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小説に関わる17の統計
17項目上のメニューでテーマを切り替えられます。各項目は「数字・表・解説・読み方の注意・出典」の共通形式です。
READING 01 公的調査
月に本を「読まない」が62.6%。本以外の文章を読む人も多い
| 1か月の冊数 | 割合 |
|---|---|
| 読まない | 62.6% |
| 1〜2冊 | 27.6% |
| 3〜4冊 | 6.0% |
| 5〜6冊 | 1.5% |
| 7冊以上 | 1.8% |
「本を読まない」と答えた人に、本以外の文字情報を読む機会を聞くと、75.3%が「ほぼ毎日」と答えています。SNSやネット記事を含むため、62.6%を「文字を読まない人の割合」とは扱えません。
調査条件と比較の注意
2020年度から面接調査を郵送調査に変更。以前の値との単純比較は避けます。2024・2025年度の同調査には読書の設問がなく、この設問は2023年度版を参照しています。「75.3%」の分母は本を読まない回答者で、全回答者ではありません。
READING 02 全国調査
5月に本を読まなかった高校生は55.7%
同じ調査の中で、高校生は小中学生より平均冊数が少なく、0冊の割合も高くなっています。ただし、同じ子どもを追跡した調査ではありません。「進学したことで読まなくなった」と原因まで決めることはできません。
調査条件と比較の注意
全国の学校を抽出し、各学年1クラスで実施。雑誌は別の設問です。大人の月間冊数や大学生の1日の読書時間とは、対象と設問が異なります。
READING 03 追加調査
大学生の読書時間「0分」は51.5%。読む人の平均は56分
| 指標 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|
| 読書時間0分 | 47.4% | 45.6% | 51.5% |
| 平均読書時間・0分を含む | 30.6分 | 30.2分 | 25.4分 |
| 平均読書時間・0分を除く | 64.7分 | 63.1分 | 56.0分 |
| 自宅生の書籍費/月 | 1,300円 | 1,450円 | 970円 |
「平均56分」は読書をする学生だけの値です。0分の回答を含めた平均は25.4分でした。自宅生の書籍費は月970円ですが、借りた本や無料のWeb小説もあるため、購入額をそのまま読書量とは見なせません。
調査条件と比較の注意
全調査の43,411人ではなく、継続比較用の30大学生協・31大学の13,277人を分析。回収率18.0%。前年から国公立大学の構成比が13.9ポイント増えています。「0分」は月間0冊とは別の指標です。
READING 04 公的調査
読む本を選ぶ場所は、書店57.9%、ネット33.4%
| 選び方 | 割合 |
|---|---|
| 書店で実際に手に取って選ぶ | 57.9% |
| インターネットの情報を利用して選ぶ | 33.4% |
| 図書館や図書室で実際に手に取って選ぶ | 25.0% |
| 広告を参考にする | 14.7% |
ネットで選ぶ人がいる一方、書店で実物を見て決める人も多くいます。設問は「どこで買ったか」ではなく「どう選んだか」です。ネットで知って書店で買う、といった組み合わせも含みます。
READING 05 追加調査
Web小説の利用率は16.5%。音声で本を楽しむ人は9.6%
| 指標 | 内訳・割合 |
|---|---|
| Web小説をよく利用 | 4.9% |
| Web小説をたまに利用 | 11.6% |
| オーディオブックをよく/たまに利用 | 2.4%/7.2% |
| 無料の電子書籍のみ利用 | 28.5% |
Web小説の利用率は同報告の前年値15.5%から1.0ポイント上がりました。紙の本の冊数とは別に、Webや音声を通じた読書を数えられる点がこの調査の特徴です。
調査条件と比較の注意
スマートアンサーのアンケートパネルをアプリ上で調査し、性別・年代構成を比重調整。日本人全体の16.5%という意味ではありません。有料電子書籍には漫画なども含みます。文化庁の電子書籍利用40.3%とは対象・時期・設問が異なります。
MARKET 01 業界推計
2025年の出版市場は1兆5,462億円。紙は1兆円を下回る
| 区分 | 金額 | 前年比 |
|---|---|---|
| 紙の書籍 | 5,939億円 | 同率・2億円増 |
| 紙の雑誌 | 3,708億円 | 10.0%減 |
| 電子コミック | 5,273億円 | 2.9%増 |
| 電子書籍 | 459億円 | 1.5%増 |
| 電子雑誌 | 83億円 | 3.5%減 |
紙の市場全体は縮小しましたが、紙の書籍は前年とほぼ同じ水準でした。「出版不況」と一括りにすると、書籍と雑誌、紙と電子の違いを見落とします。
集計条件と比較の注意
紙の推計は取次ルートが対象で、出版社の直販などを含みません。紙のコミックスは雑誌区分に含まれます。異なる調査機関の電子市場推計を、この紙の数字に足し直すことは避けます。
MARKET 02 二次資料
2024年の紙ラノベは約167億円。電子や漫画化は別の数字
| 区分 | 推定販売金額 | 前年比 |
|---|---|---|
| ラノベ文庫 | 約81億円 | 18.2%減 |
| 単行本ラノベ | 約86億円 | 15.7%減 |
二つの区分とも前年を下回っています。ただし、これは紙のラノベと分類された本の推計です。電子版、コミカライズ、アニメなどを合わせた作品ビジネス全体の規模ではありません。
資料確認の範囲
年報原本を直接確認した値ではなく、署名付きの二次資料を参照しています。2025年分は未確認のため、「最新の市場規模」とは表記していません。別年の出版市場全体で割ったシェアも掲載していません。
MARKET 03 追加調査
インプレス推計の電子書籍市場は6,846億円。文字もの等は615億円
| 区分 | 2025年度 |
|---|---|
| 電子コミック | 6,010億円 |
| 文字もの等 | 615億円 |
| 電子雑誌 | 221億円 |
| 合計 | 6,846億円 |
出版科学研究所の電子出版5,815億円と、この6,846億円は、調査機関も集計期間も異なります。「市場が一気に増えた」と時系列でつないだり、平均を取ったりする数字ではありません。
MARKET 04 独自集計
掲載120作品のうち、Web発として登録している作品は82作
| DBの分類 | 作品数 |
|---|---|
| 小説家になろう | 61 |
| カクヨム | 13 |
| その他Web | 8 |
| 文庫レーベル等 | 38 |
アニメなどの展開がある既知の作品を多く選んだDB内での構成比です。「ヒット作全体の68.3%」「ラノベ全体の68.3%」ではありません。分類は後の調査で修正される場合があります。
集計条件と比較の注意
既存のDB分類のみを数えています。作品ごとの累計部数は公表年や漫画版を含む範囲が異なるため、ここでは部数の中央値を「小説の標準的な売上」として紹介していません。
PLATFORMS 01 運営者公表
なろうは約151万作品。カクヨムは月間約570万人
| サイト・指標 | 公表値 | 時点 |
|---|---|---|
| なろう・全掲載作品数 | 1,509,333作品 | 2026年10月7日 |
| なろう・全年齢作品数 | 1,339,449作品 | 同上 |
| なろう・アニメ化制作タイトル | 200作品超 | 2026年の公式案内 |
| カクヨム・定期的に投稿する作家 | 2万人以上 | 2026年6月 |
| カクヨム・商業化された書籍点数 | 3,500点超 | 開始から10年間 |
カクヨムの「書籍点数」は刊行物の点数で、Web小説のシリーズ数や作者数とは別です。なろうのアニメ化制作タイトルも、放送が終了した作品数とは限りません。
PLATFORMS 02 追加調査
カクヨムの作者還元は累計11億円超。年収とは分けて見る
| 公表指標 | 含むもの・集計範囲 |
|---|---|
| 総還元額11億円超 | 広告収益、サポーターズパスポート、カクヨムネクストの分配を合算 |
| 上位100人の平均300万円以上 | ロイヤルティプログラム開始後からの累計 |
| 換金経験8,000人以上 | 一度でも換金した作者。毎月収益を得ている人数ではない |
投稿サイトから直接収益を受け取る仕組みの実績です。一方、この発表だけでは作者全体の中央値や、生活費をまかなえる人の割合は分かりません。
PLATFORMS 03 追加調査
電撃小説大賞は3,719作品から5,088作品へ
| 区分 | 第32回 | 第33回 |
|---|---|---|
| 応募総数 | 3,719 | 5,088 |
| 長編 | 2,536 | 3,571 |
| 短編 | 1,183 | 1,517 |
| 受賞作品 | 9 | 結果未掲載 |
第33回は1次選考310作品、2次148作品、3次61作品が通過しました。応募数は増えていますが、応募者の増加やAI利用が原因かどうかは、この集計からは分かりません。
PLATFORMS 04 追加調査
カクヨムコン11は長編12,712作品、短編19,249作品
| 部門 | 応募 | 最終選考対象 | 対象割合 |
|---|---|---|---|
| 長編 | 12,712 | 2,134 | 16.8% |
| 短編 | 19,249 | 1,539 | 8.0% |
長編は10万字以上、短編は400〜1万字と応募条件が異なります。短編にはエッセイ・ノンフィクションも含まれるため、合計31,961作品をそのまま「ラノベの応募数」とは呼べません。
集計条件と比較の注意
単位は作者ではなく作品です。カクヨムプロ作家部門には読者選考評価によらず最終選考に進む扱いがあります。また賞の重複があるため、各賞の数を単純に足して受賞作品数にはしていません。
AI 01 公的調査
生成AIの利用経験は58.8%。20歳以上では52.2%
| 調査年度 | 公表された全体値 | 20歳以上の値 |
|---|---|---|
| 2023年度 | 9.1% | 9.1% |
| 2024年度 | 26.7% | 26.7% |
| 2025年度 | 58.8% | 52.2% |
15〜19歳の利用経験は91.7%、20代は78.2%と報告されています。ただし、利用経験は一度でも触れた人を含みます。毎日使う人の割合や、小説の本文をAIに書かせた人の割合とは別です。
AI 02 追加調査
大学生調査では生成AIの利用経験が92.2%
調査では、授業・研究やレポート作成などの学習用途が中心と説明されています。翻訳や相談などの日常的な用途もありますが、92.2%が創作にAIを使っているという意味ではありません。
調査条件と比較の注意
分析対象は30大学生協・31大学。全国の全大学生を数えた値ではありません。大学の構成比が前年と異なる点にも注意が必要です。
AI 03 独自集計
9月初掲載作品の14.6%に「AI直接使用」のキーワード
| 初回掲載期間 | 作品数 | キーワードあり | 割合 |
|---|---|---|---|
| 6月9〜30日 | 8,963 | 958 | 10.7% |
| 7月 | 14,578 | 1,649 | 11.3% |
| 8月 | 15,297 | 2,073 | 13.6% |
| 9月 | 15,625 | 2,276 | 14.6% |
| 参考・全期間 | 1,256,740 | 10,601 | 0.84% |
新しい月の作品群ほど、取得時点で指定キーワードを持つ割合が高くなっています。ただし、後から設定された作品や削除された作品もあるため、「毎月末のAI作品比率が上がった」とは言い換えられません。
集計条件・再現用データ
キーワード欄を対象に「AI直接使用」で部分一致検索。初回掲載日の範囲をJSTで指定し、月末23:59:59までを含めています。返却サンプルの日付とキーワードも確認しました。検索除外・非公開・削除作品は含みません。APIの件数は最大4時間遅延する場合があります。
取得条件・分母・分子・URLを含むJSON。作者数や全掲載作品数とは別の母数です。
出典:なろう小説APIを用いた当サイト集計。2026年10月7日版から取得日と期間境界を更新。
AI 04 海外調査
回答した英国小説家の33%がAIを利用。主な用途は情報検索など
| 設問・項目 | 割合 |
|---|---|
| 生成AIを仕事で利用する | 33% |
| 生成AIを使わない | 67% |
| 将来の収入への悪影響を予想 | 85% |
利用には情報検索などが含まれ、本文の自動生成だけを数えたものではありません。収入や将来への影響も回答者の認識であり、AIの因果効果を測定した数字ではありません。
READING THE NUMBERS
違う調査を、同じ数字として比べないために
誰を数えたか
全国の16歳以上、大学生、モバイル利用者、投稿作品。それぞれの数字の分母を確認します。
いつの数字か
調査年と公表年、1年間と累計、取得日と掲載月を分けて記しています。
何を測ったか
冊数と時間、販売金額と発行部数、PVと人数、利用経験と本文生成は別の指標です。
どこまで言えるか
自己申告や選ばれた作品の集計から、因果関係や業界全体の比率までは決められません。
SOURCES
資料と更新について
出典へのリンクは各項目の末尾にあります。国の調査、民間調査、運営者の発表、独自集計、二次資料を見出しで区別しました。図表は確認した数値から作成し、原資料の画像は転載していません。
「2026」はこのページの更新年です。すべての数値が2026年の実績という意味ではありません。原資料で確認できない値は推測で補わず、確認できた年・範囲を表示しています。
編集:腰ボロ作家の物語研究所/更新。誤りの連絡:@kosiboro