Googleアドセンスの権利を自ら捨てた男の話|創作者が失敗から学ぶ5つの教訓

2020年4月21日

信じられないかもしれませんが、私はGoogleアドセンスの承認を自分で削除したことがあります。

ブログを運営する人なら誰もが喉から手が出るほど欲しい、あのアドセンスの権利を。自分の手で。削除ボタンを。押しました。

本当の話です。

この記事では、その壮大な失敗から得た教訓を、創作活動に引き寄せてお伝えします。失敗談は、成功談よりも学びが深い。野村監督も「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」と言っています。


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何が起きたのか

きっかけは「サイトの表示速度を改善したい」という善意でした。

当時使っていたWordPressテーマの表示速度をPageSpeed Insightsで計測すると、なんと100点満点中3点。読者にとって見づらいだろうと考え、テーマを変更しました。結果、速度は98点に跳ね上がりました。

問題はここからです。テーマ変更後、アドセンス広告が表示されなくなりました。

「原因はコードをいじったせいだ」と早合点した私は、アドセンスを再審査してもらおうと考えました。しかし、すでに承認済みのサイトでは再審査を申請できない。

ならば承認を取り消せば再審査できるのでは?

——こうして、削除ボタンに手が伸びたのでした。


結末:翌日には復活した

アドセンスの権利を削除した後、冷静になってから調査を続けると、原因はコードではなくテーマの広告設定でした。つまり、削除する必要などなかった。

幸い、再申請から24時間以内にアドセンスは再承認されました。最悪の事態は避けられましたが、あの夜の後悔と翌朝の「嘘でしょ?」という絶望感は、今でも覚えています。


この失敗から抽出した5つの教訓

単なる笑い話で終わらせるのはもったいない。この失敗の構造を分析すると、創作活動にも通じる普遍的な教訓が見えてきます。


教訓1:慣れた方法を突き詰めてから冒険する

新しいことに挑戦するのは素晴らしい。しかし、基盤が整っていない段階での冒険は、ただのギャンブルです。

小説でも同じことが言えます。新しいジャンルに挑戦したくなる気持ちはわかります。でも、まず自分の得意分野で一本書き上げてから新境地を開拓した方が、両方のクオリティが上がります。

教訓2:仕組みを理解してから手を動かす

私がアドセンスの仕組み(CSSやHTTPの基礎)を理解していれば、的外れな対処はしなかったはずです。

小説の執筆も同じ。物語構成の基本を知らずに10万字書いても、読者を引き込む作品にはなりにくい。プロット、構成、伏線の技術を学んでから書き始める方が、結果的に速い。「急がば回れ」は創作の鉄則です。

教訓3:捨てる前に「元に戻せるか」を確認する

削除ボタンを押す前に、「この操作は取り消せるのか」を確認すべきでした。

小説では、推敲中に気に入らない段落を消してしまうことがあります。バージョン管理をせずに消すと、後から「やっぱりあの表現が良かった」と思っても復元できません。原稿は上書き保存する前にコピーを残す。この習慣だけで救われる場面は無数にあります。

教訓4:自分の作風を安易に捨てない

私はブログのテーマを変えたことで、サイトの個性を一度失いかけました。

小説でも、流行を追って自分の作風を捨てる人がいます。「ざまぁが流行っているから自分もざまぁを書こう」と思って書いても、心からそれを楽しめなければ読者に伝わります。自分の強みは磨くものであって、捨てるものではありません。

教訓5:一人で判断しない

あの日、誰かに「アドセンスの削除ボタン押していい?」と聞いていたら、間違いなく止められていたでしょう。

創作活動を一人で完結させる人は多いですが、袋小路に入ったときこそ他人の視点が効きます。信頼できる書き手仲間、創作コミュニティ、SNSでの相談。一人で悩むより、声をかけた方が圧倒的に早い。


失敗が教えてくれた「モチベーションの正体」

この失敗を通じて、もうひとつ大きな気づきがありました。

アドセンスの収益(時給換算で5円程度)が、私のブログ更新のモチベーションに大きな影響を与えていたということです。

金額の大小ではないのです。「昨日より1円でも増えた」「今月はPVが10だけ上がった」——その小さな前進が、次の記事を書く燃料になっていた。

小説投稿でも同じです。PVが1増えた。評価が1ついた。ブックマークが1件入った。その「1」を見る勇気が、継続の鍵になります。

自作のPV数を見るのが怖いという人もいるでしょう。でも、見ないのはもったいない。「昨日よりPVが1増えた。明日は2を目指そう」——それくらいの小さな目標で十分です。数字と向き合うことが、次の1行を書く力をくれます。


まとめ

教訓創作への応用
慣れた方法を突き詰める得意分野で基盤を固めてから冒険する
仕組みを理解する物語構成の基本を学んでから書く
元に戻せるか確認原稿のバージョン管理を徹底する
自分の作風を捨てない流行に振り回されず強みを磨く
一人で判断しない仲間やコミュニティに相談する

失敗は、本当に辛い。でも、そこから学びを引き出せれば、転んだ分だけ強くなれます。

私はこれからも失敗し続けるでしょう。でも、転んでもただでは起きない。それが創作者の矜持です。

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腰ボロ作家について
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