RTした人の小説を読みにいく 感想その2

2019年9月28日

9/24に#RTした人の小説を読みにいく タグをつけてTwitterで小説を募集しました。想像以上にリツイート&コメントされ、沢山の方が創作を楽しんでいるんだなと実感しております。



少しずつですが、このホームページに読んだ小説の感想を書いていきます。
一度に複数の小説の感想を書くのは、自分の好きな作品だけじゃなくて、いろんな作者さんの物語に興味を持っていただけたらなという想いからです。

RTしてくださった方へ。
小説家になろうユーザの方に対してはブックマーク&評価等も順次させていただきますので宜しくお願いいたします。リツイートのみの方の作品は読むのが少し送れるかもしれません。Twitterで表示されたコメントの順に読んでいます。

本日は6件。それでは感想いってみましょう。

ワールズエンド・カーニバルシティ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884797493

緑茶様著
謎の浮島から放たれる無数の剣が種から外れた者達を創り出す世界。

『全てはこの社会の構造が生んだ悲劇ですねぇ、元は全て同じ人間なのに、見た目や性質が違いすぎるせいで、互いを蔑視し、偏見を叩きつける。いや、ある意味これは喜劇かもしれないなぁ』
この世界をつくりだした黒幕ディプスのこの言葉にテーマが凝縮されていると感じました。ディプスは映画ダークナイトのジョーカーみたいです。

彼の創り出した世界観に魅入られて、僕は章を読み進めました。

するとさらに僕を惹きつけてやまないキャラクターたちの数々。超人的な強さを持つチヨ。やたら口汚く罵り合うも腐れ縁が見て取れるグロリアとミランダ。スタートレックについて熱弁するオタク、キム。クールな室長フェイ。フェイの率いる第八機関という組織が物語を牽引します。

賑やかでやかましい彼女たちが生きる変わり果てたニューヨークに僕も住んでいるような感覚を覚えました。

壁に書かれた落書き。HOTELの電灯がところどころ切れているなどの描写によって、没入感が増していくのに加え、その全ての描写に意味があります。文章がめちゃくちゃ上手いです。

物語の中心は、過去に罪悪感を抱えた少女シャーリー。彼女が友達を探して第八機関に参加するところから物語は動いていきます。

魅力的な世界観とキャラクターで惹きつけながらも、骨格はシャーリーの成長物語になっているところが面白いです。彼女が過去の罪と向き合い、それに打ち克った場面では泣いてしまいました。

読後には爽やかさが残り、彼女たちの活躍をもっと見たいと思えます。面白かった!

妖伐師

https://novelup.plus/story/932823382

かもめし様著
赤鬼退治まで読みました。

明治政府が士族のために「日本各地で暴れる妖怪や怪現象を調べ、それを解決すること」を仕事とする妖伐士を設立。廃刀令は免除されるため士族が食いついたという設定がまず魅力的。
時代の変わり目に、時代についてこれない過去の価値観をもった人たちに新しい職業を与えるというのは政府としてもすべき内容と感じました。納得感と独自性のどちらも高いレベルで共存しています。

主人公は妖伐師の秋山響。
しかし最初に登場するのは赤鬼に憑依された男ソウマ。赤鬼は妖力を回復するため妖怪を喰らわねばならない。その過程でソウマを利用している設定。

ソウマは、幼い頃は弱い妖怪が襲撃してきてそれを喰ったが、次第に弱い妖怪の襲撃はなくなったため化け物の縄張りへ足を踏み入れ、餌を探すしかない状況となり、自ら強い妖怪の元に向かわなければならなくなった。この設定が無理なく、まず納得。

そしてソウマと赤鬼のバディものの展開が始まるのかな?と思って見ていたら、そっちか!という展開に膝を叩いた。

10話まででまさに1セットの物語。
まずは赤鬼退治の最後まで読んでみてください。

悪党たちのエデン

http://ncode.syosetu.com/n7970fs/

紅玉様著
主人公は高級ホテル毒ガス事件の容疑者にされた林木英悟。通称リンゴくん。

瞬間記憶能力を持ち、相棒のシークレットと裏稼業をこなしていく中で体術と射撃を身につけていきます。

基本的にはこのリンゴくんの成長ストーリーなのかなと考えて楽しみました。相棒のシークレットは最初から最強でお助けキャラ的な感覚です。

おとなしいリンゴくんと、秘密だらけの女シークレットの対比が面白く、サクサク読めます。
小さな事件をクリアしていき、ゾンビ麻薬事件につながっていく展開。そこでEHというイニシャルが描かれており新たな謎が生まれます。

結局第21話 罵倒と矛盾まで一息で読んでしまいました。義理の弟 林木迦糸との確執が描かれて、また気になる展開。

リンゴくんが何故容疑者にされたのかや、シークレットの秘密といった物語を牽引する大きな謎も残されています。

この作者さんは謎の出し方が上手いですね。
小出しの謎だけではネトゲのクエスト消化みたいに作業感が出てしまうのですが、大きな謎を加えることで目的地を見失わずに読むことができます。

面白かった!

ジカンヨトマレ

https://ncode.syosetu.com/n4974ex/

和井 慶朔様著
最終話 夜明けを待つ少女達まで読みました。
雫が人見知りになった原因となるエピソードがいいですね。雫、歩夢のどちらにも感情移入ができ、気持ちのすれ違いって物語のスパイスだよなーと実感。

物語自体は6人キャラクターの群像劇で、それぞれのキャラクターのバックヤードを描いてからいきなり最終決戦という豪快な展開が面白い。これぐらいテンポのいい作品が好きです。

聖因子の副作用(完成させる前の一部の記憶を失い、ある者は対人欲求を失い、ある者は不治の病を患い、ある者は極度の人間不信に陥り、ある者は家族に執着し、ある者は常人とは掛け離れた思考回路を持つ)や、超次元の存在との戦いにおいて時間感覚の違いから砂時計というアイテムを作らざるを得なかった点など、設定の独創性に惹きつけられます。

視点移動の結構ある作品で、感情移入するというよりは面白い展開を楽しむタイプの物語に感じました。

全編一番ピックアップされてるのが雫と感じたので、雫を主人公にして書いてみても面白いように感じました。

ミュレス帝国建国戦記 ~数百年間虐げられていた白猫族と黒猫族が独立するために~

https://ncode.syosetu.com/n1727fb/

トリーマルク様著
第八節 トリュラリアの宣誓
二三 トリュラリアの宣誓まで読みました。

天政府人の残した教科書から、ミュレス民族がかつて独立した国であり、それを滅ぼして天政府人が支配してきた歴史が発覚する。ミュレス民族は主権を求めて社会に反乱を起こす。猫族がすむファンタジーな世界で繰り広げられる革命物語。

僕の好きなタイプの物語です。
急速にミュレス民族を貧しくしようとする政策に、天政府人悪いやつやな!と共感できる人はミュレス民族の革命に感情移入して楽しめそうです。

天政府人そんなに悪でもなくない?という人でも、主人公たちがとても素朴でいいキャラクターなので、童話のように楽しむことができると思います。

天政府人側がほとんど描かれていないので、実はミュレス民族か昔天政府人を侵略していたなどというどんでん返しがあるかもしれません(二三 トリュラリアの宣誓までしか読んでない人の感想です)。

意図的に天政府人側を書いていないと感じますので、そういった予想外の面白さがこれから見れるのではないかと。ミュレス民族の正義が揺らぐような展開があると名作になりそうです。

最期のノータ

https://ncode.syosetu.com/n2527ft/

ののの様著
魔法大国ノータ、魔法に似た魔術を使う魔術連合国クローマ、科学小国ラチェッタの三国がある世界。

科学小国ラチェッタの第三王子リイの歌から物語は始まります。ここは魔法と比べて科学の格が低い世界。その上で科学小国の王子を主人公として魔法大国ノータの滅亡が描かれていく。

設定面としては、魔術の教育制度が面白い。15歳で基本就職、才能があれば20歳まで学べる、大学院みたいです。

僕の読解力が低すぎて最後の方ノータとトータがごっちゃになってわけわからんくなっちゃいました。

歌を作ったのが実は黒幕でーという展開は面白かっただけに読解力不足が悔やまれる。