小説のジャンル決め完全ガイド|得意分野とペルソナ設定で読者に刺さる
「自分は何のジャンルを書けばいいんだろう?」
小説を書き始めるとき、あるいはある程度書いてきたとき、この問いにぶつかる人は多いです。
異世界ファンタジー? 恋愛? ミステリー? ──「好きなものを書けばいい」と言われても、好きなジャンルが複数あったり、どれも中途半端な気がしたりして、踏ん切りがつかない。
この記事では、自分の得意ジャンルを見つける3ステップと、読者に刺さる「ペルソナ設定法」を解説します。
なぜジャンルを「決める」ことが大事なのか
「ジャンルなんて後から決まるもの」──そう思う方もいるかもしれません。
確かに書いているうちにジャンルが定まることもあります。しかし「決めない」ことには明確なデメリットがあります。
デメリット1:読者に見つけてもらえない
小説投稿サイトでは「ジャンルタグ」が読者との接点です。ジャンルが曖昧な作品は検索にも引っかからず、ランキングにも乗りません。
デメリット2:執筆の軸がブレる
ジャンルが決まっていないと「この作品は結局何が面白い話なんだっけ?」と迷走しやすくなります。ジャンルは物語の方向性を示すコンパスです。
デメリット3:ブランドが作れない
「あの人はファンタジーが上手い」「恋愛を書かせたら最高」──こうした「書き手のブランド」は、ジャンルを定めて継続的に作品を出すことで形成されます。
得意ジャンルの見つけ方 3ステップ
ステップ1:読書履歴を振り返る
過去1年で読んだ本・漫画・アニメを書き出してください。
ジャンル分けせず、思いつくままにリストアップしましょう。10作品が目安です。
ステップ2:リストを分類する
リストアップした作品をジャンルごとに分類します。
おそらく1〜2つのジャンルに偏っているはずです。その偏りが「あなたの嗜好」であり、同時に「得意ジャンルの種」です。
人は自分が好きなものを多く摂取し、多く摂取したジャンルほど質の基準が高くなります。つまり「目が肥えている」ジャンルこそ、良い作品を書ける候補です。
ステップ3:「書けそう」と「読みたい」の交差点を見つける
分類結果と「自分が書きたいもの」を照らし合わせます。
• よく読んでいて、書きたいもの → 最有力候補
• よく読んでいるが、書きたくない → 読者としては好きだが書き手としては向いていない
• あまり読んでいないが、書きたい → インプットを増やせば候補になる
• 読まないし書きたくもない → 除外
最有力候補が複数あるなら、「その中で最も短い作品を過去に書いたことがあるジャンル」を選んでください。実績があるジャンルが最も堅実なスタートです。
ペルソナ設定法|「誰に読んでもらうか」を決める
ジャンルが決まったら、次は「読者像(ペルソナ)」を設定します。
ペルソナとはマーケティング用語で「典型的な顧客像」のことですが、創作にも応用できます。
ペルソナ設定テンプレート
以下の項目を1人の読者像として埋めてみてください。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 名前(架空でOK) | 夏目結愛(なつめ ゆあ) |
| 年齢 | 25歳 |
| 職業 | 事務職(副業でハンドメイド) |
| 読書習慣 | 通勤電車で毎日30分。スマホでなろう / カクヨム |
| 好きなジャンル | 異世界恋愛、悪役令嬢、追放もの |
| 好きな作品 | 『悪役令嬢は溺愛ルートに入りました!?』 |
| 読書で求めるもの | 仕事疲れを忘れられる甘い展開。推しキャラにときめきたい |
| 嫌いな展開 | ドロドロの人間関係、救いのない結末 |
ペルソナがあると何が変わるか
ペルソナを設定すると、執筆中の判断が明確になります。
• 「このシーン、ダレるけど入れるべき?」→ 夏目さんはテンポ良い展開が好きだから削ろう
• 「ヒーローの台詞、どっちがいい?」→ 夏目さんはキュンとする台詞が好きだから、素直な方を選ぼう
• 「タイトル、どっちが引きがいい?」→ 夏目さんがタップしたくなるのはどっち?
ペルソナは「全ての読者」を代表するものではありません。「最も大切にしたい一人の読者」です。一人に深く刺される作品は、結果的に多くの人に届きます。
ジャンルは変えてもいい
ここまで「ジャンルを決めよう」と言っておいて矛盾するようですが、ジャンルは後から変えても構いません。
大切なのは「今、何のジャンルで書くか」を意識している状態を保つことです。無意識に書くのと、意識的に選んで書くのとでは、作品の精度がまるで違います。
3作品書いて「やっぱり自分にはファンタジーより恋愛が合うな」と気づいたなら、それは素晴らしい発見です。ジャンル決めは一生に一度のことではなく、何度でもやり直せるプロセスですから。
チェックリスト
自分のジャンル選びを以下でチェックしてみてください。
1. 自分が最も多く読んでいるジャンルを把握しているか?
2. 「書きたい」と「読者がいる」の両方を満たすジャンルを選んでいるか?
3. ペルソナ(理想の読者像)を1人設定しているか?
4. そのペルソナが「面白い」と思う展開を説明できるか?
5. ジャンルに沿った作品を過去に1本以上完成させたことがあるか?
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