小説初心者がやりがちなNG7選|「つまらない」と言われないためのチェックリスト

2023年4月9日

ここまで「面白い小説の書き方」「ストーリー構成」「キャラ設計」について学んできました。

でも実は、やるべきことを知るのと同じくらい大事なのが、やってはいけないことを知ることです。

この記事は、初心者が陥りやすいNG7つを「つまらない」「痛い」「読みにくい」の3カテゴリに分類し、それぞれの対策を示すチェックリスト記事です。書き上がった原稿をこのリストに照らし合わせて、NGに引っかかっていないか確認してみてください。


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「つまらない」と言われる原因3つ

NG1:キャラクター同士の相性が悪い

主人公が明るく前向きなのに、相棒キャラが無愛想で会話が弾まない。あるいは主人公とライバルがずっと険悪なまま――読者は対立だけが延々と続く展開に疲れます。

対策:

対立は「続ける」ものではなく「変化させる」もの。 険悪な関係から信頼が芽生える瞬間を用意する

会話のキャッチボールが成立するか確認する。 片方が投げっぱなし、片方が受けっぱなしになっていないか

メインキャラの好感度を意識する。 主人公の相棒は、読者にも好かれる必要がある。無愛想ならその裏に魅力的な理由を見せる

NG2:読者を引き込む「見せ場」がない

どこを切り取ってもテンションが平坦。窮地もなければ、急展開もなければ、感動的なエピソードもない。

対策:

各章に最低1つの「見せ場」を設定する。 書く前に「この章の山場はどこ?」を自問する

RPGで例えると、ザコ戦だけでボス戦がない状態。 読者がスクリーンショットを撮りたくなるようなシーンを用意する

物語の面白さのパターン(予想を外す/カタルシス/願望充足/知的快感)を意識する。 どのパターンで盛り上げるか事前に決めておく

NG3:テンポが悪い

展開が遅い、文章が冗長、情景描写が長すぎる――テンポの悪さは読者離脱の最大原因です。

テンポ崩壊の3大パターンと対策:

パターン症状対策
展開が遅い主人公が延々と考え事をする考え事は3行以内にまとめ、行動で語らせる
文章が冗長一文が長く、読者の処理速度を超える一文40字以内を目安に。読点の位置を見直す
情景描写が目的を失っている風景描写だけが続き、物語が進まない情景描写には必ず主人公の感情を載せる

悪い例:

> 朝日が山の稜線を照らし、鳥のさえずりが響く中、森の中の小道を歩いていると、そこに小さな池がありました。水面には風景が映り、その景色がとても美しかった。

これは情景を描いているだけで目的がありません。物語も進んでいません。

改善例:

> 朝日が稜線を照らす。鳥が鳴いている。うるさい。昨夜の戦闘で耳鳴りが止まらないのに、森は呑気なものだ。

主人公の感情が載り、前夜の出来事が匂い、時間の経過も示唆されています。同じ「朝の森」でも、情報密度がまったく違います。


「痛い」と言われる原因2つ

NG4:主人公が際限なく無双する

主人公が何の苦労もなく敵を倒し続ける。ピンチらしいピンチがない。読者は「どうせ勝つんでしょ」と冷めてしまいます。

対策:

主人公に限界を設ける。 能力に制限をつける。使うと代償がある。そもそも万能ではない

弱点を設定する。 戦闘は強いが交渉が苦手、魔法は使えるが体力がない——弱点があるからこそ読者は応援できる

敵を強くする。 主人公が強すぎるなら敵も強くする。「強い主人公がさらに強い敵に苦戦する」のは良い無双

仲間との協力で勝つ展開を入れる。 ワンマンヒーローではなくチーム戦を意識する

> 新人漫画家「能力バトルを考えてるんですけど、いまいち展開に伸びしろがなくて」
> 編集「弱点と制限がないからじゃない?」
> ——あるベテラン編集者の言葉

NG5:作者の自己顕示欲が透けて見える

主人公が敵に延々と説教する。主人公が周囲からひたすら称賛される。物語の体裁を借りた自己表現――これが透けると読者は一気に冷めます。

対策:

「主人公が説教するシーン」を書いたら、半分以下にカットする。 主張は行動で示す

自分が書いていて気持ちいいシーンほど疑う。 それは読者も気持ちいいのか、自分だけが気持ちいいのか

第三者の視点で読み返す。 友人に読んでもらうか、1週間寝かせてから読み直す

SNSでの自作アピールと作品内の表現は切り分ける。 作品の中に作者の承認欲が侵入していないか確認


「読みにくい」と言われる原因2つ

NG6:地の文が冗長で目的がない

情景描写が多すぎる問題はテンポの項でも触れましたが、「読みにくさ」の観点でもう少し掘り下げます。

地の文が読みにくくなる3つの兆候:

1. 一段落が10行を超える。 Web小説では3〜5行で改行を入れるのが読みやすさの基本
2. 主語がない文が3つ以上続く。 読者が「誰の視点?」と迷う
3. 比喩が連続する。 比喩は効果的な武器だが、連発すると文章が重くなる

NG7:セリフと地の文のバランスが極端

地の文だけの段落が何ページも続く。あるいは逆に、セリフだけが並んでいて誰が話しているかわからない。

対策:

セリフの前後に1〜2行の動作・心情描写を添える。 「〇〇は言った」だけでなく、表情や仕草を入れる

長い地の文のあとにはセリフを挟む。 地の文3〜5行→セリフ→地の文、のリズムを意識する

地の文を「作者の語り」ではなく「主人公の目線」で書く。 読者によっては地の文=作者の声と感じる。視点人物の感覚に寄せることで、物語の一部として自然に読ませる


2025年版:新しいNG——「AI生成臭」

2025年以降、新たなNGポイントが浮上しています。それは「AI生成臭」です。

生成AIで下書きを作ること自体は問題ありませんが、AIが出力したままの文章をそのまま投稿すると、読者は違和感を覚えます。

AI生成臭のチェックポイント:

症状
過剰な丁寧語・説明調「それはまさに〜と言えるでしょう」が連続
感情表現が抽象的「彼女は深い悲しみに包まれた」で終わり、具体的な身体反応がない
構文パターンの繰り返し「〜です。しかし〜です。なぜなら〜です」のテンプレ
固有名詞や独自設定の使い方が淡白作者が考えた設定をAIが深掘りできず表面的になる

AIを使うのは賢い選択です。ただし、AIの出力を「素材」として受け取り、自分の言葉でリライトする工程は必ず入れましょう。


セルフチェックリスト(保存版)

原稿が書けたら、以下の7項目をチェックしてみてください。

• [ ] キャラクター同士の相性は自然か? 会話が成立しているか?

• [ ] 各章に「見せ場」はあるか?

• [ ] テンポは適切か? 不要な情景描写・冗長な地の文はないか?

• [ ] 主人公は苦戦しているか? 無双しすぎていないか?

• [ ] 作者の自己顕示欲が透けていないか?

• [ ] 地の文とセリフのバランスは取れているか?

• [ ] AI生成臭はないか?

すべてクリアできたら、あなたの原稿は「つまらない」「痛い」「読みにくい」の3大リスクを回避できています。


まとめ

カテゴリNG一言対策
つまらないキャラの相性が悪い対立は「変化させる」ものとして設計する
つまらない見せ場がない各章に最低1つの山場を置く
つまらないテンポが悪い情景描写には感情を、考え事は3行以内に
痛い主人公が無双限界と弱点を設ける
痛い作者の自己顕示欲書いていて気持ちいいシーンほど疑う
読みにくい地の文が冗長3〜5行で改行、主語を見失わせない
読みにくいセリフのバランスセリフの前後に動作・心情を1〜2行添える

この記事は「やってはいけないこと」のリストです。逆に「やるべきこと」を知りたい方は「面白くする3つのコツ」や「プロの法則5つ」を合わせてどうぞ。

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