラヴクラフトの創作したクトゥルフ神話における重要な要素であり、架空の文書として描かれています。この書物は、古代の魔術や異界の知識を集めた書物であり、その存在や内容は神秘的で危険なものとされています。
  • ネクロノミコンの正体や起源は謎に包まれており、その中身や著者に関する情報も不明です。伝説によれば、この書物は様々な時代や文明の魔術師や賢者によって執筆されたと言われていますが、真実の範囲は定かではありません。
  • ネクロノミコンは、古代の神や邪悪な存在、異界の知識などについて詳細な情報を含んでいるとされています。そのため、人々がこの書物を手に入れようとすると、狂気や災厄が彼らを襲うことが多いとされています。
  • ネクロノミコンは、ラヴクラフトの作品やクトゥルフ神話の世界で頻繁に言及され、多くの作家やファンによって拡張や解釈が行われてきました。この架空の書物は、ホラー文学やファンタジー文学の愛好家にとって、魅力的な要素や創造性の源となっています。
  • ネクロノミコンは、死者の呼び戻しや禁じられた知識の追求など、人間の欲望や好奇心の闇を探求するテーマとしても知られています。その存在は、人間の限界や無知に対する警鐘として解釈されることもあります。
  • ただし、ネクロノミコン自体は架空の創作物であり、実際の世界の写本とは異なります。それでもなお、その影響力と神秘性は、多くの読者や研究者に長く愛されています。

以上が、ネクロノミコンについてのまとめです。この創作の写本は、ラヴクラフトの作品の中で重要な役割を果たし、ホラー文学の歴史においても特筆される存在です。

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世界の写本についてご紹介しました。主に紹介したかったのはギガス写本とネクロノミコンです。
ネクロノミコンの説明は雰囲気を変えてみました笑
あなたの創造性を刺激し、新しいアイデアの種になれば幸いです。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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