As Is / To Beでなりたいものになろう!【リアルチート】
As Is / To Beとは、現状(As Is)と目指すべき姿(To Be)のこと。現状の業務プロセスや人員配置、生産設備などを可視化することにより、企業が抱えている課題を抽出する。現状と目標のギャップを明確にし、解決法を模索するためのビジネスのフレームワークです。
そのため「As is/To be」を活用できるシーンはとても多いです。
- 企業において、受注や集客などの課題や問題を解決するために。
- 人材育成において、部下の目標を達成させるために何が課題なのかを確認させるために。
- 個人でも夢や抱負の達成のために(←今回の主題はこちらです)。
貴方が夢を叶えるためには、夢に対して現状は何が足りていないかを知り、どうすればよいかと解決方法を探ることが重要となります。貴方の現在と夢の間にあるギャップの把握、問題解決のために役立つフレームワークが、本エントリーでご紹介する「As Is / To Be」です。最初に言葉の定義を見ておきましょう。
As isとは?
「As is」とは、「現状の姿」、「今の姿」と訳されます。つまり現状を意味する言葉です。問題解決のためには、現状把握は必須ですね。
To beとは?
「To be」とは、「理想の姿」、「目指すべき姿」と訳されます。つまり理想を意味する言葉です。
As Is / To Beのフレームワークでは、「As is(現状)」と「To be(目指すべき姿)」について表に書き出すことで、理想と現実のギャップを明らかにし、問題解決のためにどのような行動を起こすべきかといった分析をします。
「As is/To be」の活用手順(8つのステップ)
それでは「As is/To be」の詳しい活用方法について解説していきます。
- ステップ①議題を設定する
- ステップ②「To be(目指すべき姿)」を書く
- ステップ③「As is(現状)」を書く
- ステップ④ギャップを分析する
- ステップ⑤問題からやるべき課題を見つける
- ステップ⑥課題に優先順位をつける
- ステップ⑦行動するための予定を立てる
- ステップ⑧行動する
ステップ①議題を設定する
まずは何について「As is/To be」の検討をするかを設定します。冒頭でもご紹介しましたが、「As is/To be」は汎用性の高いフレームワークですので、様々なケースに利用できます。ぼんやりと「To be(あるべき姿)を考える」と、自分自身のことと会社のこと、家族のことなどが混在してしまい、現状把握が困難になります。
1度の「As is/To be」で検討するテーマは1つにしましょう。
「As is/To be」実施の際には、A4サイズなどの紙を1枚用意します。その一番上に、テーマを記入するといいですね。
例えば『小説家になるための「As is/To be」』なんて風に、テーマと絞ることが大切です。
ステップ②「To be(目指すべき姿)」を書く
ステップ①で議題を設定したら、「To be(目指すべき姿)」を定義します。
この時のポイントとしては、「小説家」とだけ書くのではなく、どういった「小説家」になりたいかを書くことです。
「屋久ユウキ」先生のように書籍もTwitterも大人気の小説家になりたいのか、「又吉直樹」先生のように文化人としても活躍したいのか、「鎌池和馬」先生のように3ヶ月に1冊のペースで本を書き続ける小説家になりたいのか、「奈須きのこ」先生のように比類なき才能でマルチプラットフォームにコンテンツを生み出す小説家になりたいのかによって、目指す「小説家」のスタイルが変わりますね。
貴方はどういった「小説家」になりたいのか、これを書いてみてください。
先程書いたように、ロールモデル(具体的な作家名)をあげると、イメージしやすいのでおすすめです。ロールモデルとは、自分の行動や考え方など、キャリア形成の上でお手本になる人物のことです。
ステップ③「As is(現状)」を書く
ステップ②を終えたら、現状を書くことです。
ポイントは、ステップ①で書いた目指すべき姿と照らし合わせて、現状を記載することです。
例えばステップ②で書いた4人の先生を目指すのであれば、現状を下記の視点で書くと良いでしょう。
「屋久ユウキ」先生:SNSでの影響力、小説に対するポジティブな反応、ファンとの間に笑いがあるか
「又吉直樹」先生:公募の結果、文化的教養
「鎌池和馬」先生:執筆ペース、安定した人気、物語の展開力
「奈須きのこ」先生:展開しているプラットフォーム、協力者、文章力、表現力
ステップ④ギャップを分析する
ステップ②③で現状と目指すべき姿が書けたら、ギャップを分析しましょう。
この段階では、例えば「屋久ユウキ」先生を目指した時に、SNSでの影響力も、小説に対するポジティブな反応も、ファンとの間の笑いも足りないなということがわかればオッケーです。
ステップ⑤問題からやるべき課題を見つける
ステップ⑤では、これから取り組むための課題を見つけます。
ここで役立つのは、ロジックツリーです。
Whatツリー、Whyツリー、Howツリーを使って、問題を分解して、課題に落とし込んでいきましょう。
ステップ⑥課題に優先順位をつける
ステップ⑤で課題を明らかにしたら、優先順位をつけていきます。いま解くと価値があって、なおかつ現時点の自分たちがギリギリ解けそうな問題を見つけることが重要ですね。
ステップ⑦行動するための予定を立てる
ステップ⑥で課題に優先順位をつけたら、行動するための予定を立てていきます。
ここで役立つのは、何でしょうか? そう、PDCAです。
①作業工程前後の作業を含めて計画すること。
②進捗率を数値化すること。
が重要ですので、覚えていてください。詳しくは下記のエントリーでも紹介していますので、ご参考に。
ステップ⑧行動する
さあ、ステップ⑦まで進められた貴方。あとは行動するだけです。夢を叶えるために一緒に頑張りましょう。
劇中でのAs is/To be
私の作品の中では、主人公アイン・スタンスラインがAs is/To beを使って、あるべき姿を模索しました。
彼はオースティアで権力を手に入れるため、「学問を究めながら、コミュニケーション能力、聴く力と話す力を高めること」を目標としました。彼が優秀だったのは、コミュニケーション能力を高めるという課題の分解能力です。
アインは、コミュニケーション能力を高めるために喋りの練習をするわけではありません。
コミュニケーションの種は、話の起点となる興味深い出来事であると突き詰め、ハチャメチャな経験を得るための行動をしていくのですね。
4240年4月。エル・クリスタニアアカデミーに入学したアインは、これからの人生――自分のあるべき姿(To be)を考えた。
彼は現状(As is)とあるべき姿(To be)の差異こそが問題で、両者の差を明らかにして、問題の大きさや特徴を正しくつかむことが、問題解決の足がかりとなることに気づいていた。
目標。オースティアで権力を手に入れる。
一番の近道は、エル・クリスタニアを主席で卒業し、政治家になること。そして派閥の中で周りに認められ、出世街道を駆け上がっていくことだ。
そのためには学問と政治に秀でていることはもちろん、オースティア内外の知識人とつながりを持ち、良好な関係を築くことが必要だった。
つまり彼のあるべき姿は、学問を究めながら、コミュニケーション能力、聴く力と話す力を高めること。
なかでも話の起点となる興味深い出来事――金や権力のある人々と付き合い、突出した成果、旅や食やスポーツ、酒・異性・ギャンブル、ハチャメチャな失敗といった経験を得ることが大切だった。
このように、〇〇を高めるためには〇〇を練習する……は必ずしも正しくなく。〇〇を高めるために✗✗を行うといった発想の転換ができると成果が違ってくるはずです。私たちも執筆ペースを上げたいから執筆に向かうのではなく、リフレッシュするためにランニングしたり、小説以外のことにハマってみることも必要かもしれませんね。
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