小説家に必要な能力〜「小説家という職業」より〜

 このエントリーでは、小説家に必要な能力について書きます。

 小説家に必要な能力といえば「語彙力」や「おぉと思ってもらえる知識」「プロットの構成力」「読む人をハッとさせる哲学」「挫折にくじけないメンタル」などが挙げられます。

 ですが、このエントリーでは小説家に必要な能力を「社会人としてのプロ意識」と考えます。つまり、プロの小説家は小説家業を営んでいるのであり、小説家を仕事として成り立たせるにはどうすればいいのか?を常に考える必要があるということです。

 そして小説家業を成り立たせる考え方を学ぶ上で、「小説家という職業」という本はとても参考になります。本エントリーは「小説家という職業」を、プロの小説家になりたくて目指している人におすすめするとともに、なぜ?どこが?を解説しながらご紹介します。

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※能力とは別ですが、小説家に向いている人は以下のエントリーに書きました。

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「小説家という職業」の心構え

 「小説家という職業」において、著者の森博嗣さんは「小説家」をこう説明しています。

 小説家にはなろうと思えば誰でもなれる。しかし、生活していける商品(小説)になるかは別の話である。さらに、小説家が小説を書くのは趣味ではなく仕事で売り物であり、読み手を意識して書かなければ売れないから小説家業として成り立たない。「よって、売れなければビジネスとは言えない」

 つまり売上至上主義です。
 売上や人気を追求するということは、時代の先を見て、読者にこれまで見たことのない体験をしてもらえる作品を書く必要があります。つまり重要なのはクリエイティブになること!風倉さんもまとめられていますが、一匹目のドジョウを目指すことが肝心なんです。

 人気作の後追いばかり書いていると、売上はあるけれど、書き続けて生活がギリギリ成り立つレベルでしょう。一匹目のドジョウを狙ってメディアミックス、アニメ化まですれば、その後は心に余裕を持って小説に取り組むことができます。

Q:売上や人気を追求すると似たりよったりにならんか? A:ならない。売上「最大効率化」を真剣に追求したら、一匹目のドジョウが一番売れることになるから、クリエイティブ性はむしろ重要になる。これは商品開発の基礎 「絶対コケない」を最優先にしたら人気作の後追いになるけど

小説を書いている人は小説家?

 森氏の定義によれば、小説を書いている人が小説家なのではなく、小説で食べている人が小説家です。

 つまり、読み手に受け入れられ作家になれたとしても、デビューが最終ではなくそこから小説を小説家として書き続けていくということが「小説家業として成り立っていくのであり、それがビジネスとして成り立たせ生活していくことに繋がる」のです。

 これは非常に厳しい意見ですね。新人小説家の年収や、印税、その後お金を稼いでいく方法を以下のエントリーでまとめましたが、小説で食べ続けるのは非常に難しいです。

 それでも、小説家業に挑んだからこそ見える高みがあり、「小説家という職業」には小説で食べていくエッセンスが詰まっています。

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プロの作家となるためにすべきこと

 「小説家という職業」の中で小説家という仕事の厳しさを徹底的に知らしめている文言があります。

 創作が自己満足では読者が置いてきぼりになって見向きもされなくなり、読む気も失せてしまい、しいては作家をも敬遠してしまいかねないのでビジネスにはならない。いかに読み手に関心を持たせ、楽しませるかを常に意識しながら文章を紡いでいくか、という売れるための工夫を凝らした結果が小説家としてのビジネスの成功に繋がる。

 2023年5月にTwitterで「書きたい小説」を書くべきか「読まれる小説」を書くべきかという論争がありました。

ネット小説書いててよくあるんだけど『書きたい小説』と『読まれる小説』が違う場合、『書きたい小説』を書かずに『読まれる小説』を書くのを叩く人間ってなんでですか? "書きたい小説を書くべき!"という方が一定数いるけど、ネット小説なら『読まれる小説』を書くのも良い作戦だと思うんですが。

 もちろん、書く小説の内容は、目的によって変えてよいです。「自己表現」を目的にするなら「書きたい小説」100%を書いていいですし、「書籍化して金を稼ぎたい」人は「読まれる小説」を書くほうがいいです。しかし「小説家という職業」においては、読まれる小説を書くことに徹する人が小説家だと語られています。これは、お金を稼ぎ続けるのに大事なことですね。

※資本主義社会において、クリエイターには3つの道があることを以下のエントリーで語っています。

 

小説家『森博嗣』とは?

 森博嗣は1996年にデビュー作の「すべてがFになる」で、第一回メフェスト賞を受賞しています。その後S&Mシリーズとして人気を博していて、さらにVシリーズのミステリーを次々と発表しアニメ化や映画化されている作品もあります。

 小説以外にエッセイなども多く、刊行スピードの早さや多作なことで知られています。他にも小説家の内情を記した書籍(「作家の収支」幻冬舎文庫)もあり、「作家って儲かるの?」などに対して赤裸々に語っていて、作家の実情がわかって面白いかもしれませんね!

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 上記は、現代の文筆業の収支を示した驚きの作家自身の経済学です。今回ご紹介している「小説家という職業」と通ずるところがある著作品で、機会があったら読んでみるのもいいかもしれませんよ。

小説をいくら読んでも小説を書く技術は上がらない

 小説家というと子どもの時から読書家で、本をたくさん読んでいるイメージがありますが、森少年は本が好きどころか、読書が苦手だったそうです。それでも森氏は小説家として大成功しています。

 本書の中でも「小説をいくら読んでも小説を書く技術は上がらない」「とりあえず書く!」

ことを推奨しています。この一文は、目から鱗と云うか、目の前でパチン!と手をたたかれたような気持になるのではないかと思います。スティーブン・キングはとにかく本を読むことを進めましたが、確かに書かない限りは小説を書く技術はあがりません(キングの場合はアウトプット能力が特別高いので、インプットしなければネタ切れになるという意味だと思いますが、ようはインプットとアウトプットのバランスが大事なのだと考えます)。

 森氏は、本から得られる価値は、読んで面白かったという体験が重要なのである、とも語っています。読んでいて楽しかったから、そんな読書体験を読者にも感じてほしい……そのサービス精神が作家を一流の小説家に成長させるのかもしれませんね。

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 「小説家という職業」という本は、小説家という職業に就くという心構えがぎっしり詰まっている一冊です。プロの小説家(小説家業)の背中を見るためにも、おすすめの本です。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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