魅力的なキャラクターの動機は、怒りである

2020年10月27日




 最近はいろいろなサイトで、漫画のお試し読みができますね。中には5,6冊をお試しで読めるサイトもあって、びっくりです。

 私もYahooのトップページからたまにお試し読みを試すのですが、この度アルテという漫画にドハマりしました。

 最初はアルテ1〜5巻読み放題の文字を見つけて、まずは無料部分だけ読んでみようと思って、読んだのですが、6巻以降をその日のうちに買って読んじゃいました。※ebook japanの読み放題はこちら

 本日はこのアルテから学んだ、主人公の動機について書いていきます。

  

  

アルテの良いところは、怒りを主人公の動機にしたところ

 アルテのあらすじをWikipediaから抜粋します。

 16世紀初頭のルネサンスの後期。レオナルド・ダ・ヴィンチミケランジェロラファエロなどの巨匠が15世紀に活躍したルネサンス文化の中心地、芸術の都・フィレンツェから物語は始まる。

 フィレンツェの裕福でない貴族の娘であるアルテは絵を描くことにのめり込んでいた。父が亡くなり、男に気に入られて結婚し「まともな生活」を送ることを望む母と反発し、アルテは家を飛び出す[4]。画家となるべく画家工房を回るが、アルテが女であるというだけで相手にもされない。

 唯一、自分の絵を見てくれたレオの工房に引き取られるが、レオは貴族娘の我儘と思い、弟子にするつもりもなく「テンペラ画の地塗りを一晩で20枚作る」という無理な課題を命じる。翌朝、課題を仕上げたアルテにレオは画家を目指す動機をたずねたところ、「職人(画家)になるのが目標ではなく、自分自身で生きる道筋をみつけたい」と答えた。レオは自身が物乞い出身であり、アルテと似たような動機で画家を目指したことから、アルテの弟子入りを許す[4]

アルテ (漫画) – Wikipedia

  

 Wikipediaでは主人公アルテの動機を、「職人(画家)になるのが目標ではなく、自分自身で生きる道筋をみつけたい」とやんわり書いてありますが、実際のところアルテが画家を目指した動機は、「女がひとりで生きられるわけがない」という周囲の常識に対する怒りでした。

 この動機に私はとても共感しました。単なる絵のうまい女の子の成功物語ではないんです。周囲の常識に怒り、負けるもんかと頑張っているからこそ、私は主人公のアルテを応援したくなり、一気に13巻まで購入して読んでしまいました。

 

 ここから私は、主人公の動機ってとても大事だと学びました。

  

ポジティブな感情だけで物事を続けられるのは天才だけ

 少し前のYoutuber黎明期に「好きなことで生きていく」というキャッチフレーズが流行しました。
 けれど実際、「好きなこと」だからという理由で、ひとつのことを延々と続けられる人って、どのくらいいるのでしょう。

 物心ついたときから好きなことだけをしていて、誰かに評価される……それは、はっきりいって天才だけです。私たちが小説を書いた時、読者となるひとびとを考えてみてください。私も含めて、凡人の方も多いはずです。

好きだからというポジティブな感情だけで進み続ける主人公(いわゆる天才)」

 これに私たち凡人は共感できない。ポジティブだけで進める人間を想像できないんですね。主人公の動機にネガティブな理由をもたせるのは、共感できるキャラクターをつくる1番のポイントです。

 例え、天才を描きたくても、悩んでいる姿を描かなければいけない。本当の天才は、悩みなんてないから天才なのでしょうけどね。
 それでも、創作で描くのは、ネガティブな想いを抱く、嘘の天才でいい。読者に共感してもらうことのほうが、主人公としては重要ですもの。

  

  

怒りを動機にすれば間違いない

 ONE PIECEの話をしましょう。

 ONE PIECEのルフィは、ヒグマという山賊と、「近海の主」という巨大魚に襲われた時の二度、シャンクスに命を助けられました。そしてシャンクスは近海の主からルフィを助けた時に自分の片腕を失い、身につけていた麦わら帽子をルフィに渡して、「いつかきっと返しに来い。立派な海賊になってな」とルフィに伝えました。

 そこから導き出されたフレーズが「海賊王に、おれはなる!」であり、ルフィの行動原理なのですね。

 このフレーズに込められた感情、それは怒りだと感じます。

 シャンクスが望んだから「言いつけを守って海賊王になる!」なんて主人公には誰も燃えませんよね。シャンクスに迷惑をかけた弱い自分が許せないから、最高の海賊になってやる!という怒りの意思表示だから燃えるわけです。

 アルテとONE PIECEを見てみると、アルテは周囲の常識に対する怒りを、ONE PIECEは不甲斐ない自分に対する怒りを、主人公の動機のベースとしています。私はここに読者から共感してもらうポイントがあると考えます。

  

  

主人公の動機とすべき、怒り2種類(外と内)

 怒りの種類は大きく分けて、外への怒りと内への怒りがあります。それぞれ解説しますね。

①周囲に対する怒り(外への怒り)

 アルテの例をあげさせていただきましたが、周囲の常識に対する怒りは共感を呼べますね。
 また、鬼滅の刃では、鬼への怒りが、炭治郎の動機になっています。何も悪いことをしていない家族を襲った悲劇、その原因に対する怒りは、共感を呼べますね。
 一方、自業自得な出来事に対する怒りは、共感を呼びません。
 周囲に対する怒りを動機にする場合は、「主人公にまったく非がないことが前提」です。

②自分に対する怒り(内への怒り)

 ONE PIECEの例をあげさせていただきました。自分のせいでまわりに迷惑をかけてしまった。自分のせいで大切な人を失ってしまったという怒り。私の作品でもこの怒りが主人公の動機になっています。
 ポイントは、自分に対する怒りを動機にする場合は、怒っているのだと明記する必要はないということ。ただ、自分が迷惑をかけたことによって失われたものを目指す、といえばいい。
(ONE PIECEであれば、子供のルフィにとっては、シャンクスが海賊王だったのではないでしょうか。ルフィのせいでシャンクスの腕が失われ、少年にとっての海賊王を失った。だからルフィは海賊王になると言ったのです)。

  

 主人公の動機とすべき、怒り2種類(外と内)についてまとめました。あなたの主人公の動機の参考になれば幸いです。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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