魅力的なセリフはどう作る?小説のセリフの決め方「かっこいい台詞編」
小説を読んでいると、思わずしびれるようなかっこいいセリフがでてきますよね?あのような魅力的なセリフはどうやって作られていくのでしょうか?ここでは、かっこいいセリフを作るにはどうしたらよいか?かっこいいセリフの条件やテクニックをご紹介します。
魅力的なセリフを作るには?
魅力的なセリフとは、「キャラクターがどんな場面でそのセリフを言っているかが想像できる」セリフです。つまり、魅力的なセリフを作るために考える「セリフ」ではなく、キャラクター性を確立させるべく「あるキャラクターがある場面でいうべきセリフ」を考えた時に生まれるのが魅力的なセリフです。決してト書きのように「このキャラクターは●●な人である」と書くことではありません。従って、「魅力的なセリフ」を作るには、まずキャラクターや場面を徹底的に作り込む必要があるということです。
魅力的なセリフの条件とは?
①キャラクター同士が相手を操ろうとするセリフ
キャラクターが欲しいものを手に入れるという目標達成などのために、交渉したり、なだめたり、脅したりするいわゆる駆け引きの会話です。相手の話に「そうかそうか」と同情して優しく聞いてあげているというでは魅状況力的なセリフは生まれにくいものです。
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『ジョジョの奇妙な冒険 第一部』より
ジョナサン・ジョースター「きさま いったい何人の生命をその傷を癒すのに吸い取った?」
ディオ・ブランドー「おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?」
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②感情的なインパクトが大きい
魅力的なセリフは、さまざまな形で感情をゆさぶってきます。例えば、笑いを誘ったり、緊張させたり、好奇心を掻き立てたり、いろんな形で感情的にインパクトが大きいものが多いのが特徴です。
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『漫画:タッチ』より
「ウソみたいだろ、死んでるんだぜ それ」
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その他の魅力的なセリフテクニック
①言い換え
くすっと笑える会話にするテクニックです。
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『ノッティングヒルの恋人』より
スパイク「このヨーグルト何かヘンだな」
ウィリアム「マヨネーズだけど」
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②二重の意味
ある言葉について他の意味に解釈するテクニックです。
勘違いによる笑いを取ることができるのがメリットです。
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『天才アカデミー』より
アサートン「実験室ではもっと自分をむき出しにして欲しいもんだな」
クリス「裸になれということですか?」
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③話題を逸らす
問いかけられた人物にとって、その話題が「確信に迫った内容である」と読み手に分らせることができる点がメリットです。
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《例文》
A「お前、自分がやったって嘘ついただろ」
B「あー、腹へったなぁ。なんか喰う?」
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④誇張する
あるものの度合いがいかに高いかをわからすことができる点がメリットです。
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《例文》
A「またLINEきた」
B「え、誰?」
A「ただの女好きのおっさん。もう100年くらいずっと口説かれてる」
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まとめ
お気づきになりましたか?ここまでいくつかの引用や例文を用いましたが、どれもキャラクターやその背景がなんとなく透けてみえてきませんか?魅力的なセリフとは、ただの言葉の羅列ではなく、その様子がありありと想像できて、そのキャラクターにぴったりな言い回しであるということです。セリフを魅力的にしたければ、まずはキャラクターや背景を徹底的に作り込む!それが鉄則です。
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