創作家系図メーカー|家族の期待やすれ違いから、物語の一場面を考える

主人公が家を出る朝、父は何を言うでしょうか。母は荷物を持ってくれるのか、兄弟は玄関まで来るのか。旅支度を手伝ってもらうつもりが、実家の仕事の当番を渡される場面もありそうです。

主人公が何を言うかは考えていても、家族がどう返すかで迷うことはありますよね。家系図で親や兄弟を並べると、主人公が誰に何を言われるのかも考えやすくなります。

創作家系図メーカーでは、世界観と主人公の情報を選ぶと、一族をまとめて自動生成できます。親や兄弟の顔ぶれから、どんな会話が書けそうか考えてみましょう。

創作ノウハウ200超|小説の書き方ガイド

AI小説自動生成サイト Tomosto

動画で見る物語の書き方

世界観と主人公を選ぶと、一族ができる

世界観は「和風ファンタジー」「現代日本」「西洋ファンタジー」「中華風」「近未来 / SF」の五つから選べます。「自分」の欄には主人公の名前・性別・年齢を入れてください。年齢の初期値は20歳で、名前は空欄でも生成できます。

ページを開くと最初の一族が表示され、条件を変えたら「この世界観で一族を生成」で作り直せます。人物には名前、年齢、職業、続柄が並び、上には家名・家業・家訓・継承・テーマも表示される仕組みです。父母と父方・母方の祖父母は毎回登場しますが、伯父や叔母、兄弟姉妹、配偶者、子どもは抽選や年齢の条件によって変わります。

主人公の姓まで家族でそろえたいなら、名前ジェネレーターの各生成結果にある「家系図作成」から開く方法がおすすめです。選んだ姓名・読み・世界観を引き継ぎ、再生成しても主人公の名前は変わりません。関連ツール欄のリンクから開く場合は、名前の引き継ぎはありません。

生成した漢字名には、姓・名の下に読みが表示されます。名前ジェネレーターから開けば、その読みも引き継げます。自分で入力した名前はそのまま表示し、姓の切り分けや親族への引き継ぎ、ふりがなの推測はしません。

父方と母方では、同じ夢にも返事が違う

以下はツールの項目をもとに組み立てた、説明用の架空の一族です。全員を並べると長くなるので、この話で使う朝倉家の人物に絞っています。

項目説明用の設定
世界観・主人公現代日本/朝倉ユイ、20歳
家の設定家業は町工場、家訓は「家族は互いに助ける」、継承は「長子が継ぐ」
父母父50歳・会社員、母48歳・教師
姉25歳・医師
父方の祖父81歳・職人
母方の祖父74歳・医師

この朝倉家に「ユイは漫画を描くために町を出たい」という夢を足してみます。夢や家族の反応は生成結果に含まれないので、ここから作者が考える設定です。

家業は町工場でも、父の職業は会社員で、母は教師です。父は別の会社で働き、父方の祖父が工場を守ってきたと考えたらどうでしょう。同じ姓の家族でも、仕事まではそろっていません。

父方の祖父は「工場の技を残してほしい」と望み、母方の祖父は「姉の医師の仕事を応援したい」と考えていることにしましょう。祖父二人がそれぞれ守りたいものを考えると、ユイへの頼み方も変わりますね。父方の祖父は工場の鍵を渡し、母方の祖父は姉の勤務先の話をするかもしれません。

反対に、父方の祖父が「お前まで工場に残らなくていい」とユイを送り出す場面も書けます。ユイが引き止められると覚悟していたなら、あっさり応援されて返事に困るかもしれません。職業から想像できる話題はあっても、引き止めるか、送り出すかまでは決まらないのですね。

父から父方の祖父へ、母から母方の祖父へと別々の家をたどれるのも、家系図のよさです。母も画面では一族の姓で表示されますが、母方の家名は旧姓や結婚前の暮らしを考える手がかりになります。母がどちらの祖父に同意するのかは、作者が決めるところです。

姉が継ぐはずなのに、なぜユイが残るのか

朝倉家の継承設定は「長子が継ぐ」なので、この家なら姉が候補になります。これはツールがランダムに出す創作上のルールで、現代日本の法律を説明する項目ではありません。姉が家を継ぐのか、医師の仕事を選ぶのかは、まだ決まっていないのです。

たとえば、姉は医師を続けたいので、ユイに工場を任せようと考えています。ユイも姉の仕事は応援したいのに、自分も町を出たくて返事に困りそうです。姉が「私が医師をやめたら困る人がいる」と言う理由は理解できます。ですが、それだけでユイが夢をあきらめなければならないのでしょうか。

姉は家訓の「家族は互いに助ける」を、工場を手伝ってほしい理由にします。一方ユイは、互いの進路を応援することが家族を助けることだと受け取ります。同じ家訓を守るつもりでも、相手に頼むことは違うのですね。

五歳の年齢差からも、二人が進路を選んだころのことを考えられます。姉の進路が決まったとき、ユイがまだ自分の仕事を考えていなかったらどうでしょう。あとから「今度はあなたの番」と言われた気分になるかもしれません。仲のよい姉妹なら、好きな相手の頼みをどう断るかも悩ましいですね。

父にも、二十歳だったころがある

父50歳、母48歳という年齢を、30年前まで戻してみます。そのころ父は20歳、母は18歳で、父方の祖父は51歳、母方の祖父は44歳です。姉もユイも生まれる前で、父母自身がこれからの暮らしを選んでいた時期かもしれません。

現在の父は会社員ですが、二十歳のときから工場以外の仕事を希望していたのでしょうか。父も祖父に別の会社へ行きたいと伝えていたなら、ユイと同じように、工場を続けてほしいと頼まれたことがあるのかもしれません。年齢から確かめられるのは、当時それぞれが何歳だったかです。何があったかは、作者が考える部分になります。

その父がいま、ユイには「家のことも考えなさい」と言うなら、ユイは聞き返したくなるでしょう。父が自分の選択を棚に上げているのか、工場を離れたことを後悔しているのかで、同じ言葉の意味が変わります。

母が父の選択を知っているなら、二人だけになったときに「あのときは私も応援したでしょう」と言えます。家を出る朝の父母の言葉にも、自分たちが進路を選んだころの事情を込められそうですね。

育った家と、これからつくる家

制作中には、本人と配偶者のあいだに兄弟が入る表示を見直しました。父方と母方も分け、親子の線を全世代で同じルールにそろえています。夫婦が隣に並ぶと、主人公が育った家と、配偶者とつくる家を見分けやすくなりますね。

ユイの家系図に配偶者が出た場合も考えてみましょう。通常の配偶者は別の姓で表示されるので、他家から来た人物だと見分けられます。この別姓は家のつながりを見せる表示で、現実の婚姻後の姓を示すものではありません。

姓名を引き継いで開いた場合は、父母や兄弟姉妹、本人の子も主人公と同じ姓です。母方の姓を継ぐ家が出ることもありますが、姓を名乗ることと家業を継ぐことは別の設定になります。朝倉姓だからといって、ユイが工場を継がなければならないわけではありません。

ユイが大切にしたい家族には、配偶者も含まれます。配偶者が「工場を手伝う日は二人で相談したい」と言うなら、ユイは姉との約束を一人で決めてよいのか迷いそうです。育った家の家訓を、配偶者との暮らしでも同じ意味で使うのか、ユイは考えることになりそうですね。

家系図から、家を出る朝を書いてみる

同じ姓が並ぶ家では、「朝倉さん」だけでは誰を呼んだかわかりません。ユイが祖父を「工場のおじいちゃん」「病院のおじいちゃん」と呼んでいる設定なら、呼び名だけでも父方と母方を区別できます。同名の人物を作品に置く場合も、作者のメモでは続柄や世代を添え、会話では愛称などで呼び分けると読みやすそうです。

家系図でわかるのは親子や夫婦の関係です。姉が好きなのに頼みを断りたい、というユイの気持ちは別に考えます。感情まで線で整理するなら相関図が向いていますが、姉への返事が一言あれば、会話を書き始められるのではないでしょうか。

人物ごとの編集や手動登録、結果を保存する機能はありません。気に入った一族はスクリーンショットやメモで残してください。再生成やページの読み込み直しで周囲の人物は変わるため、ユイの夢や姉の本心は、別のメモや原稿に書き足していきます。

たとえば、出発の朝に姉が工場の当番表を持って玄関へ来る場面なら、こんな会話が書けそうです。

姉は玄関で、ユイのかばんの上に工場の当番表を置いた。

「私は医師を続けたい。工場のこと、お願いできない?」

ユイは当番表を取り、姉に返した。

「私も描きたい。工場をどうするかは一緒に考える。でも、私が継ぐと決めないで」

ユイは家族を助けることまで断ってはいません。姉の仕事と自分の夢を両方続けたいので、工場のことはみんなで考えようと伝えています。姉が、家訓の「互いに」にユイも含まれると気づけば、頼み方を変えるかもしれません。

姉は当番表を受け取って、相談を始めるでしょうか。それとも、返された紙を握ったまま黙るのでしょうか。姉の反応を決めれば、その先の会話も書けそうです。

あなたの主人公なら、家を出る前に誰へ何と返すでしょうか。一族を眺めて、家族への返事を一つ書くところから始めてみてください。

関連記事

考えた家族の気持ちをキャラクター設定にまとめたり、姉や祖父に物語上の役割を持たせたりしたくなったら、こちらも読んでみてくださいね。

• キャラクターの設定項目テンプレート4カテゴリで「動くキャラ」を作る

• キャラクターの配役設計|「主人公・対立者・触媒」で物語を駆動する方法

この記事が参考になったら、ブックマーク or シェアしていただけると励みになります。

腰ボロ作家について
創作の「設定資料」と「物語の書き方」を中心に、550記事以上を公開中。
サイトトップ|X(Twitter)

よく読まれている記事

小説の書き方本をもっと読むなら → Kindle Unlimited