Web小説レビューの書き方|テンプレートとジャンル別例文で完全攻略

2020年5月30日

「レビューを書きたいけど、何を書けばいいかわからない」「感想なら書けるのに、レビューとなると手が止まる」——そんな経験はありませんか。

レビューと感想は似ているようで、まったく別物です。感想は作者に気持ちを伝えるもの。レビューはまだその作品を知らない誰かに、魅力を伝えるものです。つまり、レビューは「紹介文」であり「推薦状」なのです。

この記事では、レビューの基本構造からジャンル別テンプレート、実際の例文までを網羅します。読み終わるころには「これなら書ける」と思えるはずです。

創作ノウハウ200超|小説の書き方ガイド

レビューと感想の違い——誰に向けて書くかがすべて

最初に、感想とレビューの違いを明確にしておきましょう。

項目感想レビュー
伝える相手作者まだ読んでいない読者
中心になる内容自分が感じたこと作品の魅力と特徴
求められる具体性低い(「面白かった」でもOK)高い(何がどう面白いか説明する)
ネタバレ作者は知っているので問題なし未読者が相手なので注意が必要
文量の目安一行〜数百字200〜800字

感想は「私は嬉しかった」と自分の心を伝える行為。レビューは「この作品にはこんな魅力がありますよ」と相手の興味を引く行為です。

感想の詳しい書き方はこちらの記事で解説しています。ここからはレビューに特化して進めましょう。

レビューの基本構造——3パートテンプレート

レビューは以下の3パートで構成すると、過不足なく書けます。

パート1:作品の概要

読者が最初に知りたいのは「どんな作品なのか」です。ジャンル、舞台設定、主人公の立場を簡潔に伝えます。

書き方のコツ: あらすじを全部書く必要はありません。「どんなジャンルの、どんな設定の話か」が伝わる2〜3文で十分です。

パート2:魅力の具体的な紹介

レビューの核心です。「面白い」だけでは伝わりません。何が、どう面白いのかを具体的に書きます。

ここで使える切り口は5つあります。

切り口書き方の例
キャラクターの魅力「主人公の〇〇は一見弱気だが、仲間のためなら即座に前に出る。このギャップが読んでいて心地よい」
設定の独自性「ありがちな転生ものと思いきや、スキルの代償として記憶を失うという制約が物語に緊張感を生んでいる」
展開の意外性「中盤の裏切り展開は、伏線を読み返したくなるほど見事に仕込まれている」
文章の技術「戦闘描写のテンポが絶妙で、一文が短くキレがある。息をつく暇がない」
感情の振り幅「笑えるシーンと泣けるシーンの落差が大きく、感情のジェットコースターに乗っている気分になる」

5つ全部書く必要はありません。自分が最も惹かれた1〜2つを選んで深掘りするのがおすすめです。

パート3:おすすめ対象の提示

最後に「誰に読んでほしいか」を書きます。これがあるとないとでは、レビューの説得力がまるで変わります。

• 「異世界転生ものに飽きた人にこそ読んでほしい」

• 「ラブコメ好きなら外さない一作」

• 「重厚なファンタジーが好きな人は絶対ハマる」

読者は「自分に合うかどうか」を知りたがっています。ターゲットを明示することで、刺さる人にはしっかり刺さるレビューになります。

ジャンル別レビューテンプレートと例文

異世界・ファンタジー系テンプレート


【概要】〇〇な世界で、□□という立場の主人公が△△する物語。
【魅力】(設定 or 戦闘 or 世界観の独自性を1〜2点)
【おすすめ】〇〇が好きな人、△△系の作品を探している人に。

例文:
> 魔法が産業革命レベルまで発展した世界で、落ちこぼれ魔法士が廃坑ダンジョンの再開発に挑む物語。「ファンタジー×都市開発」という切り口がユニークで、戦闘よりも交渉と政治工作でダンジョンを攻略していく展開が新鮮です。主人公の「力がないなら頭を使え」という姿勢に、転生チートに飽きた身としては拍手を送りたくなります。知略系ファンタジーが好きな人に強くおすすめします。

恋愛・ラブコメ系テンプレート


【概要】〇〇な主人公と□□なヒロイン(/ヒーロー)の△△な関係性。
【魅力】(キャラの掛け合い or 感情描写 or すれ違いの巧みさを1〜2点)
【おすすめ】〇〇系のラブコメが好きな人、△△な展開を求めている人に。

例文:
> 学園一の堅物委員長と、校則破りの常習犯。最悪の第一印象から始まる二人の関係が、文化祭準備を通じてゆっくり変わっていくラブコメです。ヒロインの強がりが崩れる瞬間の描写が秀逸で、彼女が初めて素直になるシーンでは思わずスマホを握りしめました。王道の「嫌い→好き」ラブコメを求めている人にぴったりです。

ミステリ・サスペンス系テンプレート


【概要】〇〇という謎(事件)を、□□な主人公が△△の方法で解き明かす。
【魅力】(トリックの巧みさ or 伏線回収 or 犯人の動機の深さを1〜2点)
【おすすめ】〇〇系のミステリが好きな人に。
※ネタバレ注意度を明記すると親切。

例文:
> 異世界の密室殺人を、現代日本の推理小説オタクが転生先で解く——クロスオーバーの設定だけで面白いのですが、魔法が存在する世界でのアリバイ崩しが論理的に組み立てられており、本格ミステリとしても成立しています。第5話の伏線回収は声が出ました。ネタバレなしで読んでほしい作品なので、詳細は書きません。ミステリと異世界の両方が好きな人は、今すぐ読んでください。

レビューで避けるべきこと

良いレビューを書くために、やってはいけないことも押さえておきましょう。

NG行為理由代替案
核心的なネタバレ未読者の楽しみを奪う「中盤に衝撃の展開がある」程度に留める
他作品との優劣比較比較された側のファンを不快にさせる「〇〇が好きな人にも刺さる」とポジティブに
作者への要望レビューは紹介文であり、作者への手紙ではない要望は感想欄で直接伝える
評価だけで中身がない「星5!最高!」だけでは誰の参考にもならない必ず「何が」「どう」良かったかを書く

特にネタバレには注意してください。レビューを読む人はまだその作品を知らない人です。「第7話で主人公が死ぬ」のような記述は、読者の体験を台無しにします。「予想を裏切る展開が待っている」——このくらいの粒度に留めるのがマナーです。

レビューを書くことの価値

『ライトノベル初心者のための小説の書き方』でも触れていますが、レビューを書く行為は、実は創作の訓練でもあります。

なぜなら、レビューを書くためには以下の能力が必要だからです。

• 作品を構造的に読み解く力(何がこの作品の核か)

• 魅力を言語化する力(なぜ面白いのかを説明する)

• 読者の興味を引く文章力(紹介文としての完成度)

これらは、そのままあらすじの書き方物語の設計力に直結します。レビューを書くことは、自分の創作力を磨くことでもあるのです。

レビューは、作者に勇気を与えます。埋もれた名作を日の目に出します。そして、書いたあなた自身の文章力も鍛えてくれます。三方よしの行為です。

まとめ

レビューの書き方を振り返りましょう。

ステップやること
1作品の概要を2〜3文で説明する
2魅力を具体的に1〜2点紹介する(5つの切り口から選ぶ)
3おすすめ対象を明示する

この3ステップを守れば、誰でもレビューが書けます。最初は短くて構いません。200字のレビューでも、「面白かったです」の一言より何倍も価値があります。

どうですか、書ける気がしてきましたか?
もし悩むことがあったら、このブログに戻ってきてください。同じように初心者だった私が、基礎から応用まで気づいたことを書き綴っています。
さあ、今日も物語を書きましょう。あなたの傑作を待っています。


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