魔力を持つとされる文字ルーンについて解説!
「ルーン」は、ファンタジー世界において欠かせない要素の1つになります。なぜなら、「ルーン」について確かな知識を把握しておくことで、「魔法」にリアリティーを付与することが可能だからです。
そこで本記事では、「ルーン」の定義はもちろん、すでに失われてしまったとされる「ルーンの知識」について解説します。「ルーン以外の魔力を持つとされる文字」についても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください!
ルーンとは?
「ルーン(Rune)」とは、ゲルマン民族が使用していた文字です。「謎めいた文字」という印象が強く、古くから「魔法に使われていた文字」でもあります。そのため、「ルーン」はファンタジー世界によく用いられる文字です。
また、ルーン文字は初め「フルサク(Futhark)」とも呼ばれ(6文字の頭文字をとって)、24文字からなるアルファベットで、さらに表音文字でした。しかし、ルーンの1文字1文字にはきちんと意味があり、「魔法の力がある」と考えられていたのです。
さらに、北欧神話の原点の一つである「古エッダ(詩のエッダ)」に、ルーンの使い方がいくつか記載されています。例えば勝利を望むなら、「勝利のルーン(軍神である『テュール神』のルーン)」を剣に刻み、「二度テュールの名を唱える」とあります。
そして、航海の安全のためには、「波のルーン(海のルーン)」を舳先と舵に彫り、櫂(かい)に焼きつけることが必要だとされています。そうすることで波は穏やかになり、無事に帰港できると言うのです。
失われたルーンの種類について
「ルーン」は失われたものも多く、人間に知られているもの以外にも、たくさんの種類が存在します。神は、これら「ルーンの知識」を持っていますが、人間には明かそうとしてくれません。
以下に「そのようなルーンがあった」ということだけが分かっている、すでに存在しないルーンについてまとめましたので、ぜひ作品づくりの資料としてお使いください。
- 眠りのルーン
- 雄弁のルーン
- 生命のルーン
- 忘却のルーン
- 知恵のルーン
- 医療のルーン
- 災いのルーン
- 苛立ちのルーン
- 出産のルーン
- 永遠のルーン
- ビールのルーン
- 狂気のルーン
- 力のルーン
- 愛のルーン
- ブナの木のルーン
- 肉欲のルーン
ルーン文字以外で魔力を持つとされる文字
「ヒエログリフ」とは、「聖刻文字」あるいは「神聖文字」とも呼ばれ、ルーン文字と同じ「魔力を持つ文字」であり、3種類あるエジプト文字の1つです。ヒエログリフは象形文字で、神官や魔術師以外の人には扱うことができませんでした。
そんなヒエログリフは、古代エジプト人にとって「魔法の道具」でした。行政文書など、実務的な活用もされていた「ヒエログリフ」ですが、古代エジプトの人々は文字そのものに「魔力」が備わっていると信じていたのです。あるいは神官や魔術師以外は誰も使えないことが、余計にそうした「神秘性・魔術性」を強めたのかも知れません。
いずれにしろ古代エジプト人は、そうした「神秘性・魔術性」を持つ対象として、「絵」や「文字」を見ていたのです。そのため、「墓に記された文字」や「唱えられる言葉」に、「命を与える力が備わっている」と彼らが考えることは、至って自然なことでした。
ただ、これらはあくまで「予測」でしかありません。なぜなら、紀元前数千年前の文化について、正確な情報を見つけ出し証明するなど、宝くじに当選する何千倍も困難なことだからです。
ちなみに、ヒエログリフの読み手が失われた時期に関しては、ある程度判明しており、「紀元後4世紀ごろ」と言われています。
エジプトの遺跡に、ヒエログリフの記述が多く残されている情報などを元に、予測を立てたものです。しかし、その後は読み手が消えてしまい、ヒエログリフの読み方は忘れられてしまいました。
ところが近代の19世紀になり、ヒエログリフの解読に成功しています。なぜなら、フランス人学者ジャン・フランソワ・シャンポリオンが、「ロゼッタ・ストーン(1799年に発見されたエジプト・ロゼットの石柱)」を解読したからです。その石柱には、ヒエログリフを含め、古代エジプト文字が3種類刻まれていました。
では、具体的にどのような「ヒエログリフの文字」があるのか、一部抜粋して紹介します。下記の表にまとめましたのでご覧ください(上表:1子音文字、下表:2子音文字)
ヒエログリフ | 文字の説明 |
エジプトハゲワシ | |
ウズラの雛 | |
フクロウ | |
葦の穂 | |
葦のマット | |
角の生えた毒蛇 | |
コブラ |
ヒエログリフ | 文字の説明 |
頭 | |
牡牛 | |
兎 | |
天空 | |
運河 | |
鍬 | |
投げ縄 |
まとめ
今回は「ルーン」について紹介しました。
内容を簡単にまとめると以下の通りです。
- 「ルーン」とは、古くから「魔法に使われていた文字」で、ゲルマン民族が使っていた
- 「ルーンの知識」は、すでに失われてしまったものが多い
- 「ヒエログリフ」とは、「魔力を持つと言われる文字」で、3種類あるエジプト文字の1つ
本記事を通して、「ルーン」の知識について詳しくなり、ファンタジー小説の世界観設定に活かしましょう!