物語におけるナンバー2キャラの役割、その重要性

2023年5月12日

 あなたの物語にナンバー2は出てきますか?あなたにとって理想のナンバー2とは誰ですか?

 本エントリーは以下のツイートに触発されて、理想のナンバー2を語るエントリーです。

「ナンバー1に忠実で、ナンバー1にとって耳が痛い忠告を進言することも臆さず、ナンバー1に取って代わろうとも人気を集めようともせず、ナンバー1が嫌われないよう批判の全てを受け止め、ナンバー1の盾となって死んでいく」、「ナンバー2不要論」を唱えていたオーベルシュタインこそ理想のナンバー2。

※オーベルシュタインは銀河英雄伝説のキャラクターです。

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理想のナンバー2=肯定者

 結論から言いますと、理想のナンバー2像は人それぞれです。なぜならナンバー2とは一般的に主人公ではなく、主人公の側で主人公の肯定者となるキャラクターだからです。

※主人公と肯定者の関係については以下エントリーで説明しています。

 そして肯定者のキャラクターは、(読者に気に入られやすい像がある主人公と違って)自由がききます。たとえばドラゴンボールのベジータのように最初は敵対し後で主人公に味方して良いですね。ナンバー2はパワー系でも頭脳系でも、野心家でも平和主義者でも成り立ちます。

 ゆえに、理想のナンバー2を考える上では、あなた自身の好みを最大限盛り込んでください。

 

著者にとっての理想のナンバー2

 私にとっての理想のナンバー2像は、以下の通りです。社会人生活に置き換えて説明します。

・ナンバー1 (部門長)になる人の多くはビジョンを語る人なので、ナンバー2は実務が飛び抜けてできる頭脳派。
・頭脳派だがクールなだけでなく人当たりもよく、人望もあって、幅広くコミュニケーションをとれる
・ナンバー1の目的を理解する(ナンバー1に忠実)
・ナンバー1の目的のため、自発的に行動する(ナンバー1の見ていないところでナンバー1のして欲しいことをする)
・ナンバー1が言いたいだろうが平社員からのヘイトを溜めたくないので言えないことを言う(例えば、若いうちから自己研鑽やろう。会社から与えられるものだけじゃなくて自発的に学ぶ癖をつけよう。それを会社に請求するのはどうなの?等)
・自分より先輩に対してもナンバー1の目的からズレてることをしてたら意見する
・平社員からナンバー1の決定への批判を受け止めて、ナンバー1の観点もいいとこある気がする…くらいの気づきを与える(押し付けがましくなく、相手の視座を高めるやり方)
・ナンバー1の下で行う仕事が好き。
・会社を辞めてもやっていける能力と資本を持ち、だからこそナンバー1に対して媚びないし、出世を望まない。

 ようは、私にとっての理想のナンバー2とは、ナンバー1の思想や意志を理解し、具体的な折衝や事業や実務を行い、まわりに行わせる人のことです。

理想のナンバー2を考えてから、ナンバー1を考えるのも1つの手法

 上記が私にとっての理想のナンバー2像です。これを作品のキャラクターに実践させたのが、境界を超えろシリーズのライラック・マディンです。

 ライロックはもともと敵国の将軍でしたが、主人公アインに敗北し、アインに大事な人を救ってもらった恩から、アインのかけがえのない右腕・ナンバー2となります。

 ライロックもこう考えているはずです。「自分はナンバー1にはならない。なぜなら自分の代わりのナンバー2がいないから」

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 そう、偉大な仕事とは、素晴らしいナンバー1と、素晴らしいナンバー2が出会わなければできません。この話は以下のエントリーでもしています。

2.3. 2人いた(2人でいくぜ)

 私の作品は、アインという英雄が、世界に時流(ムーブメント)を起こす様を書きました。この偉大な仕事は、理想のナンバー2ライロック・マディンなしには果たせなかったと考えています。

 むしろ私自身は、ナンバー1であるアインのキャラづくりに苦労しました。ライロックが最初に出来上がり、彼が支えたくなる主役としてアインをつくり込めたとも言えます。

 理想のナンバー2を考えてから、ナンバー1をつくり込むのも、キャラクターづくりの1つの手法かもしれません。

まとめ

 物語におけるナンバー2は、主人公と比べて造形の自由度が高いです。理想のナンバー2は人それぞれで、おそらくあなたの理想のナンバー2はどの漫画や小説にも存在しないのではないでしょうか。

 あなたにとっての理想のナンバー2を、ぜひ物語で描いてみてください。そこからキャラクターづくりに深みが出ることもあるはずです。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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