【2020年を代表する芸術】星野源、「うちで踊ろう(大晦日)」が2020年紅白歌合戦で発表された意味

2021年1月9日

 あけましておめでとうございます。杞優橙佳です。
 昨年は当ブログ『腰ボロ作家のライトノベル奮闘記』にアクセスしてくださり、読んでくださり、ありがとうございました。

 今年も引き続き頑張っていきますので、よろしくお願いします。

 

 さて、新年のご挨拶から始まった本エントリーですが、ここで書いておきたいのは、2020年という『特別な』年の総括です。では、どのような切り口で書くか。私は、星野源さんの『うちで踊ろう』と絡めて書いてみようと思います。

 

 私はもう、コロナウイルスが流行り始めた頃の怖さやパニックを忘れかけています。

 ……忘れたというのは正確な表現ではなく、馴れてしまったのでしょう。人間が世界で生きていくというのは、こうした様々な『特別』に馴れていくことだと強く感じます。

 ですが2020年12月31日の大晦日、星野源さんの『うちで踊ろう(大晦日)』フル・バージョンを拝見して、「この曲は2020年の特別を閉じ込めた曲だ」と強く感じました。私達は2011年と同様に、この2020年という特別な年を忘れてはいけない。

 では、星野源さんの『うちで踊ろう』がインスタグラムに発表された2020年4月3日、世間がどういう状況だったかから書いていきます。

 

『うちで踊ろう』以前(2019年12月〜2020年4月3日)

 この記事を書くために、過去のニュースを調べてみました。ですが、過去のニュースというのは、不思議と当時の気持ちを伝えてくれません。そのため、私自身の経験も踏まえて書いていきます。

 まず、そもそものところから。コロナウイルスが発生したのは、2019年12月、中国の武漢においてでした。私は、SARSのように中国で収束するかななどと楽観視していました。日本でコロナウイルスが話題になったのは、クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号からです。

・現場からの概況:ダイアモンドプリンセス号におけるCOVID-19症例(2020年2月19日掲載)

 クルーズ船ダイアモンドプリンセス号(以下クルーズ船)は、2020年1月20日、横浜港を出発し、鹿児島、香港、ベトナム、台湾、および沖縄に立ち寄り、2月3日に横浜港に帰港した。この航行中の1月25日に香港で下船した乗客が、1月19日23日から咳をみとめ、1月30日に発熱し、2月1日に新型コロナウイルス陽性であることが確認された。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9410-covid-dp-01.html

 私自身の実感としても、コロナウイルスが現実の中に入り込んできたのは、1月末から2月初めだったように思います。ですが、2020年の2月くらいから、気づいたときには、すでにマスクの買い占めが起きていました。(転売ヤーはいつも一般人より一歩早いなと、視点に感心するとともに、やめてくれと思ったものです)

・マスク買い占めや転売に罰則規定 政府、新型コロナ対策で(2020年3月5日)
https://www.sankei.com/economy/news/200305/ecn2003050022-n1.html

 

 マスクが不足した理由としては、原産地をほぼ中国に頼っていたこと。コロナウイルスでマスクの需要が高まるとともに、中国の生産機能が停止し、日本までマスクが届かなくなりました。

 私自身も、近くのスーパーでマスクが消えたことを見て、次は中国……というより世界との貿易が止まり、生活必需品が手に入らなくなる……と想定し、

 2020年2月23日に米とレトルトカレーを通販で箱買い
 2020年3月12日にトイレットペーパーとカップヌードルを通販で箱買い
 2020年3月23日にマルチビタミンを通販で箱買い

しました。そのとき家族4人で住んでいたので、ひとまず4人が1ヶ月暮らせるだけの食料(腹を膨らませる食品とビタミン剤)と生活必需品を確保しなければと考えたのでしょう。
※結局、最悪の事態は逃れましたね。

 マスク不足を忘れている方はいらっしゃらないと思いますが、なぜマスクがあれほど品切れし、ネットで100枚20000円とかで売れていたのか。マスクの需要を高めた理由は何だったのか。

 

 それは、2020年3月時点では、コロナウイルスという病気が、SaaSと並ぶ致死率を持ち、かつ感染力が高いという話があったこと。

・図解でわかる!新型コロナ 致死率6.1%の表記あり
https://mainichi.jp/graphs/20200401/hpj/00m/040/010000g/1

 

 そしてコロナウイルスの感染力の高さから、罹患者に対する差別があったこと。つまり、高い致死率で高い感染力をもつ恐ろしいウイルスにかかる恐怖、かかったあとの差別に対する恐怖、それらを想像したときの不安という3つのネガティブ要素があったのですね。

・コロナウイルスには、病気、不安、差別という3つの『感染症』がある。
http://www.jrc.or.jp/activity/saigai/news/200326_006124.html

  

 だから絶対にコロナウイルスにかかりたくない、マスクが欲しい。マスクの需要が高まった理由には、そんな感情がありました。

  

 一方でマスクの需要を見越して、転売で荒稼ぎした、転売ヤーに対する怒りは日に日に高まり、2020年3月15日以降、マスクの転売行為が禁止となりました。

 誰も言葉にしないけれど、コロナウイルスの恐怖がひたひたと近づく日々。コロナウイルスの感染拡大は、「売り手市場」の新卒採用を一変させ、内定の取り消しも話題になりました。私の同僚も、会社へ行くのが嫌だな、通勤電車が怖いなと感じながら通勤していたと聞きます。

 そして追い打ちをかける事件が起こりました。

  

・志村けんさん死去 新型コロナ感染で肺炎(2020年3月30日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57387450Q0A330C2CC0000

 

 どこか遠い世界の話だったコロナウイルスによる死が、急に身近に感じられたのを覚えています。

※志村けんさんのコロナウイルス感染判明は2020年3月23日。徐々に体調が悪くなり、家族も会えない状態だという追報を見聞きするたび、コロナウイルスへの恐怖が高まり、志村さん耐えてくれと願いました。

(亡くなられた後には、↓の漫画も話題になりました)

  

 そしてこの後、2020年4月7日に発令される緊急事態宣言への機運が高まっていきます。

・新型コロナで緊急事態宣言、7都府県に5月6日まで-安倍首相(2020年4月7日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-07/Q7ZDJ8T0AFBE01


※緊急事態宣言は当初5月6日まででしたが終了が延長され、5月25日に解除されました。
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2020/0525kaiken.html

 

 つまり志村けんさんが亡くなられた日(2020年3月29日)から緊急事態宣言(2020年4月7日)までが、コロナウイルスに対する恐怖のピークだったと思います。

 

 次のページでは、いよいよ『うちで踊ろう』発表について書きます。