追放小説とは?世界観と設定解説【主流人気ジャンル分析調査シリーズ】

2020年8月14日

 「小説家になろう」における現在の主流人気ジャンル分析調査シリーズと題しての第三弾は、「追放小説」と呼ばれるジャンルについて見ていきましょう。

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追放小説とは

 所属していた集団から「追放」される、もう少し具体的に例を挙げてしますと、「冒険者パーティ」や「国」、「勇者候補生」などから「君、うちの役に立たないので明日から来なくていいよ」と「リストラ宣告」されてしまうという境遇に置かれることを物語の機転とする主人公を描いたのが、「追放(リストラ宣告)小説」です。

 ジャンルとしては「異世界転生ファンタジー」の区分に振り分けられる世界設定のストーリーが非常に多い「ハイファンタジー」になります。

追放小説の世界観と特徴

 ファンタジーの世界に「異世界転生」して、英雄と呼ばれる勇者パーティの一団に所属した。未来の勇者となるべき人材として異世界に召喚され、勇者候補生として位置付けられた……。

 非常に「夢」のある世界と立場を約束されたはずの主人公ですが、それらの肩書きや役回りは、突如として一転、急降下。

 主人公の「能力値」などが、「召喚者サイド」や「所属パーティ」などの期待に見合ったものではなかったと、「解雇通達(リストラ宣告)」とでもいうべきものを受け取る苦境に陥らされてしまい、仕事も役目も失った主人公は「無職」を自称しなければならなくなった……。

 というところから、「隠されていた才能」であったり、「真の力を覚醒させる」という展開であったりを経て、自分の立場や役目、生きる場所を自力で切り開いてゆく「サクセスストーリー」。

 このジャンル、「追放小説」と呼ばれるストーリーの大まかなあらすじであったり展開であったりは、大体このように見受けられます。

 華々しい立場や経歴を約束されたも同然の身分として招き入れられる、あるいは「異世界召喚」される。ところが、主人公には誰もが期待するような「特筆したスキルや能力が存在しない」。

 主人公の立場は急転直下、パーティの主要メンバーやリーダーであったり、主人公を招いた人間たちから「君、役に立たないので」と「解雇通達(リストラ宣告)」。そこから始まる主人公による「自分探し」の物語というふうにも言い換えることができますね。

追放小説のアイデア

 さて、「追放小説」と呼ばれる小説がどのようなあらすじやキーワードに展開するものかはご紹介しました。

 では、この「追放小説」でストーリーを紡ぎ出すとすれば、どんな物語を生み出せそうでしょうか。まずこちらの小説は、「異世界転生」というキーワードが含まれていますが、もう少し大まかに仕分けすると、「ファンタジー小説」です。

 当初より物語の舞台設定をファンタジーの世界に置いて、あえて「転生要素」を初期には出さないなんて舞台装置ですと、少しアレンジも利きますし、読者からもおっと目を引くのではないでしょうか。

 そこからさらに仕掛けるのは、「役に立たなかった」の意味を「人としてどうだという部分があった」に大胆に解釈変更。主人公はパーティの主要メンバーそのものだったとしてしまいましょう。

 「能力はそこそこ認めるが性格に難がある」と見做されていた立ち位置にポジションチェンジさせました。

 驕り高ぶってしまった態度は、「パーティメンバー」あるいは「主人公を見出したもの」の逆鱗に触れることとなり、ある日を境に耐え切れなくなった彼らから「追放宣言」を受け取ってしまうことになる……。

 一つの展開としては、驕り高ぶった態度を見咎められた主人公が努力や反省を重ね、やがて元の仲間たちのもとに迎え入れられるまでを描くのも一興。

 一つの展開としては、主人公の態度にはなんらかの隠された事情が存在していて、「追放宣言」を受け取ることになった主人公はそのまま別の道を選択して自分が本当に生きるべき場所を切り開くというのも楽しそうです。

 「主人公を見出したもの」のパンチをそこに利かせて、「神さまに思い通りにはできなかったもの」なんていうテーマを展開するのもありといえそうです。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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